触りだけ
評価 モヤる度★★☆☆☆ ブラバ率☆☆☆☆☆
お体に触りますよ……ここからお体に触りますよ……(遠距離物理攻撃)。
皆大好き鬼鮫さんです。
じゃないです。物理的に触る方ではありません。
「触りだけ話す」などといった使い方をする方について、今回は話をしたいと思います。
なので鬼鮫さんはどうかお帰り下さい。
え、もう帰る場所はない?
そんな悲しい事、言うなよ……。
とりあえず粗茶ですがどうぞ。
……失礼しました。
さて、皆さんは「触りだけ話して~」と言われたとき、一体何を話しますか?
序盤をふわっと話します?
でもそれ、実は誤用なんです。
「触り」とは本来、要所の事を指します。
要するに「触りだけ話して」という言葉の意味は、重要な部分をネタバレ全開で話して、という意味になるんですね。
なので仮に貴方が「触りだけ話して~」と誤用の方の意味でお願いした時に、相手が誤用の方を知らず正しい意味の方しか知らないと、場合によってはえらい事になります。
「触りを話して大丈夫か?」
「大丈夫だ、問題無い」
全然大丈夫じゃないです。「話をしよう」なんて言われてネタバレ食らったら、ものによっては最悪死にます。
取り返しがつきませんので、気を付けましょう。
さて、そもそもどうして「触り」が要点と言う意味になったのでしょうか。
元々は浄瑠璃の一流派である義太夫節で、義太夫節以外の旋律を取り入れた部分があったそうです。
そこは義太夫節の聞き所であったそうなんですが、他の曲の旋律に「触れている」部分であった事から、そこを「触り」と言ったそうなんです。
私も浄瑠璃に詳しくないのでこの文だけだとピンと来ないのですが、ようはメドレーみたいなものかと思います。
一つの曲が流れている所に突然別の曲が流れる。「おおっ」ってなりますよね?
そういう事なんだと思います。違ってたらすみません。感想欄で教えて下さい。
合っている体で進めますが、つまりはそういった聞き所が「触り」と言われ、そこから転じて重要な部分を「触り」と言うようになったと。
そういう事らしいです。
ただ元々が浄瑠璃の用語なんで、現代日本ではあまりなじみが無いですよね。
なので、ちょっとだけ触るような印象から、「触り」が序盤という受け取られ方をし始めたのかもしれません。
この「序盤」という誤用ですが、どうも本来の意味よりも日本人に浸透しているらしいんです。
なので基本的に「触りだけお願い」と言われた場合、冒頭部分をお願いされている事が多いようです。
そのため本来の意味と誤用、どちらも知る人が気遣いのできる人物なら、
「触りを話して大丈夫か?」
と聞き返してくれるかもしれません。
その場合、もし貴方がネタバレ全開で頼みたいのであったなら、
「一番いい所を頼む」
と、ここ一番のドヤ顔で言ってあげて下さい。
きっと神もそう言っているはずです。




