表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の隣の幽霊サポーター  作者: 白い黒猫
2026年

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/8

洗脳開始?

百年構想リーグは四節まで終了した。

その間、ホームの試合は三回。

しかし、私の隣の席は空いたままである。


ここまで頑なに姿を見せないとは、もはや見事と言っていい。

周囲の人々も、逆に気になり始めたようで、

ついには「チケットホルダーが来るまでは死ねない」とまで言い出す始末である。


今後はアウェイ戦や国立開催が続くため、

次にホームスタジアムで試合が行われるのは一か月後。

謎は、しばらく保留となった。


一方で、私の席まわりにはもう一つ、別の関心事がある。

それは、一つ挟んで隣の席に新しく来るようになった方の存在である。


ご高齢の、物静かな男性だ。


最初の出会いは、席を間違えて座っていたところを、夫が声をかけて助けたことがきっかけだった。

そのため、第一印象は悪くなかったと思われる。

以降、毎回きちんと挨拶を交わすようになり、顔見知りと呼べる関係にはなった。


ただし、かなりシャイな方でもある。

初日にハイタッチを仕掛けたところ、明らかに戸惑わせてしまった。


その話を前の席の人にすると、

「だったらみんなで楽しくハイタッチして洗脳しましょう。

一緒に楽しめるようにしないとね」

という、なかなか力強い返答が返ってきた。


……洗脳、なのであろうか。

とはいえ、周りの受け入れ態勢は万全である。


そして前節。

奇跡のような衝撃ゴールが決まった。

周囲六人で一斉にハイタッチをした。そしてそのハイタッチしたままの手の状態でその方と目が合った。

すると、その方も興奮した表情で手をおずおずと挙げくれた。

そして、ハイタッチ。


私の隣の席は、相変わらず空いている。

しかし、その一つ向こうには、確かに人の気配がある。


幽霊サポーターは、今日も姿を見せない。

だがこの席での観戦は、少しずつ温度を帯び始め楽しくなっていきそうだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ