表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ドロップダンジョン  作者: 角田有治
4/6

剣の塔.4 魔法少女リリア(少女って年齢でもない)

焼き肉に合うものは米とビールに二分する(私はご飯一択)

 リリアの前には4匹の精霊が現れた。

「こいつはお前も知っていた火の精霊“キャトン”、そしたら右から水の精霊“サバン”、風の精霊“ソーゼ”、最後に光の精霊“ビーデン”だ、こいつに魔力を当ててみろ」

 そう言われハッとしたリリアは、魔力を手のひらに集めて精霊達に手を伸ばす。

 4匹の精霊は突然近づく見知らぬ魔力に怯えたものの、すぐに彼女の行動を理解し4匹は順番にリリアの手を触れる。

「!」

「こちらから行こうとするなよ?精霊は猫やハムスターみたいに気まぐれでわがままだ、こちらのアクション次第で全員離れるぞ」

「頑張ってお姉ちゃん」

 リリアは全ての精霊に手を触れて貰い、精霊達もそれに答える様に動き出す。

「どうやら決まったみたいだ」

「この子に私は選ばれたのね…」

 リリアの目の前には、風の精霊“ソーゼ”が立ち止まる。

「ソーゼはリリアの魔力が好みだそうだ、さ、ボサっとしてないで契約を済ませてくれ、呪文は詠唱出来るよな?」

「ば、馬鹿にしないでよね!…精霊王“レーダン・マオ”に産み出されし命よ、今をもって我が眷属になり力を体現せよ!召喚契約(メルンフレド)!」

 リリアが魔法を唱え終わると同時にソーゼは、リリアの右人差し指にはまっている指輪の中に入っていった。

「成功したの?」

「なら試してみるか?」

 俺がそう言うと、先程リリア達が苦戦していたブラウンスコーピオンが姿を現す。当然、ボスでも何でもない1モンスターだから同然だな。

 しかしリリアやルーちゃんを見ているとまるでレッド級のモンスターでも見ているかの様に震えている。

「大丈夫、精霊を信じて」

 リリアはそれを聞いて震えが止まる。

 そして両手を高くあげ、魔力を放出する。

「風の精霊“ソーゼ”よ、我が手に宿る魔力を糧に魔法を体現させたまえ!風切弾(デジーロ)!」

 リリアが唱え終わると、魔力の塊は風を纏い勢いよくブラウンスコーピオンに当たり、鎧のような甲殻に穴を開けた。

「リリア、あそこに剣を差し込め!」

「!はあああああ!!!」

 リリアは先程渡した毒の曲刀(ポイズンサーベル)をブラウンスコーピオンのむき出しの肉体へと刺し込む。

 すると刺し込んだ所から紫色に変色しだし、ブラウンスコーピオンはもがきながら倒れた。

 そして倒れた所から宝箱が出現した。

「かっ勝ったの?」

「おめでとさん」

「お姉ちゃん凄い!」

「やったーー!」

 リリア達姉妹は強敵を倒したと喜び抱き合った。

「あー、喜ぶのも良いんだけど宝箱の中身確認しないと」

「!そうだったわね!」

 リリアは宝箱に手をかけて中を確認した。

 中には宝箱の大きさを遥かに越えた大剣が出てきた。

「これは?」

「多分鉄の大剣(アイアンブレード)だなレアもまぁまぁだし当たりと言えば当たりだな」

「…ありがとう、本来なら使い物にならない私に精霊を眷属させてくれたり、ブラウンスコーピオンに震えていたのも止めてくれたり、レッドスレイヤー、あなたには感謝してもしきれないわ」

「…そう言うのは頂上についてからにしない?」

「うん、そうね!さ、ルー、レッドスレイヤーさん行きましょ!」

 まさか酒場で聞いてふらっと立ち寄った剣の塔(ソードダンジョン)だったが、魔法使いの姉妹に出会い共にダンジョンを登るとは思わなかった。

「そう言えば、言い忘れてたけど、俺の名前は」

「ほら置いてくわよ、ルー、レッドスレイヤーさん」

「あ、待ってお姉ちゃん」

「お、おい聞けー!」

レッドスレイヤー「次回こそ名前を!」

ルー「次回は私も活躍したいです」

レッドスレイヤー「えー…」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ