Offstage 刀の道は険しけれど、入り口未だ分からず
風牙を手にしてからというもの、刀術……というものがあるのかはともかく、使い方について模索してきた。
転生前からさんざん使ってきた西洋剣は、斬るは斬るでも叩き斬る方に近かったはず。加えて、むしろ鎧相手に突きで隙間を狙うのと、ランス共々ぶっ叩いて脳震盪を起こさせるものだとか見た覚えがある。
それに対して刀は、突きは同じだが峰打ち以外で叩きはしないし、基本的には斬るもの。反りも、自然に引き切りになるように付いてるんだとかこれもまた見たような気がする。もっとも、ウォーターカッターに耐えうる硬度の魔人を膾切りにできそうな風牙と違って、日本刀じゃそう簡単に甲冑は斬れないんだろうけどな。
まあオレの知識の真偽はともかく、構造的には似ている片刃剣と刀では使い方は全く違うわけだ。だから魔法で石を浮かせて刃の当て方を探ったり、クエストの途中で舞い落ちる葉っぱを一刀両断してみたり、力の掛け方や太刀筋を研究してるわけなんだが。まったく上手い使い方が見えてこない。
そもそも切れ味良過ぎなんだよ。ちょっと強めに強化をかけた石が、アホみたいな握り方して適当に刃を当てただけでも真っ二つ。ふと気になって試しに刃の上に落としてみたが、それだけでも手応え無く斬れた。しかも研いだことすらないし砥石が負けそうな気さえする。凄すぎだろネレ。逆にこれで峰打ちが斬れないのが不思議なレベルだよ。
ただ、やはりこれは修練の面だけで見ればマイナスと言わざるを得ない。扱い全般を学べない。刀というものは、凡人が使うと一発で刃こぼれを起こすが、達人が使えば半永久的に切れ味が持続するんだったような。つまり、それだけ使い手の技量の差が大きいわけだ。レヴの力が宿っていることから考えてもそうそう折れるようなことはないはずだが、万が一が怖すぎる。
木刀でも作るか、やっぱり。当面それが一番役に立ちそうだ。模擬戦なんかでいつか必要にもなるだろうしなぁ。
刀の道は前途多難だ。この世界に元々無いものだから仕方ないけどな。




