表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
風魔法使いの転生無双  作者: Syun
(5)
40/239

Offstage たまには討伐以外のクエストもやりなさいというお達しが来たので

「はあ」


 アカネさんに言われて、おかしな返事をしてしまった。

 いや、言ってる意味がわからなかったわけではなく、なぜ今なのかという意味で。両隣の二人も、内心はともかくたぶんオレと同じような顔をしていると思う。


「今更感はありますが、ええとですね。達成数とか成功率とか納品面で言えば無色の羽根(カラーレス・フェザー)は同ランクでは異常なほど高いんですが、一般クエストの受注数がこれも逆に異常なほど少なくてですね。低ランクだとランクアップ条件に含まれているので、できれば受けていただいたほうがいいですね、ということで」


 たしかに、ろくに受けた覚えがないな一般クエスト。実家から戻るときの一回くらいか。


「一般クエストって?」

「前やった護衛とか、似たようなのでは都市間配達とか。王都内なら細かい配達に倉庫整理や掃除なんかか」

「街の人のお手伝いですね」


 冒険者ってなんだ? と言いたくはなるが、なんでも屋の側面というか、討伐や採取に出る余裕のない人向けのクエストだな。

 じゃあなんで余裕のある奴がやる必要が? とも思われるようだが、低ランクだからこそ色々経験しておけという意図があるんだとか聞いたことがある。あとは、社会奉仕とギルドのイメージアップ意図だろうか。


「まとめて終わらせるか」


 配達や倉庫整理は身体強化を使えば余裕だ。掃除は魔法でだな。


「分担してやったほうが良くない?」

「じゃあ、そうしようか。裁量を超えたら後回しにして三人で片付けよう」

「はい。がんばりましょう」



 配達とは言うが、運ぶものはほとんどが急ぎではない親書や小物だ。日常的な配達は専門の契約を結ぶし、貴重品は情報漏洩のこともあって指名依頼がほとんど。都市間の手紙は乗合馬車や行商が取り扱うことになっている。郵便システムが無いのは、魔物や野盗による事故がある以上仕方ないだろう。速達ならギルドに回ってくるが、受注側の運もあるので数は多くない。なんにせよ、この系統の依頼は身体強化で走り回ればすぐに終わる。半日あれば都市間配達も行けるな。

 倉庫整理は、基本的に肉体労働にはなるが多くは細かな片付けだ。仕分けをどうするかという問題があるので、そこは依頼主とのすり合わせが必要になってくる。それさえクリアすればオレ達なら探知を使って把握ができる。

 掃除は文字通り以上の意味はない。水回りはレア、焼却はセラの担当。ゴミ拾いや草抜きの類はオレ。

 草抜きについてはセラに「燃やせば楽じゃない?」と言われたが、火事の危険があるからな。熱に覚醒した今なら低温で枯らすこともできるが、回収の問題がある。

 風でどうするかというと、探知で雑草を把握し、根っこの周りの土中空気を使って一気に掘り起こす。見ていた人は驚いていたが、ユーリ・クアドリだった頃からやっていた伝統芸だ。その後、これまた魔法を使って集めるわけだが……完全停滞を使えるようになって、まさか箒と塵取り替わりに使うことになるとは。これはこれで魔法は面白い。

 ただ。草抜きについては最後に土魔法で地面を平滑にするのがセットだったんだが、その辺りは手作業で済ませるしかない。ここは風魔法使いになったことによるデメリットの一つかもな。

 そうやって魔法を駆使して走り回った結果、数時間もかからず終了。あまりやり過ぎると他のパイを奪ってしまうし、変な比較対象を作ってしまう。


「早い、いえ、早すぎですね……さすがというか」


 いつも通り、アカネさんが苦笑するくらいに留めておくのが無難だろう。ほんと、いつか怒られるかもな。


「いい加減にC程度にはアップすべきだとは思いますけど、規定通りのDへのランクアップが限界ですね。一応、稟議には通しておきます。新しいギルドカードを用意しておきますから、また受け取りに来てくださいね」

「やったね」

「ええ」


 それでも、まだ水精霊の祝福とは二ランクの開きがあるんだな。姉さんたちは卒業までにAになっているだろうか。

 今後はまた討伐メインかな。非戦闘系の冒険者の食い扶持を奪うのはやめておいたほうがいいだろうし。

 姉さんが素材の運搬の話をしていたから、今後はスケジュールを合わせるのもいいかもしれない。せっかく同盟を組んだんだから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ