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スキルメイカー  作者: にこ
第1章 異世界召喚編
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その6 夕食

キャ、キャラのしゃべり方がそろわない……

食堂につくともう全員集まっているのか席が埋まっていた。空いている席を探すと1つだけ空いていたのでそこに座ると、右には王女様が座っており、その前には王様が、俺の向かいには勇也が座っていた。


(げっ!)


急いで他の席に移ろうとすると勇也が声をかけてきた。


「竜馬君、空いている席はもうここだけだよ」


「王女様の隣だからみんな遠慮しちゃって、誰も座らなかったんだよ~」


左側からも声を掛けられ顔を向けると栞里がいた。確かに他に空いている席はもう無いようだ。なぜ席数がちょうどなのかと疑問に思ったが、座る席もないのでしょうがなく王女様の隣に座り直した。


「はぁ、すみません王女様。となり失礼します」


「いえいえ、リョウマ様がいらしてくれなかったら勇者様とお話しすることができなかったので私も嬉しいです」


俺は、王女様の眩しいぐらいの笑顔に更に居づらくなった。

王女様は、もうクラスみんなの名前を覚えたのだろうか。素晴らしい暗記力だ。

俺が最後だったので席に座るとたくさんの料理が運ばれてきた。

フランスパンのような少し硬めのパンや、野菜がたっぷり入ったスープ、テーブルの中心にはよく焼かれた香ばしい匂いのする謎の肉が置かれていた。見た目は鶏肉に見えるが、にわとりの数十倍もの大きさであった。

召喚されてから何も食べていなかったこともあり、俺を含めクラス全員が会話をすることなく一心不乱に料理に食いついた。

ある程度おなかに料理を詰めると落ち着てきたのか周りからちらちらと話し声が聞こえてくる。

俺は、ふと視線を感じたので右側に顔を向けると王様と王女様が驚いた顔でこっちを見ていた。


「す、すみません。つい料理に夢中になってしまい……」


その言葉に勇也や周りにいた生徒も視線に気づいたのか少し顔を赤くしている。


「ハッハッハッ。いや、ぜひどんどん食べてくれうちの料理人たちも勇者様方の食べっぷりに喜んでおる」


王様の後ろの壁際に並んでいる料理人を見ると、みんなにこにこしながらこっちを見ていた。


「勇也殿、よかったらそなたらの世界の話でも聞かせてくれぬか?」


その言葉に王様の奥に座っていた男の子が机を乗り出してきた。


「ぼ、僕もぜひ聞きたいですっ!」


「アルっ、食事中だぞ! 座りなさい」


王様が叱ると男の子は自分が机の上に乗り出しているのに気付いたのか、少し驚いて座り直した。


「ご、ごめんなさい」


恥ずかしさと悲しさが混じったような顔をこっちに向けてくるので、少し悪いことをした気分になった。


「あの、そちらの男の子の子はもしかして王様の……」


「うむ、そういえば紹介がまだであったな。これは我の息子。つまりこの国の王子だ」


「勇者さま、始めまして。僕はルーメル王国の第二王子、アルフェルト・ルーメルです。気軽にアルと呼んでください!」


おそらく10歳前後だろう。王子様はまだ幼く見えるが、教育がしっかりしているのか1つ1つの動作や言葉遣いがしっかりとしてた。

第二王子様が話を終えるや否や、王子様の奥の席で二人の男女が立ち上がった。


「私はルーメル王国第一王子、シリル・ルーメルと申します。そして隣にいるのが第一王女のティモニー・ルーメルです。年は上から私、ティモニー、ククル、アルフェルトの順になります」


「初めまして、勇者様。お会いできて光栄です」


さすが王族というべきか、全員が美男美女だった。召喚部屋(俺たちが召喚された部屋)で第二王女様に初めて会った時と同じように、いや女子は第一王子に、男子は第一王女に目を奪われていた。

その後、王様や王子様達が地球について聞きたいとのことで、代表して勇也が科学や大まかな歴史、日本の料理や文化など大体の高校生が持っている程度の範囲で説明をした。


「ほう、魔法がなく科学という技術が発展していて、空を飛んだり馬とは比べ物にない速さで動く乗り物があると。しかも200近い数の国が存在し続けているとは……そなたらの世界はとても平和な世界なのだろう」


「確かに私たちのいた日本という国は、世界中の国と比べると異常なほど平和だと思います。魔物もいないのでそういう意味では平和でしょう。しかし約100年ほど前には魔物がいない代わりに人間同士の、世界規模の戦争が起きました。そして今でも国によっては宗教の違いや文化の違いなどで国内の紛争、国同士の争いは無くなっていませんでした」


「そうか……どの世界でも争いというものは無くならないのだな」


王様は少し悲しそうな表情をしたがすぐに戻り、会話を続けた。


「それで科学というものはどういうものなのだ? 魔法の代わりとなっている技術は魔法よりも便利なのか?」


「そうですね……私は、まだ魔法を詳しく知らないので優劣はつけられませんが1つ、科学の利点といえば、私は誰にでも使えるところだと思っています。もちろん赤ちゃんや幼い子供には使い方が分からなかったり、複雑なものは相応の知識が要りますが、そこに生まれつきや適性などはなく同じやり方をすれば必ず同じことが起きるのが科学です」


「ふむ、確かに魔法には適性がある。しかも一部の魔法に至っては一人しか持つことができないものもあるから全員に平等の機会があるわけではないな。その科学という技術はこの世界でもできるのか?」


「やってみないことには何も言えませんが……魔法や魔力といった未知の現象があるため、そのまま使うことは難しいと思います」


勇也と王様は科学技術の話に集中し始めて二人の世界を作っていた。いや、よく見ると第二王子も楽しそうに二人の会話を聞いている。

食事も大体終わったのか、周り話し声も増え始めてきた。数人の男女が第一王子様や第一王女様のところに話しかけに行っている。

ふと横に座っていた第二王女様がいないことに気づき周りを見回すと、食堂のバルコニーで休憩していた。

俺は何となく気になったので王女様のところへ向かった。


「え~っと、第二王女様? は話に入らないんですか?」


「えっ! び、びっくりしました。少し休憩するために≪隠密≫スキルを発動させていましたがまさか見つかるとは思っていませんでした」


王女様はスキルを使っていたようだ。だから誰も王女様に気づかなかったのあろう。

ちなみに俺が気付いたのはおそらくだが≪幽幻≫スキル関係だとと思う。


「それよりもリョウマ様、わたくしのことはクルルとお呼びください!」


「は、はい! クルル様」


「様は要りません! 敬語も不要です。ぜひ、呼び捨てで呼んでください」


「はい、分かりました。あ~いや、分かった、クルル。これでいい?」


「はい!」


王女様、いやクルルが急に顔を近づけて強要してきたのでつい了承してしまった。


「じゃあ俺のことも竜馬でって呼んで」


「はい! リョウマさんと呼ばさせていただきますね」


クルルの満面の笑みの理由があよくわからなかったがきっと素の状態で話せる同世代の友達が欲しかったとかだろう。

その後、夕食の時間が終わったので、それぞれの部屋に戻り、俺は疲れがたまっていたのかいつの間にかベットで寝ていた。

書こうとするとなかなか話が進みませんでした。

異世界生活一日目に6話も使っていて自分でもびっくりですw

次話、ようやく二日目に入ります。

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