その1 ステータス
貯め書きもなく構成も考え中ですが行けるところまでやってみることにしました。
それでも見てくれる人がいたらうれしいです。
「......馬君、竜馬君、起きて!」
「ふぁい! 寝てません!」
俺は耳元で大きな声を出されたため変な声を出して飛び起きた。
隣で心配そうにこちらを見ている栞里の顔を見て、改めて周りの状況を確認した。
部屋は大理石のような一面真っ白で、正面には両開きの厳つい扉があるのみだ。
いや、地面を見ると教室に現れた魔法陣と同じ模様が刻まれていた。
「今どんな状況なの?」
「それが私もさっき目が覚めたばかりで......」
「どれくらいの人が目覚めてるの?」
「竜馬君以外はもう目が覚めているよ」
栞里と話していると勇也が会話に入って来た。
他のクラスメイトは騎士の格好をした人やメイド服の人に話しかけたり水を貰っていた。
(そういえば夢の中でスキルがなんとかって言ってたような......お約束ならステータスオープンとか言えば開くんだけどな〜)
"ヴォン"
「え?」
「竜馬君どうしたの?」
「あっいや、なんでも無いよ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
イトウ リョウマ
種族:人間
Lv.1
STR 50
VIT 50
AGI 50
LUK 90
スキル:ユニークスキル ≪製作者≫Lv1
ユニークスキル ≪昇華≫Lv1
称号:異世界から呼ばれし者
作りし者
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
俺の目の前には半透明の板のようなものが現れていた。
(うわっ、本当にステータスが出てきたよ。ゲームと同じならSTRが攻撃力でVITが防御力、
AGIが素早さでLUKが幸運度かな?HPとかMPはないのか。
スキルはユニークスキルが二つあるな、ユニークっていうぐらいだからレアなのかな?
でもスキルが二つだけって......あっ! 触れたら詳細が見れるのか)
≪製作者≫
既存スキル入手不可
スキル鑑定
製作補助
Lv1:『★1スキル製作』解放 (0/5)
「お前のせいかーー!!」
俺の突然の大声に回りの視線が一斉に俺の集まった。
だが、竜馬は気づくこともなくまた自分のステータスに集中した。
(このスキルのせいでほかのスキルが手に入らなかったのか! ちょっとデメリットが大きすぎないか? これのせいでいくら新しいスキルが作れるって言っても既存スキルが作れないって)
俺がステータスを見ながら一喜一憂をしていると心配をしたのか近くにいた騎士のような格好の人が話しかけてきた。
「~~~~~~。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~」
「え? なんて言いました?」
「竜馬君、『質問があったら答えますよ』って言ってるよ」
「日高さん分かるの?」
「え? うん、分かるよ。騎士の人普通に日本語話してるよね?」
(どういうことだ? 俺には全く日本語には聞こえないんだが……そうかスキル≪アクト公用語≫か!こんな必須スキルまで手に入らなかったとは……≪製作者≫スキルでどうにかならないかな)
出しっぱなしになっていたステータスウィンドの≪製作者≫スキルの文字に触れると女性のような声が頭の中に響いた、
‐‐‐ユニークスキル≪製作者≫のアクティブが確認されました。ユニークスキル≪昇華≫と同期させますか?(はい/いいえ)‐‐‐
(うん? なんか出てきたぞ。そういえば≪昇華≫のスキルの説明は読んでなかったな。ここはとりあえず“はい”で!)
‐‐‐確認しました……同期完了。ユニークスキル≪昇華≫の能力でユニークスキル≪製作者≫の能力が一段階昇華されます。‐‐‐
≪製作者≫
既存スキル入手不可→既存スキル入手不可(一部製作可能)
スキル鑑定→鑑定
製作補助→スキル補助
Lv1:『スキル製作』解放 (0/5)
‐‐‐続いてスキル補助により所有者の状況を確認……ハイスキル≪異世界言語≫を製作しますか?(はい/いいえ)‐‐‐
(……めっちゃ有能じゃないですか! なにこの≪昇華≫スキル、一段階どころじゃないし問題解決しちゃったよ。もちろん“はい”で!)
‐‐‐確認しました……製作成功。続けて付与します……成功しました‐‐‐
new!!≪異世界言語≫
所有者の生まれた世界以外のすべての言語を取得
取得条件:10種類以上の異世界言語の取得
(取得条件きつすぎない?! あと≪昇華≫スキルも見てみよう)
≪昇華≫
所有するあらゆるスキルを昇華させることができる
Lv1:一段階昇華(1/5)
取得条件:不明
(うん、これはやばいスキルだ。単体では意味がないけどあらゆるスキルを昇華って部分がやばいね。しかもレベルがあるって……今のところあと4回使えるのかな?考えて使ったほうがよさそうだ)
「……竜馬君、聞いてる?」
ステータスウィンドは他人からは見えないため、急に大声を出したり騎士の人の前で突っ立っていたりと周りから見たら明らかに奇怪な行動をとっていた竜馬は今頃気づき、顔を赤くした。
「す、すみません。ちょっと考え事をしてまして……」
「いえ、問題がなければ大丈夫ですよ。そろそろ王女様もいらっしゃられますので私はこれで」
そういうと騎士の人は唯一ある扉の近くに戻っていった。
周りを見ると散らばっていたほかの騎士も扉周辺の集まり、クラスメイト達も中央へと集まった。
騎士の人に聞いたのか王女様の容姿についてやこの世界の状況についての会話が飛び交っている。
そんな中竜馬は、
(やっぱり、≪製作者≫の(0/5)が(1/5)になってる。ということはスキルが作れるのもあと4回か。今後上限が増えるかもしれないけど慎重に使わないとな。やっぱ魔法がいいかな?剣士にも憧れるしな~、そうか! 魔法剣士もいいな、あとはスキルをコピーするスキルとか時間を止めたり空間移動したり! 迷っちゃうな~)
自分が既存スキルを習得できないことなど忘れて頭の中で妄想を膨らましていた。
……
(ん? いつの間にか静かになってる)
周りが静かになったことにやっと気づいた竜馬は、みんなが扉の方向を見ていることにも気づき視線を扉に向けた、
とりあえず次話まではできているので早く上げます。