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第5章 11話

 エディです。


 妖精たちにスタンガンされた後にダンジョンマスターのタカシ君が魔法ですぐ治してくれたのですが痛みが無くなるのと同時に股間にキュンっとほとばしる熱いパトスがやってきました。


 まさか、タカシ君の狙いは私のお尻なのか!? 嫌がる私を組伏せておもむろに突っ込む気なのだろう。あぁ私はこれから一生お尻を突きだして生きていくのだ。あの治癒(キュア)でほぐされながらいきり立つナニのぶつかり稽古が繰り返されること間違いない。そそり立つ熱いパトスがパトスするのだろう。でも間に治癒(キュア)を挟めばなんだかいけそうな気がする。不思議ね。人生観って割りと簡単に変えられてしまうのかもしれないわ。うん。きっとそうね。




◇◇◇◆◆



 な、なんだかエディから熱い視線を感じるのだけどどういうことだろう。会った時と比べて妙に内股気味だし、気色悪い上目遣いで見てくる。実はあっちの世界の方だったのだろうか。人選を間違えたかな。


 「エディ。お願いしたいことなんだけど……いやいや、なんでズボンを脱ごうとしているのかな?」


 僕が話しかけるとエディはおもむろにズボンに手をかけていた。そして、えっ何で? みたいな目線の意味がホントわからない。やはりあっちの世界のお方だったか。なんで僕に欲情しているのかわからないけど誤解は解いておこう。


 「エディ、君が何を勘違いしているのかわからないけど、僕にはそんなつもりはない。わかってくれたらいいんだけど話を進めていいかな」


 「そ、そんな。誘っておいてひどいわ!」


 えー。いつ誘ったっけ? そもそもまだほとんど会話もしてないんだけどな。


 「勘違いさせたのなら謝るけど、なんか口調も変わってない?」


 「いいわ。私あきらめない! こっちを振り向かせてみせるんだから!」


 ダメだ。会話が通じない。とりあえず、話を進めよう。


 「エディにお願いしたいのは外国人観光客のダンジョンツアーに亀山ダムを組み込むこと。次に、ダンジョンに関する情報を集めて欲しい」


 「ツアーに組み込むのは構わないけど、こ、殺しちゃうのよね? そんなのが続いたら私も疑われちゃうわ」


 「殺すは殺すけど、ここで死んだことにはしない。死人を操りそのままツアーは続行。次のツアコンに引き渡してもらう。もちろん、ツアーの行程に亀山ダムとは記載しないでよ」


 「ダンジョンマスターは本当に死んだ人間を操れるのね」


 「なるべく千葉から離れた場所に行ってもらい各々亡くなったことにするし、他のツアコンも高橋さんのように操るからエディだけ疑われるようなことにはならないよ」


 「高橋さん……」


 「あとは情報だね。自分たちでも集めるつもりだけど、僕たちは基本的にダンジョンからあまり出ない。旬なダンジョン関連の情報や政府の動きを逐一報告してもらいたいんだ」


 「情報ねー。そういえば、佐野総理がダンジョンマスターに協力者が現れたとか言ってたけどタカシ君じゃないわよね?」


 「へぇー。協力者ね。気になるね」


 「そのダンジョンで隊員のレベルアップ、ダンジョン産物の獲得や防衛協力の面なども期待をしているとか言ってたわ」


 「それどこのダンジョンなの?」


 「機密事項だから言えませんって言ってたわ」


 「ふーん。他には何か話してた?」


 「『千葉ダンジョン』は数百発のミサイルで狙いを定めているとか、ドラゴンにもミサイルは通じていたとか物騒な話をしてたわ。ここも割りと近いから怖いわね」


 「へぇ。『千葉ダンジョン』のマスターは大変だね」


 「私が知っている新しい情報はこれぐらいのものよ。大丈夫?」


 「うん。ありがとう。これからもダンジョン関係の情報を集めて定期的に報告してね。今日はここまでにしようか」


 「わかったわ。任せてちょうだい。で、私の住む場所はどこになるのかしら?」


 「いや、帰っていいよ」


 「裏切るかもしれないし、そこは近くに置いとくべきじゃないの!」


 「大丈夫。それは別に見張りがいるし」


 「もう! 近くに引っ越そうかしら」

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