始まり
~~黒い空間~~
『あなたの名前を入力してください』
男の声にも女の声ともとれる声が聞こえる。
『あなたの名前を入力してください』
「はぁ?なんだよこれ、いたずらか?」
俺があたりを見渡すとそこは、俺の知っている場所ではなくただ黒いだけの空間だった。その黒い空間にいても自分自身はハッキリと、見えて自分の目の前の空間にゲームなどであるステータス画面があった。
「なんだよこれ、どうなってやがんだよ!おい、誰かいないのか!」
『あんたの名前を入力してください』
「だからなんなんだよ!俺の名前なんかしってどうすんだよ....」
『あなたには名前がありません』
「ふざけんな!!俺にはちゃんと名前があるんだよ!俺の名前は....」
俺は名前を言おうとしたが、俺は自分の名前がわからなくなっているのに気が付いた。いや、名前だけではなく一般的な常識や断片的な知識以外の記憶もなくなっていた。そんな中で俺が唯一思い出すことができたことは、自分に迫ってくる釘バットだけだった。どうやら俺は、部屋でくつろいでいるとき地震が起きて頭に釘バットが頭に当たり死んだようだった。
「なんだそれ、漫画でも今時こんな事おきねーよ。」
『あんたの名前を入力してください』
「くそ、わかったよ書いてやるよ書けばいいんだろ!てか、これ名前以外にも入力しなきゃいけないのかよくそこうなったらやけだ全部打ってやるよ!」
約1時間後
「はぁはぁ、くそようやく終わったなんで名前打つと使われています(笑)とかでてくんだよ。まぁいいや最後に一応見直しておくか」
*ステータス*
名前:クロウ
Lv1
種族:人族
職業:壊し屋
性別:男
筋力_7
防御力_6
魔法力_1
魔法防御_6
敏捷_5
器用_9
魔力_5
運_9
スキル
【構造理解】 全ての物の構造を知ることができる。 必要sp35
【解体】 部位ごとに全てを分けることができる。生きている者には効かない。 必要sp10
アクションスキル
【怒りの一撃】 自分が受けたダメージを相手に倍にして与える。 必要sp5
【道具作成】 自分の見たことがある物が作れるようになる。 必要sp15
パッシブスキル
【対毒】 毒が効きずらくなる。 必要sp5
【強運】 物を作るとき成功率が上がる。 必要sp10
【言語理解】 あらゆる言葉が理解でき使うことが可能になる。 必要sp20
スキルポイント:0
*♦♦♦*
「まぁ、こんなもんだろ。つーか魔法力ってなんだよ1とかぜってー魔法使えないだろ。ポイントも100あったけどよくわからんから全部使っちまったけどこれくらいあれば生きられんだろ」
『間違いがなければ完了を押してください』
「もうこの声にもいい加減なれたな。まっいいや、これで完了だ。」
俺が完了を押すとまた声が聞こえてきた。
『完了が押されました。これよりクロウ様をセビナに送ります。送り先は、近くの町から徒歩2日の距離となっております。初期装備品はクロウ様と一緒に送られます。また、使命などはございません。自身の思うままに行動していただいてください。それでは、良い旅路になることを』
声がやむと同時に俺の意識が薄れていった。
目が覚めると星空が広がっていた。
「どこだよこれ。なんでこんなとこに寝てんだ。くそあの声説明をちゃんとしていけよ」
『メッセージがあります』
「なんだこれ、メッセージ?どうやって見るんだよ。」
視界の右下にメールボックスのようなマークがあることにきがついた。マークを押そうと思ったらいきなり視界にメッセージが広がった。
『初めまして私はこの世界にあなたを呼んだ者です。あなたはなぜ自分なのかと考えているところでしょう、実は私が今回呼んだ方はあなただけではないのです。その方は、あなたよりも前にこちらに来ておりすでに行動を始めております。あの空間であなたがなかなか目が覚めなかったものでもう一人の方の対応をしている時にあなたがこちらの世界に来てしまったということなのです。さてここから本題に入ります。まず、あなたは向こうの世界で寝ているときに地震にあい棚の上にあった釘バットがあなたの頭に当たり死んでしまうところをこちらの世界に来ていただきました。』
「まじかよ、なんでバットが落ちてくんだよ俺どんだけ運がないんだよ。とりあえず続きを読むか。」
『こちらの世界をあなたの思うままに生きてください。あなたには、マジックボックスを送らせていただきます。マジックボックスは、生物以外なら50種のもが99個づつ入るようになっていますこの中にあなたの装備を入れておきます使い方は念じるだけで大丈夫です。長くなりましたがこの世界を楽しんでください。』
メッセージを閉じるとポーンという音とともに『マジックボックスを手に入れた』と頭の中に流れた。
「くそ、結局わかんないことはわかんないままかよ。マジックボックスの使い方はわかったんださっさと装備を出して使うか。」
装備を取り出してみると麻の服と釘バットだった。
「・・・なんでだよ!!なんでここまで来てバットなんだよ剣とかだろ普通!!」
『あなたは呪いの釘バットを装備した。記憶が少し戻った』
「はぁ~!!!!ふっざけんなよなんで呪われてんだよ!!あと自分の黒歴史は思い出したくなかったよ!!」
「あの~君はそこで何をしてるんだい?」
「っ!?」
「ああ、ごめんよこんなところに珍しく人がいたから何してるのかなって思ってさ。」
「あっああ、すまない実は気が付いたらここにいてな。ここがどこだかわからないんだ」
「そうなんだ、ここはね~クルル草原っていうんだよ~。パスカ帝国とぺルツ王国の間にあってここはその中心らへんだよ~。ところで君は誰?」
「俺は、クロウっていうんだ。説明してくれてありがとう。」
「えへへ~僕はネルっていうんだ~。ミノタウロス族なんだ~」
そう言うネルの頭には牛の角が生えていた。