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第四十二話:闇の力

魔王「今回は、いったい誰がゲストなんだ?」

村長「あぁ、それはですね・・・・・・。まだ決まっていません」

魔王「マジでか」

村長「はい。まさにこれから、クジを引くらしいです」

魔王「はーん。んじゃ、後書きまでのお楽しみだな」


 暗く、深く、寒い。

 どこまでも続いていると錯覚してしまいそうなほどの、圧倒的な“黒”。

 ねっとりとへばりつく様な、粘着性の強いそれは、瞬く間に俺の身体を覆った。

 息が出来ない。が、苦しくもない。まるで、元々呼吸が必要でなかったかのように、息を吸うことも吐くこともせずにいて、なんの違和感も感じない。

 光がないのに、なぜか鮮明に見えるその“闇”は、漆黒に輝いている。なぜ、闇が光るのだろう。

 そんな他愛のない思考に身を委ねそうになった、まさにその時。

 声が響いた。

 ――――――貴様は何だ。

 問いに答える。俺は折坂おりざか竜司りゅうじ。人間だ。


 ――――――もう一度問う。貴様は何だ。

 二度目の問い。質問の真意がわからず、俺は問いただす。どういう意味だ、と。


 ――――――貴様の身体からは“光”の残り香が漂う。光を持った人間はいないはず。故に問う。貴様は何だ。

 繰り返すようだが、俺は人間だ。訳ありで、聖剣とコンビを組んでるんだ。今はちょっと別行動中だが。


 ――――――そのような身で、われに何を求める。我は“闇”ぞ。貴様のような“光”に穢れた人間が、いったい何を望む。

 ・・・・・・オマエに協力して欲しい。オマエの力を、俺に貸して欲しい。俺の答えに対して【それ】は。漆黒を蠢かす。


 ――――――戯言ざれごとを。そのようなことを言うために、わざわざ我を呼び立てたか?人間風情が、その目に余る所業は万死に値する。命を持って詫びるがいい。

 ヤバイ!選択をミスったのか!?というか、こんな簡単にバッドエンドとか、洒落にならない!

 俺は思わず声を上げる。待て、と。俺は、まだ死ぬわけにはいかないと。

 俺の言葉を聞き【それ】は、何かを考えるように一拍おく。


 ――――――よかろう。ならば人間。その命を散す前に、せめて抵抗する様で我を楽しませるがいい。


 直後。空間が歪む。


 そこは、何もない空間だった。

 目の見える範囲には何もなく、淀んだ真っ黒な地面が目立つだけだった。

「・・・・・・なんだ、ここは」

 困惑し、周囲を見渡すが、やはり何もない。


 ――――――と言うわけではなかった。


 正確には、現われた。地面を歪め、石油のような“闇”の塊が出現した。それは、次第に形を整えていき、人の形を成す。というか――――――。


「――――――俺、かよ・・・・・・っ!」


 形成されたのは、刀を握った俺の姿そのものだった。黒く深く濁った“闇”でできたそれの表情は、まるで泥人形のようにノッペリとしているが、それでもそれは、やはり俺だった。


 ――――――貴様を殺すは貴様自身。選ぶがいい。貴様はいったい、どのような死を望むのか。


 再び響く声をきっかけに、それは駆け出した。

 一瞬で俺の懐に潜り込んできた黒リュージ(仮)は、踏み込みと同時に刀を振り上げ、肩を狙った斬撃を繰り出す。突然の攻撃に対し、なんとか身体を逸らして躱すが、ヤツの動きに俺は、驚きを隠せなかった。

(奥義・・・【撫子(なでしこ)】!?)

 そう。その技を、俺は知っている。覇刀流の奥義の一つで、移動技である撫子なでしこ

 そして俺は理解した。つまり黒リュージは、俺の使える技を使う、ということなのだろう。なんともありがちな設定で、通常ならばここから、拮抗し合う互いの力のせいで決着がつかず・・・・・・という流れなのだろうが、この場合は違った。


 なぜなら。俺の手には今、なんの武器も握られていないからである。


 相手の刀を受けるわけにもいかず、距離を取ろうと足を引くが。

 その後退を許さないと言わんばかりの黒リュージの斬撃に。

(ダメだ・・・・・・避け切れないッ!)

 完全回避は不可能。だからこそ、利用する。

 相手の斬撃に合わせて身体を回す。刀の切っ先に服を引っ掛け、斬撃の勢いを利用して跳び、距離を取る。

 転がりながら体勢を立て直す俺を見送る黒リュージを見遣る。

 感情の読めない顔に、ユラリと揺らめく佇まい。力なく握る刀も切っ先が地面に触れている。

 眼前の敵を見据え、頭がようやく状況に追いついたおかげで、やっと冷静になれた。

 思考が、全身が冷えていくような錯覚。ようやく、戦闘態勢に入れた。

 吸って吐いて、深呼吸。意識はすべて、目の前の敵へと移った。

 あとは、闘って、知るだけ(・・・・)だ。敵の状態、能力、癖、弱点。分かり得る全ての情報を集める。


 俺の気持ちの切り替えが終わり、改めて黒リュージを見据える。

 瞬間。黒リュージは刀を構えて駆けてくる。

 ギリギリまで引き付け、直前で踏み込む。突き出された刃を首を振って避けて身体を反転。右手で伸びた腕を外側へいなしつつ、左手で相手の手首を掴む。

 そこからは一瞬だ。

 黒リュージは、まるで俺を中心に巻き込まれるように足が地面から離れ、そのまま勢いよく背中から叩きつけられた。

「っし!」

 久しぶりにやったが、うまく決まった。覇刀流の技の一つだ。

 覇刀流とは、基本は刀を使った剣術が中心だが、それが全てではない。もちろん、槍術やら弓術やらも一通り存在する(俺はほとんど習っていない。軽く触れた程度)が、そのなかでも俺がある程度習っていたものがある。体術だ。なんでかっていうと、日常生活の中で使えると思ったからだ。結論・・・・・・そうでもなかった。

 ま、まあそれは置いておいて。

「うわ。ノーダメかよ・・・・・・」

 完璧に決まった投げ。それを受けながらも、黒リュージは立ち上がった。なんの痛みも感じていないかのように平然と起き上がり、落とした刀を右手で拾い上げる。

(痛みを感じないのか?まあ、そういうものなのかもな、こういうパターンの相手って)

 投げのダメージもさることながら、投げた瞬間に右手首を捻り上げた痛みも感じていない様子だ。

 痛みを感じないってことは、俺からしたら恐ろしく面倒なことになってしまう。

 ユラリとした動きで振るわれる刃を躱し、隙を見つけては打撃を加える。が、一向に怯む様子も見られないまま、ただただ自分の体力を消費していく。

 全くの徒労。完全な時間の浪費。

 いかんな。このままだと、本当にヤバイかもしれん。

 なにか・・・・・・なにかないのか?コイツを超えて、コイツを倒す。つまり、俺が俺を倒す(・・・・・・)方法が。


 ◆


 どれだけの時間が経ったのか。すでにいくらかの斬撃を受けている俺は、結構ボロボロ、体力的に言えば満身創痍である。

 現時点での自分の実力を超えた技も使ったせいで、すでにズタズタの右腕を伸ばし、黒リュージの胴に当てる。

「覇刀流【震激しんげき】」

 フィールと闘ったときにも使った、任意の場所に衝撃を伝える技。身体の一部でも触れていれば、大体の場所にはダメージをお届けできる、某宅配サービスもビックリの素早さと正確さだ。わーお凄い。

 今回の衝撃は、一切の遠慮なく、黒リュージの脳へと伝えた。普通の敵には絶対にやらないであろう、非常に危険な行為だ。当然、ドバァアアアッ!という衝撃音と共に、黒リュージの頭部が内側から破裂し、彼(?)を形作っていた真っ黒な闇が弾け飛んだ。そして――――――。


 ――――――次の瞬間には、頭部が元通りになっている。


 理屈は簡単。弾け飛んだ闇が再び集合しただけだ。だが、たったそれだけのことで俺には、なんの手立てもなくなってしまっていたのだ。

 壊しても再生し、攻撃しても痛みを感じず、疲労もないから永遠に戦い続ける。

 俺を真似て作った写し鏡的な相手のはずなのに、俺とは全然似ていない。ていうかズルイ。戦力に差があり過ぎる。

 せめてもの抵抗として、先ほどから何度も黒リュージの身体を破壊しているのだが、一向に効果が見られない。

 圧倒的過ぎる戦力差を前に、俺の精神力がガンガン削られていく。正直、立つのも面倒なくらいに心が折れている。


 その一瞬を、ヤツは見逃していなかった。


「―――――――――え・・・・・・?」


 ドンッ、という衝撃を受けて俺は、自分の腹を見た。

 そこにあったは、漆黒に染まった黒い刀。その柄だった。


 自分が刺された。と認識するのに、数秒の時間を要した。

 ジワリと服に染み広がる血の赤色と、ジクジクした痛みだけが、麻痺した俺の頭に伝わってくる。

 叫びだしそうになるほどの痛みの波を感じる直前、痺れる頭で、俺は思った。思い至った。

(・・・・・・そうだよ。そもそも俺、この力を貰いに来たんだった)

 直後。無限に広がる闇の空間に、俺の叫喚が響き渡った。


 ◆


 ――――――つまらん。

 というのが、【それ】の抱いた感想だった。

 今回、彼女が直接試してみたい者がいる。という理由で動いてみたものの、結果はこのザマ。神に召喚された勇者だというから、多少は期待していたのだが・・・・・・。なんともあっけない。

 なによりも、醜い。痛みに喚き続ける今の姿もそうだ。力無き者に、“闇”は扱えない。そんなことをすれば、拒絶反応を起こして暴走し、死に絶えるだろう。ヤツが死ぬこと自体は大した問題ではないが、その場合はこちらにも、多少なりとも被害が及ぶ。ならば、初めから関わるべきではない。

 害ある虫は駆除する。ただ、それだけだ。

 それだけ、のはずだった。


 ――――――なっ!?いったい何を・・・・・・ッ!?

【それ】は見た。

 折坂竜司と名乗った人間が取った行動を。


 闇を取り込んでいた。


 ――――――バカな。そんなことをすれば、ヤツの身体は四散する。

 考えて分かることではない。が、取り込みを始めた瞬間から苦痛は始まっているはずだ。

 腹部の傷から来る痛みのせいで、感覚が麻痺したのか?いや、そうではないだろう。“闇”を取り込んだ痛みとは、そういった物理的な痛みとは違う。痛む箇所を押さえても、深呼吸をしても痛みが和らぐことはない。現に、今も苦しんでいる人間の姿がある。

 だが、それでも止めない。あの人間は。折坂竜司は。自らの意思で“闇”を取り込み続ける。

 そして。【それ】は気が付いた。


 ――――――“闇”の総量が・・・・・・減っていく、だと?

 吸収率が高すぎるのか?恐ろしい速度で、闇が取り込まれていく。いや、それにしても、この吸収速度は・・・・・・。

 ・・・・・・まさか、と思う。思い至ってしまった可能性に【それ】は。

 ここへきて初めてといってもいい。いや、あるいは。長い年月で初めて。“畏怖”という感情を抱いたのかもしれない。


 そう――――――【魔神】の誕生の可能性に。


 ◆


 身体中が痛い。神経が裂ける。頭が割れそうだ。

 流れ込む“闇”に、今にも意識を乗っ取られそうだ。

 だが、多分これしかないんだ。きっと、コレが正解なんだ。

 “闇の力”

 そんな強大な力を、お願いした程度で使いこなせるわけがない。だから、俺が無理矢理押さえ込む。

 噛み合ったわけではなく、互いに磨り減った、とシエンは言った。

 でも、俺にはそんな力はない。だったら、やる事は一つしかないだろう。まあ、なんだ。


 結局は、気合だろう。


 だから俺は、闇の力を取り込んだ。屈服させよう、なんとことは思っていない(出来ないし)。なんだったら、俺の身体を作り変えてもいい。とにかく、コイツの力を扱えるようになれば、なんでもいい。

 自分の内側から、何かが広がっていくのを感じる。なにかが、内側から俺を支配する。

「あぁあああああああ!!!」

 ドクンッ!と神経を刺激する。血流が速くなったように感じる。今にも破裂しそうだ。呼吸も荒れ、空気を取り込み辛くなる。

 それでも俺は止めない。これ以外、選択肢がないのなら、たった一つの選択を、全力でこなすしかないのだから。



 苦痛の時間が長らく続き、気が付けば痛みは無くなっていた。

 身体中から出た汗で、地面が湿っている。

 ・・・・・・あれ、地面が黒くない?

 見渡してみると、辺りの風景が一変していた。黒がなくなっている。あれ?闇はどこへ?


 ――――――人間。いや、折坂竜司よ。

「うぉっ!え、え?えーと、名前がわからないんですけど、最初に話してたヤツ!」

 突然響いた声に、思わず本気で驚いてしまった。そんな俺の様子を見て、【それ】は笑った(・・・)


 ――――――ははは。どうやら貴様という人間は、“闇”を取り込んだとて変わるものではないようだな。

 正直、この声が笑ったということに驚きを隠せないが、それよりも気になる言葉があった。

「“闇”を・・・・・・取り込んだ?まさか、成功したのか!?」


 ――――――成功、とは言いがたいがな。だが、我が認めた。それだけで十分であろう。

「・・・・・・マジッスか」

 認めた。コイツが、俺を認めた?出会った瞬間から高圧的な態度を取り、一瞬で俺を殺す決断をした、コイツが?

 全然納得できないし、状況がよく理解できないが・・・・・・うん。とりあえず、成功したんだなーっと思っておこう。とりあえず今は、それだけでいいや。


「で、早速なんだが・・・・・・えーと」

 本題に入ろうとした矢先、思い出す。コイツ、なんて名前だっけ?

「と、とりあえず・・・・・・お名前は?」


 ――――――ふむ、名か。生憎、我にはそのような概念がない。貴様が折坂竜司と呼ばれる、つまり呼ばれる呼称が名前であると仮定するならば、やはり我は“闇”と名乗るしかあるまいのではないか。

「いや、それだとあまりにもアレだし・・・・・・。そうだな。ここは適当に【ブラック】とでも呼んでおくか」


 ――――――ほう?我に名を与えるか。その行為がいったい、どういったことを意味するのか、分かっておろうな。

「・・・・・・呼びやすくなる?」

 他にどんな意味があるんだ。あれだ、あだ名的感覚だろう。なにも本気で名付け親になろうなんてことは考えてないし。


 ――――――・・・・・・その程度の認識であれば、我としてもさして問題にはならんか。まあよい。それで、いったいなんだ。

「え?あ、あぁ・・・・・・。ゴホン。んじゃ、とりあえず聞きたいことを聞いておこうか」

 確認しておきたいことが、一つある。ここが曖昧のままだと、俺はこれから、とある1人の少女とうまく接していく自信がないからだ。

 なので俺は、万を辞して尋ねる。

「ブラックってぶっちゃけ、レーヴァテインとはどういう関係なの?」


 ――――――どういう、と言われてもな。我は彼女、彼女は我。としか答えようがあるまい。

「つまりなんだ。見た目完全なる美幼女であったところのレーヴァテインは、本当はオマエみたいな男だったと?」

 なにそれなんて鬼畜ゲー?見た目女の子で攻略したら、実際はただのおっさんだったっていう最悪のオチ的な?マジでかー。その可能性を危惧してたから聞いてみたけど、知ったら知ったで気まずいわー。

 と、1人絶望していると。しばらくは清聴していたブラックが、衝撃の一言を投げかける。


 ――――――我は女であるぞ

「・・・・・・・・・ははは」

 脳のキャパをオーバーしました。完全にショート、エラー、エマージェンシー、ナースコール。あ、これは違ぇわ。

「え?オマエ女なの?そんなしゃべり方なのに?」


 ――――――口調で判断するか。そもそも我には、生まれ持って定まった性別などというものは存在せん。ただ、彼女が女である以上、我もまた女であろう。

 よくわからん。けど、よくわからないことは深く考えないのが俺である。いや、考えると余計に面倒になりそうだし。


 ――――――僅かに話が逸れてしまったか。では、簡単な常套句を。

 そう呟き、ブラックは1人で、厳かな雰囲気を垂れ流し始めた。


 ――――――我は“闇”。我が従うはある者のみ。故に定めよう。これより、我が力は折坂竜司に献じることを。


 今の宣言にどういった意味があるのか。その真は分からないが。それでも、唯一分かること。それは――――――。


 ● 勇者リュージは【闇の力】を手に入れた! ▼

勇者「よう。俺だ」

魔王「・・・マジでか」

勇者「あぁ。残念だったなシエン。女の子じゃなくて」

魔王「はぁー。おい小僧。俺はな、テメェみたいなガキじゃねえんだよ。んな程度で一喜一憂できるほど青くねえんだよ」

勇者「はん。枯れてらっしゃる。これだから年寄りは嫌なんだ。・・・そんなことよりニーナ!久しぶりだぜハグしよう!」

村長「へ?・・・ひぁっ!リュ、リュージさん、そんなところ触らないで、あっ、あぁッ!」

勇者「グヘヘ~。良いではないか、良いではないか~」

魔王「止めんか下衆げすが!」

勇者「げふぅ!ちょ、なんで殴るの!」

魔王「・・・いや、なんかこう、いろいろマズイ気がしたからだ。ていうかオマエ、そんなキャラ・・・ではあったが、もう少しは節度があっただろ。どうしたんだ、今日は、久しぶりの登場でテンション上がってんのか?」

村長「はぁ、はぁ・・・。そ、そうですよ、リュージさん。いつもはもっと優しくて穏やかじゃないですか・・・。急に抱きついてくるなんて・・・、私にも心の準備というものがあるんです・・・」

勇者「いや、久しぶりの登場っていうよりも、久しぶりにニーナに会えたのが嬉しくてな。なんかこう・・・色々爆発した。スマン」

村長「だ、大丈夫ですよ。気にしてないです・・・」

魔王「はい。主人公とヒロインの久しぶりの絡み、終了~」

勇者「そんな扱い!?」


 ● 付き合うなら、守備範囲は何歳まで?


勇者「全部!」

魔王「ふむ。俺も大して変わらんな」

村長「そ、そうですか・・・。お二人とも、潔いというかなんというか・・・」

勇者「いや、だってな。女性を年齢で区別するのはどうかと思うし」

村長「まあ、考えとしては正しい気はしますが」

魔王「だがリュージよ。実際のところはどうなんだ?」

勇者「・・・まあ、ネタとかおふざけ抜きで答えるなら、自分より10以上年取ってると、ちょっと考えちゃうかもな」

魔王「いや、それでも十分広いほうだろ」

村長「そういうシエンさんは、本当はどうなんですか?」

魔王「え?いや、俺は本当に、大体のヤツいけるぞ」

勇者「マジでか」

魔王「そりゃーなー。これだけ長生きしてるんだ。ほとんどのヤツが年下だからな」

勇者「おぉ。スゲーなオマエ」

村長「ま、まあでも、そういうのって、何歳から何歳って枠組みを作っちゃうよりも、好きになった人が一番ってことになればいいんですよね?たとえ1歳の赤ちゃんでも100歳のおばあちゃんでも、好きになっちゃったら関係ないですもんね」

勇者「・・・ヤベェ。一番年下のニーナが、もっとも真理に近い気がする」

魔王「誠実さの違いじゃないか?オマエとの」

勇者「表出ろやテメェ!」

村長「え、リュージさん?・・・あー、行ってしまいました。・・・なんでいつも、最後はケンカで終わるんでしょうか・・・。えっと、気を取り直して!次回も誰になるか、本当に直前まで分かりませんが、楽しみに待ちましょう!それでは皆さん、まか次回!」

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