第三話:エクスカリバーってぶっちゃけ鞘のほうが重要じゃね?
というわけで第三話!
どんどん文が拙くなっていくけど気にしないでくださいm(_)m
「――――――あれ?ここは・・・」
辺りを見渡してみると、どこかの部屋のベッドの上のようだ。
「あれ?俺は・・・たしか転生することになって、そんで閻魔に潰されて・・・」
なんでこんなところにいるんだ?
―――ガチャ
「あっ!目が覚めましたか!?」
と、扉を開けてリリアが入ってきた。
「よかったぁ~。なかなか起きないから心配しましたよ?」
「そうか。それは悪かったな。ところで、どうして俺はこんなところにいるんだ?まさか転生先がベッドの上とかじゃないよな?」
「はい。始めはこの城下町の門の内側辺りに出たんですが、転生のショックが大きかったようでリュージは気を失っていました。なので、すぐ近くで宿をとったんです」
なるほど。それは本当に悪いことをしたな。ところでリリアは大丈夫だったのだろうか。これが人間と天使の差っというやつか?
「・・・いえ。そもそも閻魔様の力なら、あんなもの(ハンマー)は使わなくても転生させられるんです。だから私は、普通にこの世界に来ました」
――――――え?じゃあなんで俺は、あんなゴツイハンマーで叩き潰されたの?
「なんでも『ジェ○ガでイライラしてたからパーッとストレス発散させたかったんだよねぇ』だとか」
「・・・・・・オォケェェェイ、なら戦争だ。上等だゴラァァ!神だろうが閻魔だろうが、ぶっ潰してやんよ!俺が新世界の神じゃぁボケェェイ!!!」
「ちょっ!?落ち着いてくださいリュージ!新世界にはもう先約がいますから!」
・・・まぁ、リリアが本気で困った顔をしているからここまでにしておこう。よかったな閻魔、命拾いして。
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いま俺たちは、城下町を歩いている。
ちなみに俺の装備はというと、神が用意したものらしいものをつけている。
腰に一振りの剣を差している。その名は約束された勝利の剣。かのアーサー王が持っていた剣だが、どうも俺はア○トリアのイメージの方が大きい。
ちなみに鞘は普通のものである。決して、不老不死だったり、傷を勝手に治してくれたりなどの特殊効果はない、市販のアルカリ電池並みにありふれたものなので、怪我をしたらもれなく病院送りである(この世界って病院とかあんのかな?)。
リリアは、いかにもドラ○エの村娘みたいな感じ。それとハリー○ッターに出てくるような魔法のステッキを持っている。まぁほかにも色々隠し持っているらしいが・・・・・・。
「で。王様に会いに行こう、というリリアの意見を聞いて外に出たはいいが、俺はこっちの世界で具体的に何をすればいいんだ?」
「そうですね。とりあえずこの国の王様に会って、魔王を倒しに行きましょうか」
「え?なにこの世界魔王とかいんの?www」
なんて話しながら歩いていると、大きなお城の前、正確には城門の前に到着した。
すると、門の前にいた衛兵みたいな男二人が近づいてきた。
「どうかしましたか?一般開放時間はまだですよ?」
うわ優しっ!なにこの人、定番と全然違う!まさかのテンプレブレイカーwww
と、心の中で笑いと葛藤していると、リリアが対応してくれた。
「すいません、王に話があるのです。会わせていただけないでしょうか?」
「あ~、そうですか。じゃあちょっと待っていてください。問い合わせてみるんで」
えっ?なにおkな感じなの?王との面会ってそんな簡単にホイホイいけんの?
――――――約5分後
「いいみたいですよ?どうぞ」
いけちゃったよおい!?あれぇ?俺の常識というかゲームでの知識がおかしいのか?
「なにしてるんですか?行きますよ」
リリアさん。僕の幻想が壊されました・・・・・・。
「リュージ。いいですか?王に会ったら低姿勢ですよ?」
わかってるわい。国のトップにいきなり喧嘩を売るなんて無謀な真似を、この俺がするわけなかろう?
「真っ先にしそうだから言ったんですが・・・」
ワァイ信頼ねぇのな俺。そんな心配すんなよリリアちゃん!シリアスこそが俺の生きる道www
「本当にこの人でよかったのかしら・・・・・・」
ため息つくなよリリアちゃんwww俺がついてりゃ天地が引っくり返ろうがコタツでお茶とみかんをエンジョイ出来るぜぇwww
うん・・・なんか俺のテンションおかしいね。情緒不安定だね
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「よく来たな若者よ!いやいや余と直接面会などと言いおったのは貴様らがはじめてだ!ガッハハハハ!」
ちょっwwwなんか四次のラ○ダーみたいなオッサン出てきたwww多分年齢30位だろうけど威圧感パネェよ貫禄パネェよwwwこれが覇気かい?おいちゃんちびっちゃうよwwwwww
―――――とまぁ一旦落ち着いて・・・COOLになろうぜ俺。
さて、玄関先でいきなり大男に絡まれたわけだが。
軽く二メートル超えてんじゃね?スゲー筋肉ムッキムキやん。
「お初にお目にかかります。王の噂はかねがね、遠方の我が国にまで届いております」
リリアが恭しく頭を下げたので、俺もそれに習う。まぁあながち嘘は言っちゃいない。
「ハッハハ!そんな硬っ苦しいのはナシにしようぞ!まぁ立ち話もなんだ。せっかくの客人、こちらも丁重にもてなさねばなるまいて」
そういって、俺たちを城の中へと招きいれた。
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広々とした応接間的な部屋に入り、出てきた酒を飲むか飲むまいか考えていると、王様が口を開いた。
「我が名はアンタルキダス。この国、リュークブルナイを拠点に、南は八国・東は四国を統べる王である。名はなんという?」
「リリアと申します」「俺はリュージ」
「ふむ。それで、お前たちの用件はなんだ?まさかこの国への宣戦布告ではあるまいな?」
ニヤッてすんな。なんでうれしそうなんだよ
「違います。私たちの目的は【魔王の討滅】です。王にはその支援をしていただきたい」
「ほう?あやつを討つと?なるほどおもしろいものもおるものだなぁ!うむ、その意気や良し!」
・・・?なんだ?この王様は魔王と面識あるのか?
「ふむ。当然のこと。余とやつは、互いの征服のため幾度となく刃を交わした仲よ!」
「では、これまでも何度か、魔王を打ち倒そうと?」
というリリアの質問に、ウムと頷いて返す。
「あやつも【魔王】などと呼ばれるようになる前は、まさに男のなかの漢であった」
あの頃は、こうやって杯を交わすこともあったのだがなぁ・・・と、少し寂しそうにつぶやく。
「それが今ではどうだ。狂気に駆られ殺戮を繰り返し、目的のない殺しに手を染めてしまった」
ナールヘソ。それで俺の出番ってわけね。魔王は生まれながらじゃなかったのか。織田信長みたいなもんか?
「狂気・・・。ということは、ある日突然、そのように?」
「あぁ・・・今から約一年前だったかのぉ。余も、知らせを聞いたときは耳を疑ったわ」
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(主人公が詳しい話についていけなかったため、かなり割愛させていただきます)
しばらくリリアと王様の話を聞き流していると、王様が俺のほうを向いた。
「リュージといったな」
「?はい、そうですけど・・・」
「・・・なかなかおもしろい剣を持っているな」
あぁ、たしかにこの形はこの辺りじゃ珍しいかもな。使ったことないけど・・・。
「お前たちの風貌をみるに、最前線で戦うのはその男だろう?ならば、余と一つ手合わせといかぬか?」
戦い好きキター!あっ、別に喜んでるわけじゃねぇから。
「なるほど。確かにそれもおもしろいかもしれませんね」
『ちょっ!?なにいってんのリリア!この人王様だよ!?つーかあきらかにどこぞの征服王だろ!なにこの人も転生者ですか!?』
『どこの世界にも、似たような人はいるんですよ。それになによりリュージ。あなたには本物の刀剣を使った実戦経験がないでしょう?これもいい機会じゃないですか』
『いやいやだってこんなんすぐにフルボッコだよ!?』
『それでも経験が積めるならいいじゃないですか』
いやぁ!もぉヤダこの娘!眼が完全に「早くしろよヘタレ野郎」状態だよ!
「まぁそんな急ではちと辛かろう。長旅で疲れている者を相手取るのも興があるまい。手合わせは明日にしよう」
いやそーゆうこといってんじゃねぇんだよ!
「今宵は城に泊まっていくが良い。せっかくの客間も、いい加減使ってやらんとな」
「そうですか。では、ご厚意に甘えさせていただきます。よかったですね、リュージ」
あぁもういいよ諦めたよ逃げらんねぇよチクショウ!
「ははは!まぁそうやさぐれるでないリュージ。今宵は宴だ。盛大に騒ごうぞ!」
うん・・・。もうどうでもいいや
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宴にはまだ時間があるから、それまで町でも見てくれば?的なアンタルキダス王の計らいにより、馬車で送ってもらった俺たち。夕食までにはもどります!とかいって馬車を待たせとくのはどうよリリアさん。
「さて。とりあえず情報収集、と同時に観光もしちゃいましょうか」
「ん?なんか見たいもんでもあんのか?」
「人の賑わいというものを肌で感じたいんです」
というわけで、大通りにやってきました。
「らっしゃいらっしゃい!今日も果物が美味いよ!」
「野菜はいらんかね~!採れたての新鮮だよ~!」
とまぁ賑わっていた。あと道がとっても広かった。
この国は、どうも多種多様な文化が入り混じっていてさすが征服王の国である。
「わぁ~~!見てくださいリュージ!」
ちなみにリリアはテンションMAXで振り切っています。
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情報収集の成果としては
●ここの王様はやっぱり【征服王】と呼ばれているらしい
●一年くらい前までは、どんどん周辺諸国を征服していき、ガンガン南下していったらしいが、やはり【魔王】 の台頭後は『北西からの侵略に備えねば』とかなんとかで、内政を整え始めえたらしい
●あの王様は、たった一代で小国からここまで広げた凄腕らしく、軍隊も超強力らしい
●【魔王】は、この国の北西に位置するモルゴという国に拠点を構えているが、あまり帰らず転々としているら しい
てなとこかね?
「まぁ成果としては上々でしょう。では今からどうしますか?まだ時間はあるみたいですが・・・城に戻りますか?」
「・・・いや。もう少し町の散策でもしようか。旅に出たらしばらくは来れないんだし、今のうちに楽しんでおこう!リリアは行きたいところとか、もうないのか?」
「そうですね・・・では――――――」
こんな感じで、楽しい時間は過ぎていった。
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宴が終わり、あてがわれた客室に入った俺たちは今、ある問題に直面していた。
『この部屋にはベッドが1つしかない』
いくら転生者と天使といっても、やはりそこは男と女。ぶっちゃけ抵抗しかない。
「・・・・・・さすがに、なぁ?」
「///わっ、私は、その・・・大丈夫ですよ?///」
「必死の気遣いありがとう・・・頬を赤らめたリリアは可愛いよ」
「なんで今そんなこというんですか!?余計に気まずいじゃないですか!」
「いや、ごめん。でも事実は伝えないと・・・いろんな人に」
「いろんな人って誰ですか!?」
もちろんいろんな人さ
「・・・とにかく、睡眠は大事ですから。もう一緒に寝ましょう///」
なにいってんのこの娘!?
「いやでも、ほら!それはあれだよ教育委員会とかPTAとかWBCとかがどうにかしちゃったりしちゃうよっ!!!」
「落ち着いてください!それに野球大会とか全く関係ありませんから!」
腹をくくって二人でベッドに入りましたがなにか?
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「リュージ。寝ましたか?」
「・・・寝れるわけないだろ」
いいかげんに夜も更けてきたのだが、すぐ後ろに美少女が寝てると思うと眠気は戦闘機なんて屁でもない速度でぶっ飛んでしまう。
「なら・・・少し話しませんか?」
「・・・?どうした、改まって」
「その・・・いまさらなんですが、本当に巻き込んでしまってよかったんですか?」
「転生のことか?」
「はい。こちらの勝手な事情で、こんな問題に引き込んでしまって・・・」
背を向けているため確認することは出来ない。彼女はいったい、どんな表情をしているのだろうか。
「なにいってるんだ。困ってたんだろ?いろいろ苦労を重ねて、試行錯誤を重ねて、まぁ仮に俺じゃなかったとしても、人間を頼ったんだろ?だったら断る理由もねぇよ。一回死んでるし。むしろ生き返らせてくれて感謝してるくらいだぜ?まぁ唯一の心残りといえば、家族とか友達とかに、別れを言えなかったことだけだ。特に妹」
「でも・・・。神族が、守るべき対象であるものを巻き込むなんて・・・」
「それは違うだろ」
俺は体を反転させて、リリアのほうを向く。
リリアはずっとこちらを見ていたようで、驚いた表情の顔が目の前にあった。
俺は、リリアの顔を正面から見つめる。
「いいか?困ったら他に誰かを頼ればいい。行き詰まったら他人に知恵を借りればいい。そこには、神だろうが人間だろうが違いはねぇよ。お前たちみたいなのは、今まで幾度となく問題を解決してきたんだろ?自分たちの力で。確かにそれはすごいことだ。でもさ、自分じゃどうしようも出来ないって思ったら、いくらでも頼っていいんだよ。一人じゃ手におえないから助けてください、ってな。一人で出来るってのはすごいことだけどさ。自分の弱さをさらけ出して助けを求めることだって、すごいことだと思う」
「・・・そう、ですか・・・・・・」
「そうそう。むしろ俺なんか『ちょっとそこのリモコン取って』くらいの軽さでいいから」
リリアは、考え込むような表情をしている。
あれ?そんなに重く捉えなくてもいいんだけど・・・
と、しばらくするとリリアは、晴れやかな表情になった。
「そうですね。ありがとう、リュージ。あなたのおかげで色々と気が楽になりました」
ニコッと素敵な笑顔を間近で見れて俺は幸せだった。
「今なら、その・・・・・お礼のキスくらい許しますよ?」
「なめるなよ?そんな冗談で照れるほど、俺はウブじゃねぇよ」
そんな子供に見えるか?さすがに冗談の見分けくらいつくわ。
「・・・たしかに。ウブじゃなくて鈍感なんですね・・・」
なにかつぶやきが聞こえた気がしたが、小声だったのでうまく聞き取れなかった。
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その後は、緊張がほぐれてよく眠れた。
そして朝。
俺は『体に抱きついているリリア』という、二つ目の問題に直面している。
「・・・・すぅ」
うん。なんでこんなことに?正直、いろいろヤバイ。もちろんアレ的な意味で。
・・・・・・さて、どうしようか。
正直もう少しこの寝顔を見ていたいが、目が覚めた以上いつまでもベッドにいるのはいかがなものか。
リリアの体が動く。
うはっ!髪サラッサラやん!ヤベェよおいこれが同じ人間の髪か!?あっ、天使だった。
腹辺りに押し付けられる侵略生体兵器
やぁらかけ~。大きすぎず小さすぎずベストな大きさのこれは、天界究極の黄金比!?
俺が解放されたのは、それから約三十分後だった。
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「いやぁ本日も晴天なり!食が進むわ!」
「おいアンタル!それは俺のチキンだ!」
「ほう?言うではないかリュージ。だがそのような要求は聞かん!」
「ぎゃぁぁぁ!?テメェ食いやがったな!交渉の余地ナシかゴラァァ!」
「はっはっは!余は征服王であるぞ?欲しければ力ずくでくるがよい!」
「上等だコラッ!いますぐぶった斬ってやんよ!」
「なんであんなに仲良くなったんでしょうか・・・」
今日も俺は元気です。朝の出来事なんて気にしません!
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俺たちの手合わせは、城内の訓練場で行われることになった。
各々武装し、見つめ合う。
距離にして、約50メートル。
これだけ離れているにもかかわらず、巨大な圧力というか威圧感を感じるのは、さすが征服王である。
アンタルキダスは、鎧姿に剣を腰に携えるという定番の装備。そしてもっとも目を惹かれるのが、その手に持った大剣だろう。
刃渡りは1.5メートルを軽く超え、全長は2メートル近い。重量はおそらく常人なら持ち上げることすら困難であろう。
そんな武器を、片手で軽々と振り回そうとしているこの男もまた化け物である。
一方の俺の装備はといえば、腰の約束された勝利の剣だけ。
ヤッベ~~、勝てる気がしねぇ~。
「では、お二方。準備はよろしいですね?」
「ウム」
「・・・・・・はい」
もう諦めたよ。さっきから審判役のリリアに、助けてアイコンタクト送ってるのに全無視だし・・・。
「では尋常に・・・・・・始め!」
こうして、俺の望まぬ方向に、物語は進んでいった。
リュージ「なぁ、これ無理じゃね?なんで俺、征服王と闘うことになってんの?」
リリア「頑張ってください!」
リュージ「・・・今のうちに遺書でも書いとくかな」
リリア「フレーフレーですよ!」
リュージ「そんなわけで、次回![リュージ、死す]―――って!まじで!?」
リリア「・・・?あっ、それ間違いみたいですよ?なんでも、企画を途中で替えたらしいです」
リュージ「俺を殺す気だったのか作者!?」
リリア「正しくは・・・まだ未定です!楽しみに待っていてください!」