日常
「デッシー、今日カラオケいかねー?」
HRが終わった直後に後ろから声をかけられた。振り向きながら小学校からの腐れ縁に向け現実を突き付けた。
「中間の結果が渡ったばっかだってのによく行く気になるな、確か赤点すれすれじゃなかったか?」
「だから行くんだよ!おれのシャバでの生活は今日が最後だ」
どうやら覚悟はとっくにしませているらしい、あるいは現実逃避か。
「テストなんて少し真面目に授業きいてれば余裕だろ」
「これだからできるやつは・・・それよりどうするんだ?」
「答えわかって聞いてんだろ、俺は聞く専だ。それに今日は用事がある。」
「いつからこんな真面目なガリ勉君になってしまったんだか、親友は悲しいぞ」
おお神よとでもいいそうな大袈裟なポーズを取りながら廊下にでていこうとする。
「クロ」
「おっ、行く気になってくれたか?」
「またな」
「っちぇ」
(さて、俺も帰るか・・・)
携帯端末で対戦相手たちの情報をあさりながら帰宅する。
今回は堅実なスタンダードタイプがほとんどのようだ、初期のラッシュを得意とする戦争屋が一人いるようだが動画で確認したところ特別対策するほどのレベルではない。
部屋に帰りそのまま資料を読みふける・・・
そうしているうちにアラームの甲高い音が鳴った
(そろそろか・・・)
慣れた手つきでティーポッドでコーヒーをいれて菓子と一緒にPCの前に持っていく
食べながらゲームにログインし手続きを終え、開始のブザーが鳴るまで目をつむる。
電子音が鳴った
目を開けると画面が移り変わっついて自分だけの国が現れている
(さぁ、勝負だ)
高速でタイピングし、エンターと同時に一言
「お願いします」
本名 井手 司人 (いで しいと)
ID side-c
階級 中将
職業 学生 プロゲーマー