#:6 〜真実、そして衝撃〜
眠たかったからでしょうか…読み返すと、間違い発見☆泣
修正しました。あーホントにすみません;
「…奈緒を、返してほしい…だと?」
お兄様は、馬鹿にしたように微笑した。
「じゃあお前は、奈緒を取り返すために何をする?…お前に何が出来る?」
「…………」
俺に出来ること?
…ねぇよ。
「…分かりません」
俺は、正直に答えた。
俺はきっと、お兄様に満足してもらえるような答えは出せない。
けど…
「けど、出来ることがあるなら何でもします」
現実的に考えて、これが俺の出来る範囲だ。
「出来ることがあれば、何でも?…へぇ。じゃあ、神崎が危険にさらされてる時は、どうなるんだ?危険だから、その時は神崎を守りぬけない…と?」
「努力します。」
俺は、本当のことを言った。
けど、どれも中途半端な答えだと自分でも思う。
「そんな意気じゃ、奈緒は守れないな。」
「………っ」
「残念だが…お前に奈緒の執事は無理だ。」
「…っお兄様にそんなことを言われる筋合いなんて…」
「ない?…生意気な小僧だな。まぁいい。こんなお前でも察したんだな。俺が、奈緒の実の兄でないことに。」
実は、今お兄様が言うまで全然分からなかった。
けど、何となく今凄いいい流れだと思うから、その辺は突っ込まずにスルーすることにした。
「こんな執事は初めてだな。思ったことを正直に話すわ、俺に反抗的な態度をとるわ。…おまけに、俺と奈緒の関係まで、気づき始めるとはな。…いいだろう。お前に、俺と奈緒のことを教えてやるとしよう。」
俺は、何故か急に緊張し始めて、拳をきつく握り締めた。
「奈緒はな。元俺の女だ。」
初めから、衝撃。
「けど…付き合い始めて、五ヶ月くらい経った頃だったと思う。俺の両親が離婚した。原因は、俺の親父と奈緒の母親が不倫していたからだった。俺の両親や奈緒の両親は、俺たちが付き合っていたことなんて知らなかったんだ。けど…あまりにも、偶然にしては出来すぎた不幸な話だと思った。そして、その不幸はまだ続くんだ。」
俺はドラマなんかでしか見たことのない話に、息を呑んだ。
「その後、二人の関係は続いて…二人は、俺たちの許可無しに再婚したんだ。」
衝撃だった。自分の元カノが、家族になる。妹になる。
そんなこと、考えられなかった。
「そして俺たちの関係は…自然消滅、だ。」
俺は話を聞いても、あまり理解できなかった。
あまりにもディープな話に、ついていけなかった。
そこで、俺がお兄様のことについて神崎に突っ込んだあの日、何故神崎が機嫌を悪くしたのかもこの話を聞いて、理解することが出来た。
もちろん、この話自体聞いたときはあまり理解できなかったので、神崎の怒りの理由を知るのには少し時間がかかってしまったが。
「でも、関係は消滅しても俺はまだ奈緒のことが好きなんだ。」
更に、お兄様の衝撃のお言葉。