表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/25

#:17 ~理不尽な、バイバイ。~

こんばんは!RYUNです><

私の学校が、学級閉鎖になってしまいましたので、祖母のうちに飛んできました。

pcが、祖母のうちにあるもので^^;自宅だと、pcやらせてくれないので((p_q

なので、今祖母のうちですっ!!今から気合入れて更新します*。


追伸:勝手ながら、一部変更致しました。すみません。

「こぉんの………馬鹿執事っ!!」


お嬢様に呼び出されてからの、彼女の第一声がこれだった。結構な馬鹿でかい声の大きさに、近距離であったこと。これが、俺の耳を悩ませた。まだ鼓膜が揺れている感覚が否めない状況で、神崎はまた声を荒げて言葉を続けた。


「お嬢様をシカトとかっ…避けるとかっ…ナメてんじゃないの!?あんたなんか…執事、しっか…く…っ………」


「失格」という言葉を完全に発することが出来ないまま。神崎は、俯いてしまった。目の前にいる俺は、どうすることも出来ずにただ頭を掻いてみる。でも、よく考えれば…「近づくな」と言ったのは神崎の方だ。だからといって、露骨過ぎたのだろうか?とにかく、申し訳ない気持ちが少なからず生まれた。

神崎の肩に手を置こうとした瞬間、彼女は顔を上げた。突然のことで驚くのと同時に、俺には想像も出来ていなかったモノが目に映った。


「…っう…っ…ひっ……」



こんな風にしてしまったのは、俺。


神崎こいつを泣かせてしまったのは、―――――俺。

きっと、俺。

そりゃあそうだよな。誰だって、身近にいる人に避けられたりすれば…涙も流す…


「ごめ……神崎。」


きっと今頃、突然の神崎の怒声に驚いているか、状況がなんとなくよめて笑いを抑えているだろう宏明さんが、廊下にいる。ライバルの前で、言ってしまおうか?俺が、神崎を好きだって。


「あた…しっ、寂しかった…の、!」

「うん…ごめん…神崎…」


俺は、そう言いながら神崎の頭にそっと触れ、髪を優しく撫でた。神崎は驚いたようで、一瞬体をビクつかせた。しかし、直ぐに大人しくなった。俺も、彼女と同じで驚いていた。だって、女の髪の毛が、こんなにも透き通っていて、さらっとして…やわらかいなんて。思ってもいなかったのだから。

 無意識のうちに、神崎の髪を指でとく。


「やっ…」


一瞬だけ小さな悲鳴をあげるが、顔を紅潮させながら、体をプルプルと震わせながら。神崎は俺の指から逃げずに耐えていた。それが可愛くて、いとしくて…。もっと、神崎の頬をリンゴみたいに、真っ赤に熟れたトマトみたいに、赤くしてやろうかと思った。そして、撫でていた手と反対の手の指で、神崎の頬を触れるか触れないか位のタッチでなぞった。


「ん……」


神崎はくすぐったいのか、俺の指から必死で逃れようとする。俺は、柔らかく笑って神崎の頭をくしゃっと手で乱暴に撫で、手を離した。神崎は、自分のぐしゃぐしゃになってしまった頭を手ぐしで必死に整えた。


「守…!?何、してんのっ!!?」

「えー?だって、神崎が…喜んでたから。お詫びに…」

「よ、よろっ…!?喜んでないっ!くすぐったかったの!!」

「あ、やっぱり?」


必死に弁解する神崎を見て、再びため息のような笑いがこぼれる。

ああ、やばいな。やはり俺は、神崎のことが…好きなのか…。

しみじみ、神崎の真っ赤な顔を見て思った。




「ま…守…。」


暫くの沈黙が続いた後、神崎が口を開いた。暫く間があったのにも関わらず、神崎の顔は未だに真っ赤で。見ているこっちまで、赤くなりそうだった。


「なに?」


出来るだけ優しく、微笑みながら神崎に問う。神崎はひとつ軽く咳払いをして、何かボソボソと呟いた後、俺を見つめて言った。


「守…今日限りで、守はあたしの執事を辞めてもらう。解雇…ね。」


思わず、目を見開く。直ぐには出てきてくれない、俺の否定の言葉。この臆病な口が、神経が憎い。何故、いきなりにこんなことを言ったのだろうか?俺には、その理由ワケを考えるすべもなかった。


「今までありがとう。あと、最後にお嬢様の命令。今から、あたしの言う事…聞いてくれる?」


神崎は俺の意見さえも聞かずに、自分のセリフを言った。

しかし、その言葉は俺にとっては納得のいかないものばかりだった。


「今まで」って、何?

「最後に」って、何?

しかも…なんで、命令とか言ってるくせに疑問形なんだよ。なんで、そこだけ汐らしくなるんだよ…。


俺の胸の内で、なんとも言えぬ感情が渦を巻いた。


最後まで、理不尽なお嬢様。


「あたし、守のことが好きだった。…じゃあ、ね。バイバイ」

「…っ、…」


また、声が出ない。何も言わせてくれないまま、神崎は自分の部屋に駆け込んだ。追いかけることさえも出来ずに、その場に立ち尽くす。

「好き“だった”」って、何なんだ。せめて、「好きだよ」なら、俺もだよと微笑んで返せたはずだった。なのに、何故過去形になっているのか?今の俺には、考えることさえも難しかった。



―――ああ、最後まで理不尽なお嬢様。

これからも俺の中で生き続けるお嬢様は、理不尽で執事をこき使う神崎奈緒。

これからも俺の中で生き続ける強烈な女は、気が強くて、でもツンデレな神崎奈緒。

これからも俺の中で生き続ける俺の初恋の女は、……我儘で、でも可愛くて…特に俺に向けられる真っ赤な顔は、誰にも見せたくない位に魅力があって…これからもきっと愛してる。神崎奈緒という女。





次の日。神崎は、クラスメイトでもなくなってしまった。因みに俺には、また元の日常に戻り…散々、神崎の婚約者だということを思い知らされたのも嘘であるかのように話題にあがらなくなり。クラスメイト達は、急な転校で居なくなったお嬢様・神崎奈緒のことを忘れかけているように思えた。しかし、俺には信じられなかった。彼女が、いきなり俺に想いを告げ、婚約まで破棄してしまい、姿を消したことに。


―――こんな結末、納得できねぇ。


そう思うしか出来ない自分に腹が立つ。動くことが出来ない。所詮、「子供」―――…。


こうして、俺と神崎の突然な、理不尽な別れが訪れた。

完結!!笑

いやいや…正直なところ、このまま話を続けて完結へ導くか、第二部ということでまたつらつらと物語を書いていくのか。まだ検討中なわけでありまして…;;このまま、完結に持っていったらすぐ終われるんですが…^^;私自身、終わらせたいのか?また話を考えて書いていきたいのか?分かりません↓…すみません。頼りない馬鹿な作者でorz

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ