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ある受付嬢の非公開日誌  作者: 荒野ヒロ
五月から六月の終わりまで
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○○○年 五月 十四日

 今日は平穏な日、そう決めた。

 だから来ないで、おバカな冒険者さん。


 そんな日に限って新米冒険者が、やらかしてしまう。


 例の二人組のガキが、近くの森で牙猪に襲われたんだと、何事かと思ったら、片方のガキが死にかけているらしい。


 ああ、だから言ったでしょうに。調子に乗って、出来ないことを出来ると言わずに、小さな仕事から──こつこつと積み重ねなさいと。

 まぁ牙猪の討伐なんて、銅階級のお仕事ですけど。


 ところがどっこい、ガキは回復魔法ですぐに動けるようになったんだと。ギルドに転がり込んで来た片方のガキが、大袈裟にわめいていただけだったのだ。


 もうやだ、このガキ共……

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