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ある受付嬢の非公開日誌  作者: 荒野ヒロ
七月から九月の終わりまで
21/45

○○○年 八月 一日

 最近よく耳にする訓練所がある。

 メイマックという小さな町の冒険者訓練所だ。


 そのメイマックという所にある冒険者育成所──初めに聞いたときは、戦士ギルドの公認のない育成所という肩書きだったと記憶している──を卒業した冒険者は、どれも冒険者として、とても良く訓練された若者ばかりだと、うわさになっているのだ。


 いつからか、その育成所は、戦士ギルド公認の訓練所になり、遠方からも、その評判を聞きつけた豪族や豪商の子供が──中には貴族の子弟までが──その冒険者訓練所に預けられ、鍛えられることを望まれるのだという。


 しかし、そう甘くはない。

 脱落者も多いらしい、それはそうだろう。


 年端もいかぬ子供や、甘ったれた金持ちの放蕩息子ほうとうむすこなどが卒業する頃には、鋼階級や魔法銀ミスリル階級の冒険者に「こいつは大物だぞ」と思われるような、銅階級の冒険者になるまで鍛え上げられるのだ、生半なまなかなことではない。


 初めて、そのメイマックの育成所を耳にしたのは──二年ほど前だっただろうか。


 確かその時期に、ここルゲールトのあるエンファブルト領と隣り合うロシュケール領で、亜人たちの軍勢との大きな戦いがあったため、メイマックの噂は一時、その戦争の話で掻き消されていた。──あれ? ちょっと待って、うろ覚えだったけど──その戦いで、凄く名の知れ渡った戦士がいたはず。


 私の興味はメイマックの訓練所から、一人の戦士に移っていた。


 私は何とか記憶を辿たどって、それが「グリアモル・ザウ」という名前の、金階級の冒険者であることを思い出した。そして──


 私はギルドのカウンターに置かれた、冒険者の滞在名簿をぺらぺらとめくり始める。


 約一ヶ月前の七月三日の記録でその名前を見つけた。そうだ、初めて出会った徽章持ちの冒険者。

 彼の名は「ウェシュナート・ザウ」と書かれていた。

半年以上前だっただろうか。 → 二年ほど前だっただろうか。

に変更致しました。

別に書いている物語を読んだら時期を別のものと勘違いしていました。

申し訳ありません。

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