獣耳幼女の話 二
「兄よ起きろおおぉぉぉーーーーー!!がおぉーー!」
「ああああああああああああ!!!!…びっくりした」
みかんの大声で頭がガンガンする。
「今何時?」
「8時」
「え、ヤバ…ちょっといってくらぁ」
「お達者で」
会社まで歩いて二十分程。
走ればなんとか、出勤時間の八時十五分に間に合うだろう。
全速力で走り、前を走っている自転車に乗ったおばさんに
「ストーカー!」と勘違いされた。
結果、五分遅れの八時二十分。
会社でカチカチとキーボードをうつ。
あっという間に仕事が終わり、いつもより早い夕方の六時帰り。
「家でみかんなにしてるかな?」なんて思いながら、帰り道を
歩いた。
玄関の戸を開け、「みかん、ただ…」家の中があれている。
「お兄さーん!どしたの?みかんがただで売ってたの?」
「みかん片付け手伝って」
「ほーい」
二時間かけていつもの部屋へともとどおり。
当然のこと俺はクタクタ。
「お兄ちゃん遊ぼー!」
「ぁぁぁぁぁ…へ?お兄ちゃん?」
「そーだよお兄ちゃん」
「よーしじゃあ何して遊ぼ」
俺はあまりにもみかんのかわいさと俺の呼び方にメロメロに
なってしまった。
みかんに料理を教えたり、じゃんけんやしりとりしたりして、
また今日も十一時。
「みかんもうそろそろ寝るぞー」
「やだーみかんまだ起きる」
「わかったじゃあ俺は寝るから」
「みかんお兄ちゃん寝てる間に明日の朝ご飯つくっとく!」
俺はめんどくさがりのみかんの珍しい言葉を聞く前に
寝てしまった。
今日はみかんの主人への呼び方が変わりました。
お兄さんからお兄ちゃんに変わりましたね。
それでは次回作もぜひごらんあれ!