プロローグ
俺は人生を迷走中の19歳、夏目継。
いつものようにコンビニへ昼飯を買いに行く途中で制服姿の元クラスメイトを目にした。俺はこの時あんなことになるなんて想像すらしていなかった。
ー2016年4月11日 AM8.00
誰かが俺の方を叩いている、やけに周りが賑やかだ。
薄っすら目を開けるとそこにはどうやら車掌さんらしき人影があった。ああ、車掌さんか……車掌⁉︎
「お客様、大丈夫ですか?突然、人が倒れたと乗客の方から連絡がありましたが、大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫ですったぶん…」そう告げると俺の物らしき鞄を拾い上げつり革を強く握った。すると心配をしてくれたのか怖いもの見たさかはわからないが学生が話しかけて来た。「先生大丈夫ですか?突然倒れたから死んだのかと思いましたよ」
「とんでもないガキだな…訳の分からない事を言いやがって」どんなやつかと顔を見た俺は頭が真っ白になった。「なんでお前高校の時の制服なんか来てるんだよ」目の前にいたのは高校時代のクラスメイト春風晃だった。「どうしたんですか先生、変な冗談やめてくださいよ。そんなことより着きましたよ急がないと職員会議に遅れますよ?」
ーAM8.20
職員会議が始まった。