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最高の能力が欲しい  作者: 大路
88/120

最強の魔王

 カインside


 直樹達が魔国を出た事を確認する。

 そろそろ行くかな。


 ロアだけは俺の手で片付ける!!

 後は彼奴らが何とかするだろう。

 いつから計算高い生き方になってしまったのか?


 親父は武力で世界を統治しようとした。

 しかし勇者や神龍の圧倒的力には及ばなかった。

 それを見て俺は今まで信じて来た武力だけでは

 無理だと悟った。



 戦局は表向きカムイとかラグナの加入により

 一進一退の状況ではあったが魔国は苦しかった。


 そんな中ロアと出会う。

 俺はロアを見て初めて絶大な力に恐怖を感じた。

 話をしている内にロアが俺にこう囁いた。


「助けてやろうか?」


 俺は藁にもすがる思いでロアに助けを頼んだ。

 しかし戦争を終わらす為には犠牲が必要だとロアは

 言った。


 それは父である コール・アクレピオスの命だった。

 俺の心は揺れ動いたがどうしても魔国を妹達を

 救いたかった。


 ロアに条件を呑む事を伝えると奴の行動は

 迅速だった。

 俺に変装し魔国に入り父をいとも簡単に殺害。

 そしてその首を持ち俺と共に王国に行き交渉を経て

 戦争を終わらせた。


 ロアとの作戦では体制を立て直し即座に王国を

 討ち滅ぼす計画だった。


 しかし二つイレギュラーな事態が起こる。


 一つはラグナが狭間界という世界で敗れ戦闘不能

 な状態になってしまった事。


 二つ目は父の殺害を妹達に見られてしまった事。

 魔国の統治が不安定な状態だったのでロアは妹達を

 殺すと言い出した。

 俺はロアにばれない様にリリスに索敵の術式を施し

 殺気をあて妹達が逃げる様に仕向けた。

 作戦は上手く行き妹達は逃げる事に成功。


 修羅の道を行くのは俺一人で充分だ。


 ロアと定期的に話し合い一旦は王国と手を組み

 世界情勢を見ながら一気に潰す作戦を企てた。


 俺やロアには人間と違い長い寿命がある。

 表舞台から一旦退いた俺はいつしか


「夢幻の王」と呼ばれる様になる。


 そしてあの戦争で全てが報われる筈だった。

 しかし俺は長期間に渡りロアに踊らされていただけ

 だった。


 恐らくアキやリリスを逃したのもロアは気付いて

 いたのだろう。


 今考えるとロアのシナリオ通りに進んでいる。

 ロアには他の目的が何かある。

 俺はそれに利用されたに過ぎない。


 だったら俺はシンプルに最強の魔王として奴を撃つ。


 さあ行こう。

 俺は奴を見つける為の魔法を作成した。

 奴は別次元にいる。


「次元魔法 ラウム」


 俺が唱えると奴と同じ様に空中にチャックが出現。

 それを開け中にはいる。


 その瞬間一つの影がそこに飛び込んできた。



 ラグナ!?



「カイン!水臭いですよ」

「駄目だラグナ!出るんだ」


 そう言ったがラグナは出る様子がない。

 そんな中ラグナが口を開いた。


「共に年月を過ごす中、私の中で貴方は

 かけがえのない存在になりました。そんな貴方が

 戦うなら私も最後まで戦うのは当たり前ですよ」


「し、しかしお前は今戦える状態じゃあ」


「神龍を舐めすぎですよカイン、私は万全ですよ」


 無理を言ってるのは分かったが俺には心強い一言だ

 俺の中の迷いが完全に吹っ切れた。

 悪いが最後まで付き合ってくれラグナ。



 最強の魔王の力を存分に見せてやる。


 ラグナ暴れてやろうぜ!!



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