魔王降臨
カインがロアの所に??
全員が驚いて神宮寺を見る。
更に神宮寺が口を開く。
「さっきの封印を俺に施したのはカインだ」
「カインが?」
神宮寺に俺が質問すると更に神宮寺が説明して
くれた。
神宮寺は捕らわれた際にカインに話されたと言う。
カインは多くは語らなかったが
「ロアに騙され俺は賭けに負けた」
と言っていたらしい。
幼少期より知っていたロアだから尚更だった様だ。
しかしタダでは終わらないのがカインが魔王と
呼ばれる所以だ。
カインは魔法を作成出来る能力を持っていた。
戦争後すぐに対ロア様の魔法をカインは作成。
「彼奴は本当の天才だよ」
そう神宮寺は語る。
そしてカインはロアの居場所を突き止める魔法も
作成し遂にロアを見つけた。
そのタイミングで神宮寺を捕まえ総帥を殺された
神宮寺にもその戦いに参加しないかと誘った。
俺達が魔国に来る事が分かっていた神宮寺が
出した答えは俺達と行動を共にするだった
するとカインは神宮寺に呪術をかけこう言った。
「彼奴らが俺に付けばお前も来い!奴らが俺に
付かないなら勝手にしろ」
呪術はある一定の期間が来れば解けると付け足した。
神宮寺はそんなカインに質問したらしい。
「勝算はあるのか?」
カインはフンッと鼻で笑い答えた。
「俺は今まで頭で考え過ぎた、戦争後魔王の血に
素直に生きてみたくなった」
そうカインは答えたらしい。
国も何も関係なく一人の魔族としてロアを討つと。
俺に今から味方を集めている時間は無いと。
そう言いながら見せてくれたカインの身体には
自分で施した呪術の跡があった。
それは命と引き換えに絶大な力を手に入れる
呪術を超えた秘術だった。
最悪はその術式を発動させると言っていた
「その術式を使える奴は狭間界にもいないぞ」
マダラが口を開く。
アキさんやリリスは言葉を失っていた。
「デセオ!カインの場所は分からないか?」
「俺かよ!会った事も無い奴分かる訳ないだろ」
「直樹!カインの居場所を知ってどうする?」
デセオに話しかけた俺に対しガランが質問を
してくる。
「助けてやりたい!!」
勿論カインの今までの行いが正しいという
事は断じてない。
でも無理に神宮寺を連れて行く事もせず
一人で戦いに向かう男を見殺しにしたくはない。
それに俺達にとっても最大の敵はロア達だ。
カインはロア達を倒してからぶっ飛ばせば良い。
全員俺の意見に理解を示してくれた。
しかしロア達の居場所が分からない・・・
そんな沈黙を破ったのはガランだった。
「我が分かるぞ、ロアの居場所が!」
「な、何!?」
皆んなが驚く中ガランは口を開いた。
神龍同士には通ずるテレパシーの様な物があると
以前ガランは言っていた。
弱々しいがラグナであろう者から
居場所を知らせるサインがガランに届いたらしい。
恐らくだがカインと一緒にいる筈だ。
「行こう!!」
俺がそう言うと全員が頷き出発する。