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最高の能力が欲しい  作者: 大路
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ギフト

「はいどうぞ」


 そう言い奈美の前に入れてきたホットコーヒーを

 置く。


「ありがとう。でも直樹の部屋何も無いね」


 確かに必要最低限の物しかない殺風景な部屋だ。

 あの爆発が起こり世界が変わった日からここにいて

 その日から部屋もいじる気にもなれず

 過ごしてきたのだ。


「ま、まあそんな事より聞きたい事があるんだ?」


 俺はここ数日の出来事を奈美にも話した。

 ゴブリンに勝った日からレベルが急激に上がった事

 異常に身体が強くなっている事




 そして更に質問する。




「ギフトって何?」




 一番気になっていたのが修也が残した「ギフト持ち」

 という言葉だった。

 以前奈美の口からも聞いた気がする。


「ちょ、ちょっといっぺんに言わないでよ!!

 順を追って説明するね」


 びっくりしながらも一つ一つ丁寧に説明してくれた

 奈美曰くそんなレベルの上がり方は聞いた事が無い

 らしく知ってる知識の中では前例も無いらしい。


 ギフトについては様々な能力の

 上位互換であるらしい。


 持てる人物は極限られた人物で有名なのでは

 王都にいるらしい勇者と呼ばれる人物

 世界ギルドの上位者

 幻に近い高ランクモンスター

 ランカー狩りを束ねる世界中にある犯罪組織

 などにもギフト持ちがいるらしい。


 あくまで明確には分かってないらしい。



「ていうか学生の時に習ったじゃん」



 と奈美は言うが俺には学生時代の記憶が全くない。


  何度かボロが出そうになったが人と接する事を

 この一ヶ月避けて貯めた知識で何とか記憶の事は

 周りにはばれていない。


「何か力になれなくてごめんね」


 申し訳なさそうにする奈美にそんな事はないと

 言いながらじゃあ俺のギフトは何なんだろうと

 考え込んでいると奈美が口を開いた。



「でも本当にギフト持ちだったら凄い事だよ!

 ギルドからも引っ張りだこでもう落ちこぼれ何て

 誰も言わないじゃん!!」


 興奮しながら話しかけてくる奈美を落ち着かせまだ

 レベルが上がった事は内緒にして欲しいと伝えた。


 奈美は直樹が落ちこぼれ扱いを受けるのが悔しい

 らしく早くギルドに報告したそうだったが危険も

 あるしと理解してくれた。


 後は一緒に食事を取りながらたわいもない

 昔話をして別れた。


 この昔話の間が記憶がないので苦痛であった・・・

 何とか話しを合わせて乗り切った。



「一応体力は回復したけど大怪我してたんだから

 明日にでも教会に行って見てもらいなよ」


 教会とはこの世界の病院みたいなものだ。


 少し違うのは呪いなどの類の物も治してくれる

 場所である。


「分かった。奈美も気をつけてね」


 じゃあねと行って別れた後身体は大丈夫だが

 約束したし教会にでも行くかなと考えながら

 風呂に入ろう。


 その時部屋が眩い光に包まれた。

 眩しくて閉じた目を開けると何故か修也がいた!?



「よっ」


 思わず身構えた俺に対して気の無い挨拶を

 してくる。

 あまりの普通の挨拶に警戒を解きそうになるが

 改めて警戒しながら質問する。



「どうやって入ってきた?」


「まあ細かい事は良いじゃん。そんな事より

 直樹君の能力は何?」



 細かい事ではない様な気がするが俺の能力の詳細を

 聞いてきた修也に対しての答えは当然持ち合わせて

 いないので黙っている。


 すると修也が髪をかき上げ話し出した。


「まあ普通言わないよね?先に僕の紹介しとくよ」


 そう言い聞いてもないのにベラベラと喋り出した。

 話しを聞くと修也は何処とは言えないが

 ランカー狩りを束ねる組織の一員らしい。


 今日はその任務でこの街の一番高いレベル者である

 ギルドマスターの公平さんを殺しに来たらしい。


 物騒な話しを楽しそうに話すなこいつは・・・


 何て事を思いながら聞いていると一際力を入れて

 話して来た。


「でも君がいた事が予想外だったよ、まさかの

 無名のギフト持ちがいるとはね」


 どうやら完全に俺がイレギュラーな存在だった様だ

 始めて任務に失敗したとしょぼくれていた。


 組織のルールはかなり厳しく

 任務失敗=死刑らしい


 とんでもなく厳しいルールだな・・・


 だが今回は特例で俺を仲間に引き込む事が出来れば

 死刑は免除らしい。




「断る」




 当然あっさり断る!!


 そんな物騒な集団の仲間に何で入るなんて

 全くデメリットしか見受けられない。


「そんなあっさりと!?

 俺このままじゃ殺されちゃうよ」


 お前が死のうがマジでどうでも良いんだけどな。

 とか考えていると修也がおもむろに立ち上がった。


 俺も立ち上がり一瞬で身構えるがそれを見て修也が

 口を開いた。


「いやいや戦わないからね!!

 無理矢理連れて行くとか多分無理だし」


 そう笑いながら言い持っていた刀を俺に差し出す。

 訳が分からず刀を持ち内容を聞く。

 すると驚きの内容を口にした。









「僕と組んで組織を潰さないか?」



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