前線の戦い
総帥の後ろを修也と二人で歩いていると
相馬が慌てて走ってきた。
「総帥大変です!!
魔王カインは見当たりませんが魔国がもう王国と
合流済みです」
「まぁ慌てるな!予定通り相馬お前とガルフで
前線をこじ開けろ!!」
「予定通りで宜しいんですね」
「当たり前だ!!弱気になるな!」
相馬は頷き俺らを見た後前線に向かう為にガルフの
元に向かった。
「さあ貴様らも前線に出るか?」
総帥がそう言って来たので俺達二人も外に出る為に
本部の出口の方向に向かう。
その途中に修也に聞く。
「ロアって何者だ?」
「本当に直樹君何も知らないねぇ!世界一の殺し屋
だよ。こんな表舞台には出てくる事はないけどね」
修也がそう説明してくれた。
その殺し屋が向こう側についているとなると魔国
だけでも大変なのに戦力的には大分劣勢なのか?
そんな事を考えている内に出口に到着する。
この扉の向こうで戦争が行われていると思うと
少し緊張するが扉を開ける。
「後ろだ!!」
「消せーー!」
「止めろーー!」
様々な怒声が飛び交っている。
先を見るとギルドへと続く様に道が出来ている。
その先頭にいるのは相馬とガルフだ。
まるで自分の家の庭を散歩する様にポケットに
手を突っ込み歩いている相馬。
相馬の能力なのか相馬が歩くとギルドの隊員達は
気を失った様に倒れて行く。
その後ろに見た事もないでかい斧を振り回し敵を
薙ぎ払うガルフ。
二人がぐんぐんと前線をこじ開けていく。
俺と修也もその後を続く。
「修也さーん」
良く見ると小太郎君も前線に向かっていた。
「小太郎大丈夫かい?」
修也が声をかけると頷きながら俺達の方に向かってくる小太郎君。
「直樹さんもどうも!今の所内の代表とナンバー1
の勢いが止まらないですね」
そう小太郎君が話しかけて来る。
確かにあの二人は化け物だ。
今の所このまま終わってしまいそうな雰囲気だ。
だがそんなに甘くはなかった!
突然に進軍は止まった!
ギルドの隊長クラスが出張って来たのだ!
鎧を見るとナンバー3の文字が。
三番隊が出てきたみたいだ。
「ようし!散れ!!」
そうガルフが叫ぶと大きく広がりながら後ろを
追っていた牙の幹部、隊員は散り散りに
ギルド王都支部の本隊に向かう。
俺達もそれに習い迂回しながら前を目指す。
襲いかかってくるギルド隊員を
殴り飛ばし進んで行く。
「止まれーー!!」
修也に襲いかかってくるナンバー1の文字が
書かれた鎧の男!
一番隊!?
全員がギフト持ちの実力者のばす・・・
「直樹君、小太郎先に行っててよ」
「大丈夫か?」
「大丈夫ですか?」
二人で聞くが修也は舐めないでよ大丈夫と頷き
鎧の男に斬撃を飛ばす。
俺達はそれを横目に前に進む!
「修也待ってるからなぁ」
「修也さん早く来て下さいね」
そう修也に声をかけ走り出す。
「おいおい俺が付いてるのを忘れてもらっちゃ
駄目だぜ」
俺達にエペタムが声を上げる!
そうだエペタムも付いてるし大丈夫なはずだ!
「了解だよ」
修也が俺達に返事をして前の鎧の男に切りかかる!
俺達はその返事を聞き更に走る速度を上げる!