戦争通知
色々とあったが全員の武器が揃った。
「一口ちょうだいってば」
「何故魔武器の貴様が食事を取る必要がある!」
「ガランがあんまり美味しそうに食べるからでしょ」
「貴様みたいな者にはこのラーメンを喰らう
資格はないわ!!」
始めの頃より大分この食卓も賑やかになったものだ
てかラーメンで喧嘩するなよ
神龍と伝説の魔武器だろお前ら・・・
「修也さんの料理が朝から食べれるなんて
本当に僕何て言ったら良いか・・・」
泣きながら朝飯食うのは止めよう小太郎君。
戦争があるならもう余り日が無いと言う事で
小太郎君も修也の家に泊まっている。
修也は最後まで嫌がっていたが・・・
各自が食事を終わらせ今は奈美が洗い物をしている
その周りを何が楽しいのかクルクルとナンシーが
飛び回っている。
実はガランから離れている間が
余程寂しかったのか??
ピンポーン!!
うん?
誰だこんな朝に?
「誰だろう?」
修也がそう呟きながら玄関に向かう。
玄関の向こうに立っていたのは意外な人物だった。
「あぁ正志かおはよう」
修也が挨拶をすると正志が朝から大きな声で
喋り出した。
「おい!小太郎に直樹お前ら幹部は12時に
黒牙本部に集合する様にという事だ」
どうやら伝言を頼まれて来たらしい。
「チッ!女連れ込んで楽しそうにしやがって!」
そう悪態を吐きながら帰って行った正志。
「何かムカつく奴だな」
「確かにムカつく野郎だぜ」
ナンシーとエペタムが正志ムカつくで団結している
「我も最初は消し炭にしようかと思ったぞ」
ガランも加わってるし・・・
正志かなりヤバイ奴らを怒らせているぞ。
しかし幹部の集合と言う事はいよいよだな。
11時40分の時計を確認し修也と小太郎君の
三人で家を出て黒牙本部に向かう。
修也の腰にはエペタムも居る。
「三人とも気をつけてね。エペちゃんもね」
奈美がそう言いながら送り出してくれた。
・・・・・・・・・・・・・・・・
黒牙本部
本部に到着し幹部室に入る。
時間は10分前。
来ているのはナンバー1のガルフ・ウォーレン
ナンバー3のピエロ?
ナンバー8のガルマン
この3名だけは到着していた。
「修也魔人シャグルを潰したらしいな」
そう言って話しかけてきたのはガルフ。
「いや〜危なかったですよガルフさん。
一歩間違えてたら殺されてた所ですよ」
修也が軽くそう返す。
フンッと鼻を鳴らし腕を組むガルフ。
そんなガルフを横目に席に座る。
そうこうしてる内に濃いメンツの幹部連中が全員
揃い最後に相馬代表と秘書の歩美さんが入ってきた
「今日は皆んな集まってくれてご苦労だった」
相馬代表がそう口を開き会議はスタートした。
相馬代表が歩美さんに目で合図を送ると全員の
席に一枚の紙が置かれた。
その紙に全員が目をやる。
驚愕する者。
予想していた者。
様々な反応を見せる幹部連中。
俺、修也、小太郎君は後者の反応。
その紙に書かれていた文字は・・・
「ギルド王都支部全面戦争招集通知」
ナンバー10の北野が口を開く。
「せ、戦争とは?」
それを聞き相馬代表が口を開く。
「そのままの意味だ!今から詳細は説明する」
そう相馬が言うと歩美さんが順を追って説明し
始めた
その都度驚きの表情を見せる者もいたが滞りなく
説明は終わった。
説明の内容としてはギルド王都支部並びに世界中の
ギルドが「牙」の壊滅に本腰を入れ準備をしている
情報が入った。
そこで推測されるのは今までギルドが
手を出せなかった理由の一つ
大川 景豪 総帥の力を超える何かをギルド側が得た
可能性が高い。
その何かの可能性についてはまだ調査中だが恐らく
魔国が力を貸すという事が有力だろう。
その情報を元に魔国の動きを観察しつつこの
一カ月の間に牙側から攻撃を仕掛ける。
それに伴い各牙幹部はすぐに動ける様に
激しい動きは自粛し待機してほしいとの事だった
・・・・・・・・・・・・・・・・
長い沈黙が場を支配する。
「まぁそういう事だが何か質問はあるか?」
それに対して手を挙げたのは修也だった。
「もし魔国が合流した場合の牙の勝率について
相馬代表はいかがお考えですか?」
相馬代表は一拍間を置き答える。
「魔国が合流しようとも勝つのは我々牙だ!!」
力強く言い放つ相馬代表の言葉に全員の士気が
上がる
「そりゃそうですよねぇ」
笑いながら修也が答える。
それを見てニヤッと笑う相馬代表。
その言葉を最後に会議は終了となった。
会議室を出て修也に聞く。
「何であんな質問したんだ?」
「そりゃあ僕らの目的は違うけど今回は牙側だから
牙には頑張ってもらわないとね」
そう答える修也。
確かに俺達は今回は牙側なんだ。
俺達が生き残る為には牙には勝利してもらわないと
いよいよ戦争の開始だ!
俺達は全員で生き残るんだ!!