修也の家
直樹&奈美「デッカー‼︎」
修也の自宅はかなりの大きさがある屋敷だった。
周りも大きな屋敷ばかりで高級住宅街といった所か
犯罪組織の幹部はかなり羽振りが良いみたいだ。
「こんなに目立って大丈夫なのか?」
犯罪組織の幹部の家が目立ち過ぎるのはいかがなものかと思い質問する。
「それは大丈夫だよ!ここはもう「黒牙」の
テリトリーだからね」
そう言って修也が地面を指差す。
よく見ると地面に何か繋ぎ目みたいな物が見える。
「何だこれ?」
「それはこのサオカの街とこの島を繋ぎ合わせた
繋ぎ目さ」
「えーーー!!」
どうやら今居るのは移動式の島らしい。
幹部の能力で動いているらしく今はサオカに結合
されているみたいだ。
さすが超一流の犯罪組織無茶苦茶な能力を
持った者が多数いるみたいだ。
ギルドとの小競り合いはあるみたいだが
大きな戦闘には至ってないらしい。
しかもいざという時には島ごと転移するから
大丈夫との事。
何もかもが規格外で驚かされる。
奈美は口を開けてパクパクしてるし・・・
「まあ取り敢えずどうぞ」
そう言われ俺らは修也の自宅におじゃました。
まあ何というかセンスの良い家具にオブジェまさに
セレブな暮らしといった感じだ。
「こっちを直樹君、こっちは奈美ちゃんね」
そう言いながら修也が部屋に案内してくれた。
豪華過ぎて気が引けて落ち着かないが取り敢えず
疲れたのでシャワーを浴びて早く寝ようとしよう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
朝
久しぶりに良いベッドで快適に眠れた。
取り敢えず部屋を出て洗面所を借りて顔を洗う。
鏡も高そうだな・・・
何て事を思っていると背後から声が聞こえた。
「おはよう!朝食の準備出来てるから
下に降りてきて」
「ああ。ありがとう」
「あっそれと奈美ちゃん起こしてきてくれる?」
はちゃめちゃなだけの奴と思っていたが案外まめな
奴だな。
そんな事考えながら奈美の部屋をノックする。
「は〜い〜」
眠そうに目を擦りながら奈美が起きてきた。
俺の知っている世界の奈美も朝が大の苦手だった
ので何だか懐かしい感じだ。
「修也が朝食作ってくれたみたいだから
用意出来たら下においでって」
「ふぁ〜い」
まだ覚醒しきっていない返事が帰ってきたのを
確認し先に下のリビングに向かう。
「奈美ちゃん起きた?」
「ああ、起きたよ」
ご飯、味噌汁、卵焼き、焼鮭、納豆とバランスの
取れた朝食が食卓に並んでいた。
修也は勝手にパン派と思っていたので以外だ。
「わぁ美味しそう」
そう言いながら奈美が階段を降りて来て席に着い
たので食事を開始する。
俺と奈美の声が揃う。
「美味い」
「修也めちゃくちゃ料理上手いね」
「えっ、普通だよ」
「いやいや上手いよ卵焼きも味噌汁も完璧」
そうかなぁと笑いながら食事を取る三人。
多分三人で料理上手い順をつけるなら多分
修也、俺、奈美だと思う。
「直樹何か失礼な事考えてない?」
「いやいや汗」
何で分かるんだろうか不思議だ。
そうこうしている内に食事も終わり出発する
時間になり修也が奈美に声をかける。
「家の中好きに使っていいしゆっくりしといて」
「分かったありがとう」
さすがに奈美は「黒牙」本部には連れて行けないの
で留守番だ。
心配そうに無理だけはしない様にと送り出された。