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最高の能力が欲しい  作者: 大路
109/120

残された者

 またあの技により仲間が分断された。

 本当に厄介な技だ。


「さぁ宴会の再開だーってあれ?」


 デセオがふざけるが誰も答えない。


「おいおい無視は傷つくなぁ、あっ美味しそうな

 お肉だー!いただきまーす!」


 一人ふざけるデセオを無視して全員で今後について

 話し合う。


「恐らくあの技は異空間に引きずり込む技だ。

 ロアがよく使う技に似ている」


「てっ事は森を探しても無意味・・・」


 ガランの考察によるとあの技はロアの技に似ている

 事や北野さんの通信機器が途絶えた事を加味すると

 異空間に引きずり込む技の様だ。

 誰か異空間に干渉出来る人物がいれ・・ 居た!!


 俺達の視線の先には肉を食いながら酒を煽るデセオ

 その視線に気が付き口を開く。



「やだよーだ!さっき俺の事無視したし」

「それは悪かった!だから頼む!」

「都合の良い時だけ頼んなクソ野郎!」

「確かに、それは悪い!でも仲間のピンチなんだ」

「借金チャラな!」

「それで良い!」



 この後に及んでそんな事で動いてくれるデセオ!

 しかし期待に満ちた全員の顔を見渡し口を開く。



「俺は着いていかないからな!」

「ああ構わないが帰りはどうしたら良いんだ?」

「術者を倒せば自然と帰れる筈だ!」

「成る程、分かった!」



 俺がそう答えるとデセオは頷き何かを納得して

 何も無い空に向かい拳を放つ!



 バキメキバキ!!!



 何かが壊れる様な音が辺りに鳴り響き空に黒い穴が

 開いた。



「さぁ開いたぜ!入れよ!閉じちゃうぜ」



 デセオに急かさに次々と穴に飛び込んで行く!

 最後に俺が入る瞬間デセオは俺の肩に手を

 ポンと置き親指をグッと立てて此方を見つめていた



「ありがとう」

「気にすんな」



 短い言葉を交わし穴に入る!

 口は悪いけど何だかんだ協力してくれる。

 帰ったら酒でも奢ってやるか!





 ・・・・・・・・・・





「痛っ!!」




 穴から落ち尻餅を突いた俺の口から言葉が漏れる。

 そして辺りを見渡す!

 漆黒の闇の中奈美が魔法で光を照らしてくれる。

 確認すると全員の顔が見渡せる。

 良かった全員入る。

 安堵している俺にガランが口を開く。




「肝心の修也達が見当たらんが・・・」

「・・・」



 全員に沈黙が訪れる。

 小太郎君が何かに気付いた様に俺を指差し口を

 開いた。



「直樹さん、肩、肩!」

「肩??」



 小太郎君に言われ右肩に手をやるととある紙が

 貼り付けてあった。

 その紙を見ると



 穴の行き先は知りませぇ〜ん^_^

 異空間は繋がってると思うから探せば彼奴らに

 会えるんじゃね。

 じゃあ眠いんで帰りま〜す!!

 おやすみ




「あんのクソ野郎ーー!!」




 あの言い方なら絶対直ぐに修也達の場所に出れる

 言い方だろ!

 まじでふざけんなよ!

 絶対出たら酒なんか奢るかクソが!!

 それより出れんのかよ、こっから!!



 まじかよと全員が飽きれていた。

 そんな空気を察してか北野さんが口を開いた。


「ま、まぁ探すしかないですよね」

「そうしないと我達も帰れないしな」


 北野さんの言葉にガランも続く。

 はぁっとため息を吐き俺も口を開く!



「良し!早く修也達を見つけよう!」




 その言葉に全員が頷き手分けして探し始める。





 ・・・・・・・・・





 しかしこの莫大な広さの空間の中では中々修也達を

 見つける事が出来ない。

 全員の表情に焦りが見えてくる。

 そんな中、北野さんが声を上げる。


「あった!!」

「どうした?」



「つ、通信機器に反応があったーー!!」


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