ロアとの戦闘(総帥編2)
根性
意地
恨み
誇り
色々な感情が支配する中燃え盛る炎の勢いが少し
ずつ弱まっていく。
何もない空間に焦げ臭い臭いが立ち込める。
そのど真ん中に儂は立ち続けた。
地獄の業火を耐え抜いたのだ。
しかし体力が枯渇した儂ではこの空間から抜け出す
事は不可能。
最後の意地でロアの攻撃は耐えたが最早これまで。
柄にも無く諦めの感情が儂を支配した。
「相馬、ガルフどうやら儂もここまでの様だ」
後は死を待つのみと様々な事を考える日々が続いた
持ち前の身体の強さ故に諦めの感情が支配しながら
も何日もの日々を生きながらえた。
どれ位の時間が経ったのか分からないある日
この無の空間に音が聞こえた気がした。
幻聴か?
はたまたロアか?
何故かロアの声が聞こえる!!
儂を仕留めに来おったか、
今の感じでは中々に厳しい状況だな・・・
しかし聞こえてくる声はロア以外にも聞こえる!
そしてその声に聞き覚えがある。
魔王カイン・アクレピオス!!
儂の耳に入って来た声はカインと神龍ラグナの声だ
何やら会話は聞き取れないがロアと争っている
様子だ。
その会話に耳を傾けどれ位の時間が経ったのだろう
はっきりとしたカインの声が聞こえた。
次元消滅魔法「ディメンスアドビティ!!」
その瞬間かなりの爆発音と共に儂の足元の空間に
穴が開いた。
直感的に外に出れる気がして儂はその穴に飛び込ん
だ。
そして気が付いた儂はホビット族という不思議な
種族に手当てをしてもらい助かり今に至るという
訳だ。
・・・・・・・・・・・
直樹side
どうやら総帥は俺と入れ違いで妖精界に居た様だ。
妖精界には人間が立ち入る事が難しい筈なのに
俺に続き総帥も・・・
そんな事を考えているとあのふざけた男デセオが
口を開いた。
「しっかし次元を消滅させる魔法何て俺様にも
出来ねぇ芸当やってのけるとはその魔王も大した
もんだぜ!なぁマダラ!」
「確かにな、恐らくは同士討ちを狙ったんだろうが
そこから抜け出したロアは更に化け物という訳か」
「うん?貴様らは?」
そんなデセオとマダラの会話を聞いて総帥が不思議
そうに質問をする。
そこで二人の紹介、更に新組織を立ち上げた事等
今までの経緯を説明した。
「成る程な・・・よし!儂も貴様らの組織の一員と
して戦おう!」
「総帥!良いんですか?」
「勿論だ!儂の命は因果なものでカインに救われた
儂はカインの分、牙の分までロアを討たねば
ならん。それに今は総帥は貴様だろう?直樹!」
「あ、そうでした。でもややこしいんで今まで通り
の呼び方で大丈夫です」
そう言葉を交わし総帥のごつい手としっかり握手を
交わした!
カイン、ラグナ敵だったお前達だけど最後に
お前達がやってくれた事は無駄じゃなかった。
俺達に最高の戦力をプレゼントしてくれた。
必ずロア達を討つ!!
そして神殿で待つアキさんやリリスにお前の事を
伝えるよ!
最後まで魔王カインは誇り高い王だったと!
そんなシリアスな雰囲気の中デセオが口を開く。
「えっと、組織名が「不規則な希望」
総帥がクソ直樹!副総帥に変態刃物野郎!
トカゲが二匹!可愛い子ちゃんが二人!
クソガキが三人!雷チャラ男!おっさんが四人!」
そう言って馬鹿みたいに笑い出した!
可愛い子ちゃんと言われた奈美以外の全員の額に
青筋が立っている!
総帥とデセオが殴り合いになりそうだったのを
修哉が止めに入る。
ガランとカムイをなだめるマダラ。
「はぁ・・・頑張ろう、」
組織名 不規則な希望
総帥 桐生 直樹
副総帥 片桐 修哉
監査 神龍ガラン 神龍カムイ マダラ
幹部 北上 奈美
幹部 ナンシー
幹部 三川 小太郎
幹部 真佐 正志
幹部 アキ アクレピオス
幹部 リリス アクレピオス
幹部 神宮寺 拓也
幹部 北野 徹
特別顧問 大川 景豪