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最高の能力が欲しい  作者: 大路
10/120

奈美VS修也

 奈美side


 思わぬ形で修也を取り逃がし直樹に迷惑をかけて

 しまった事に後悔しながらトボトボと帰り道を

 歩いていた



「はぁまた迷惑かけちゃったな」





 ドサッ!?





 木の上から何かが落ちて来てびっくりして

 見ているとそこには先程取り逃がした修也が

 立っていた。



「やあ奈美ちゃんだっけ?」



 普通に喋りかけてくる修也を他所に戦闘の準備を

 開始し杖を構える。


「ちょ、ちょっと待ってよ」


 そう言いながら手を上に上げて戦闘の意思がない

 ポーズをしながら修也が話し始めた。



「まず僕は君と戦う為にここに来たんじゃない。

 それに悪いけど君じゃ僕に勝つ事は無理だしね」


「やってみないと分からないじゃない!!」



 そうは言ったが勝てる見込みは限りなく0に近い。

 でもやらなければという使命感だけで

 杖を構え続けた


「直樹君の事で相談があって来たんだよ」

「直樹の事?」


 突然直樹の事と言われ聞き返すと頷きながら修也が

 話し始めた。


「今日彼と戦って彼に凄い可能性を感じたんだ。

 だから僕は彼を助けたい」


 またまた意味の分からない事を言い出す修也に

 イライラしながら聞き返した。


「直樹を助けたい?全く意味が分からないんだけど」

「君は彼をギルドに入れるつもりかい?」


 私の質問を無視して修也が質問で返してくる。

 確かに私は直樹がせっかく凄い能力に目覚めたの

 だからギルドで働ければ良いと考えていたので

 そのままの答えを返す。


 すると修也がため息混じりに口を開いた。


「はあ、それじゃ直樹君は研究者のおもちゃに

 なっちゃうよ」

「何が言いたいの?」


  直樹が研究者のおもちゃになる?


 全く意味の分からない奴だと思っていたが修也曰く

 直樹の能力の様な特殊なギフトを持っている場合

 王都に連れて行かれ研究の対象になるらしい。


 確かにそんな事も聞いた事がある様な気がすると

 思っていると更に修也が口を開いた。


「だから僕が一旦組織に連れて帰り保護する。

 だから君に直樹君を説得して欲しいんだ」


「はあ?あんた馬鹿じゃないの!!研究対象に

 なるのが嫌だからランカー狩りを束ねる犯罪組織に

 直樹を入れるですって?ましてそれを私が

 説得する?断るに決まってるでしょう」


 声を荒げながら捲したてる様に修也に詰め寄った。

 しかし修也は焦った様子もなく淡々と話し始める。


「そりゃあ信用は出来ないのは分かるけど

 ギルドも組織もやってる事に大差はないよ」


「あるに決まってるでしょ!!犯罪組織と一緒に

 しないでよ」


 犯罪組織と一緒にされた事に更に苛立ち声を上げて

 しまう。


 いちいちムカつく奴だ。


「一緒だよ。ギルドも人を殺すし、裏では正義の

 名の元人体実験何かもしてるしね」


「何を根拠にそんな事言ってるのよ‼︎」


「僕自身が実験体にされたからさ‼︎」



 えっ!?

 今何て言った??


 突然の修也の言葉にびっくりしてしまい

 反論出来なくなってしまった。


 尚も修也は続けて話しだした。


 修也曰く幼い頃何故かは分からないが急に自分が

 ギフト保持者だと気付いたらしい。


 確かに過去の文献でもギフト保持者は幼少期に

 何故か分からないが自分自身がギフト保持者で

 あると理解する物のようだ。


 彼のギフトは「剣豪」というギフトで刀や剣等を

 使用すると武器に何らかの付加価値を付ける事が

 出来るらしい。

 たとえば刀を振ると斬撃などの攻撃を繰り出す事も

 可能みたいだ。


 それを自慢気に披露していると一人のギルド職員に

 声をかけられギルド王都支部に配属されたらしい。



「ちょっと待ってよ王都支部?」



 思わず驚きで話を遮ってしまったが各地のギルドの

 トップで中には勇者と呼ばれる人物がいる様な

 世界中で憧れられる場所がギルド王都支部なのだ。


 そこに元在籍していたのが目の前のランカー狩り?

 そんな強い奴に勝った直樹??



「あの混乱してる所悪いけど続けるよ」

「あっ。どうぞ続けて」



 混乱してる私を見て声をかけ更に喋りだした修也。


 期待に満ち溢れギルド職員になった修也だったが

 待っていたのはギフトの研究と称した地獄だった。


 毎日激痛に耐え死ね一歩手前までモンスターと

 戦わされ意識がなくなるまで修也のギフトである

 斬撃を繰り返した。


 レベルが上がると更に強いモンスターや時には

 ランカー狩りが連れて来られる日もあったらしい。

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