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― 正義の名の下に ―
雷鳴が轟く廃墟の街。
血のような夕陽の中、黒き男と偽りのヒーローが対峙する。
空気が裂け、地面が震える。
二人の間に漂うのは、憎しみではなく――迷い。
「俺たちは……同じだったんだな。」
黒き男の声が低く響く。
偽りのヒーローは歪んだ笑みを浮かべる。
「同じ? ははっ……冗談じゃねぇ!
俺は選ばれたんだ! 力を、栄光を、全てを手に入れるために!」
その瞬間、彼の身体を走る赤黒いエネルギーが爆ぜた。
ヴァレンが埋め込んだカプセルが、完全に暴走を始めたのだ。
光が歪み、空間がねじれる。
> 「俺はヒーローだ……! 世界を救うんだよォォォ!!」
怒号とともに、偽りのヒーローが突進する。
衝撃波が吹き荒れ、瓦礫が宙を舞う。
黒き男は目を閉じた。
彼の心に響くのは、内に宿る4人の声。
〈速さを見せろ〉
〈力を貸す〉
〈守るんだ、優しさを忘れるな〉
〈立て……俺たちの意志を継ぐんだ!〉
光が彼の全身を包む。
赤く燃える鎧が脈打ち、融合された魂が一つになる。
「お前が“ヒーロー”を名乗るなら――俺は、“人間”としてお前を止める!」
二人の拳が交差した瞬間、
夜が裂け、世界が白く弾けた。




