99 王都目前! けど……なんか嫌な予感!?
99 王都目前! けど……なんか嫌な予感!?
カインたちはルミナス王都を目指して街道を進んでいた。
長かった旅路も、いよいよ王都が見えてきた。
——はずだった。
「なぁ、もうすぐ王都のはずだよな?」
「せやけど……おかしない?」
道の先、本来なら王都の城壁がそびえ立っているはずの場所に、なぜか何も見えない。
いや、正確に言えば——
「なんやこれ!? 王都が……モヤモヤしとる!?」
「……結界。相当強力」
「おおお!? これは驚いたのぉ!? まさか王都に結界が張られておるとは!」
「おっさん、お前王都の商人やろ!? なんで知らないんだ!!」
「いやぁ、わしも久々に帰るものでなぁ! こんなのは初耳じゃ!」
「いや、それ完全に怪しいやつのセリフだからな!?」
カインはベルモンドの襟元をつかんで揺さぶるが、当の本人は「わしは無実じゃよ! はっはっは!」と楽しげに笑っている。
「ほんまに信用ならへん人やな……」
「んで、この結界、どないするん? どっかに入り口あるんやろ?」
「……門も消えてる」
「……なんだって?」
目を凝らしてよく見ると、普段なら王都の正門がある場所も、もやの中に沈み込んでいるように見えない。
つまり、外部からの侵入が完全にシャットアウトされている状態だ。
「ふぉっふぉっふぉ、これは困ったのぉ! わしの商売ができぬではないか!」
「いや、どう考えてもお前が原因の可能性高いだろ!!」
「……ほんまに、何もやらかしてへんの?」
「心外じゃのう! わしはただ、ちょぉ〜っと価値のあるものを持ち歩いておるだけじゃ!」
「その“価値のあるもの”がヤバいやつやないやろな?」
「そ、それは……どうじゃろうな?」
「……今すぐ全部出して」
フェリシアが腰の短剣をチラつかせると、ベルモンドは「ひぃっ」と縮こまりながら懐からいくつかの巻物や指輪、小瓶を取り出した。
「し、しかしこれらは合法の範囲内で……」
「ほぼ黒じゃないか!!」
そんなやり取りをしていると——
「そこの者たち!!」
「……ん?」
背後から、馬に乗った数名の騎士が駆け寄ってきた。
鎧の胸元には、ルミナス王国の紋章。
「貴様ら、何者だ! 王都封鎖中につき、不審者は拘束する!」
「……ちょっと待て!? なんで俺ら、いきなり不審者扱いなんだよ!?」
「……ベルモンドの荷物のせいやない?」
「どう見てもヤバい密輸品やしな……」
「こんな展開予想できてた」
「ちょ、ちょっと待つのじゃ! これは正規のルートで……」
「黙れ! そこのフードの商人、貴様がベルモンドか!?」
「おっさん、やっぱり指名手配されてるじゃんか!!」
「いやぁ、これは偶然というか……まぁ、あり得る話じゃな! はっはっは!」
「笑いごとじゃねーわ!!」
王都に着くどころか、着く前から騎士団に取り囲まれるハメになったカインたち。
はたして、どうやってこの窮地を切り抜けるのか!?




