81 盗品発覚!? 魔王からの緊急連絡
81 盗品発覚!? 魔王からの緊急連絡
店内の異様な雰囲気に、カインたちは思わず顔を見合わせた。
「……いや、ほんまにちょっと待って? これ、どこから仕入れたんや?」
「普通の市場に出回るはずがな」
「ほんまやで……魔王のツノとか、絶対ヤバいやつやん」
カインはそっと「使用済み魔王のツノ」の札をめくってみる。
すると、そこには衝撃の説明文が——
『魔王ゼル=オルディスの頭から直抜き! 確かな品質保証!』
「品質保証の意味がわからん!!!!」
その瞬間——
ゴゴゴゴゴゴ……!!!
まるで地鳴りのような重低音が店の中に響き渡った。
「……うわ、なんだ!? いきなり店が揺れ出したぞ!?」
「地震か!? いや、魔法の暴走か!?」
「……ちゃう、これ……たぶん、親父がブチギレとる音や」
次の瞬間——
バァァァン!!!
カインの懐に突如として光る魔法の通信玉が飛び出してきた!
「うぉっ!? な、なんだ!? なんで俺のポケットに勝手に!??」
「……着信みたい」
光る通信玉はビリビリと震えながら、カインの手の中で音を発した。
『貴様らァァァァァ!!! 何をしとるのだァァァァァ!!!!』
「うおおおおおお!!!!???」
「なんやこの怒鳴り声!? 耳がキンキンするわぁ!!」
「あっ、親父やん」
通信玉に映し出されたのは、まさしく——
魔王ゼル=オルディス、ブチギレモード。
彼の顔は真っ赤に燃え上がり、背後の玉座の間では魔族たちが「陛下がご立腹だ! 逃げろ!!」と蜘蛛の子を散らすように避難している。
「我がツノを市場で売るとはどういうことだァァァァ!!??」
「いや、俺に聞かれても!!!」
「私たちが売りさばいたわけではない」
「てか、なんでうちらが売人みたいな扱いになっとんねん?」
「よいか、貴様ら!! それを絶対に買うな!! いいか!? 絶対に買うなよ!!」
「う、うん……」
「ついでに、その店主を捕らえて情報を引き出せ!! 我が家宝を盗んだ不届き者を許すな!!」
「親父、完全にワイらを私兵扱いしとるやん……」
「いや、まぁ、俺も気になるし、やるしかないだろ」
そのとき——
「ちょ、ちょっと待ってくださぁぁぁぁい!!!」
突如として、カウンターの奥から店主らしき男が飛び出してきた!
ゼルフィード(店主)が慌てて弁解を始める。
「あ、あわわ……す、すみません、お客様!! そ、それはその、裏ルートで仕入れたものでして……」
「いや、どこの裏ルートだよ!! なんで魔王のツノが市場に流れてるん!!」
「で、でも、仕入れたのは私じゃなくて……!! た、高名な盗賊団の“黒蛇の団”が持ち込んできたんです!!!」
「……黒蛇の団 」
フェリシアが呟く。
「ひぃぃ!! 私も騙されてただけなんです!! 返金するんで許してください!!」
「いや、返金の問題ちゃうねん!! 親父のツノが盗まれた経緯が問題やねん!!」
「こうなったら……その盗賊団を捕まえに行くしかないな……!」
魔王ゼルの声が響く。
「うむ!! それでよい!! やつらを捕らえ、ツノの行方を突き止めるのだ!!!」
「もうこれ、完全に魔王の使いっ走りやん……」
「……トラブルに巻き込まれるのはいつものこと」
「はぁ……まぁいいや! しゃあない、やったるか!!」
こうして、カインたちは魔王のツノの謎を追い、盗賊団“黒蛇の団”のアジトを探すことに!!




