74 異世界グルメ、まさかのデスゲーム!?
74 異世界グルメ、まさかのデスゲーム!?
「調理される側ってなんなんだ!!!」
カインの叫び声がダンジョン内に響き渡る。
目の前には、巨大なフォークとナイフを構えた謎の鎧騎士。名前すら分からないが、明らかに危険な雰囲気を醸し出している。
ゴゴゴゴゴ……!!!
重々しい威圧感とともに、騎士は一歩踏み出す。
「では……調理を開始する」
「ちょ、ちょっと待て!! 俺ら、客やろ!? なんで客を料理しようとすんだよ!!」
「……上質な食材は、最高の料理人によって仕上げられるのが道理……」
「いや、食材じゃねーわ!!!」
「なんやのこの世界……!? 食べる側と食べられる側の境界が崩壊してへん!?」
「いや、ウチら食う方のつもりやったのに、まさか食われるとは……これは一本取られたで!」
「感心してる場合か!!!」
フェリシアは呆れ顔でため息をつきながら、剣を抜いた。
「……カイン、とりあえずこいつ倒せばいい」
「いや、それが正解なのかもわからん状況なんだ!!」
しかし、話し合う余裕もなく——
ズバァァァァン!!!
突然、鎧騎士が巨大なナイフを振り下ろしてきた!!
「わぁぁぁぁ!? やる気満々じゃん!!」
床に亀裂が走り、粉々に砕ける石片が宙を舞う。
ルナは即座にカインの腕を掴み、後ろへ飛び退いた。
「カイン、下がりぃ! まともに食らったら真っ二つやで!」
「そんなもん当たるわけないだろ!!!」
カインは必死に避けながらも、心の中では冷や汗ダラダラだった。
——何なんだ、この状況!? まさか「食べ放題」って、俺らが食べられる側のことだったんか!?
「くっ……こうなったら戦うしかないか!!」
カインは腰のフライパンを抜き、イリスも魔力を練り始める。
「カイン、ええ加減ケリつけよ! さっさと終わらせて、美味いもん食べに行くんや!」
「いや、今まさに俺らが食材になりかけてるんだが!!!」
しかし、そのとき——
ガラガラガラ!!!
突然、天井の一部が崩れ落ち、そこから何かが落ちてきた。
ドシャァァァン!!!
カインたちの目の前に転がってきたのは——
「……え?」
「どうも〜! うちの食券、使ってくれてありがとうなぁ〜!」
そこには、昨日の「幸運ゼリー」の屋台のオッサンがいた。
「……お前、どこ行ってたんだ!!!!」
「いや〜、実はワイもここに落ちてしもてなぁ。まぁ、ええもん見せたるわ!」
そう言うと、オッサンは懐から小さな瓶を取り出した。
「伝説の調味料・神々のエッセンス!!」
「……は?」
「これをアイツにかけたら……めっちゃ美味しくなるで!!」
「いや、そっちの方向の解決策じゃないだろぉぉぉ!!!」




