67 異世界屋台巡り! 夜の市場で珍味を堪能
67 異世界屋台巡り! 夜の市場で珍味を堪能
カインたちは旅の途中で、活気に満ちたナイトバザールに立ち寄っていた。
満天の星が輝く夜空の下、賑わいを見せるナイトバザール。その通りは屋台の明かりで照らされ、まるで昼間のような活気に包まれていた。
ジュウジュウと肉の焼ける音が響く。スパイスの香りが鼻をくすぐり、炭火の煙がゆらゆらと上がる。その隣では、果物を山のように積んだ屋台があり、見たこともない色鮮やかな実が所狭しと並べられていた。中には、ぼんやりと青白い光を放つものもある。
「おお、いい雰囲気だな! こういうの、とってもワクワクするぜ!」
カインは目を輝かせながら、まるで子どもみたいにはしゃいでいる。屋台のあちこちを見ては興味津々で覗き込み、何か珍しいものはないかとキョロキョロしていた。
「ほんまに、屋台のご飯て、なんでこんなにええ匂いするんやろなぁ」
ルナは目を細めて、嬉しそうに鼻をひくつかせている。その手には、小さなカップに入った琥珀色のワイン。月明かりを浴びてキラキラと輝き、ほのかにフルーティーな香りが漂っていた。
「お、あの肉串うまそうやん! ちょっと食ってくるわ!」
イリスはすでに屋台の一角へ突撃していた。店主が鉄串に刺さった分厚い肉を豪快に焼き、甘辛いタレをたっぷり絡めている。ジュワッと脂が滴り、食欲をそそる香りが辺りに漂う。
イリスはそんな肉串を片手に、かぶりついた。
「んんっ、うまっ! これ、絶対追加で頼むわ!」
幸せそうにほっぺたを膨らませ、むしゃむしゃと食べるイリス。焼き加減も絶妙で、肉汁が口いっぱいに広がるらしい。
一方、フェリシアは人混みを避けるように、ひとり静かなスープ屋台へ向かっていた。
「……静かな場所があれば、そこでゆっくり食べたい」
そう言いつつ選んだのは、透明な器に注がれた深緑色のスープ。湯気がふわりと立ち上り、独特の香草の香りがする。慎重にレンゲですくい、一口飲むと、フェリシアは満足そうに目を細めた。
「……温かくて、深い味……悪くない」
屋台の店主が「それは冥府魚のスープだよ」と説明するのを聞いて、カインは思わず首を傾げた。
「冥府魚……? え、なんかやばい魚とかじゃないよな?」
「さあ?」とフェリシアは素知らぬ顔でスープをすする。
こうして、それぞれが思い思いの異世界グルメを堪能しながら、屋台巡りは続いていくのだった。




