55 —— 崖っぷちの選択!? フライパン剣士の最終手段!!
55 —— 崖っぷちの選択!? フライパン剣士の最終手段!!
「……なぁ、これ、どう考えても詰んでるよな?」
俺は目前の崖と、後方から迫る進化ミノタウロスを交互に見た。
いや、どっちを見ても 絶望しかねぇ。
「グォォォォォォ!!!!」
「くっそ、しつこすぎるだろ!!」
「もうヤケや! このまま飛び降りた方がマシやないか!? いや、マシではあらへんけど!!」
ルナが崖をチラ見しながら叫ぶ。
「飛び降りるって……高さ100メートルくらいあるんやで!? さすがに死ぬって!!」
「……俺は50回死んでるし、もしかしたらイケるかもしれねぇ」
「それはそれで問題やねん!!!!!」
イリスの全力ツッコミが炸裂した。
「ほな、どうすんねん!? まさか、この崖をフライパンで受け止める気ちゃうやろな!?」
「……バカにすんなよ?」
俺は静かにフライパンを構える。
「俺のフライパンは……ただのフライパンじゃねぇ!!」
「どう見てもただのフライパンやん!!!」
「いや、ちょっと強化されてる!!!」
「そんなレベルでどないすんねん!!!」
—— その時だった。
進化ミノタウロスが 地響きを立てながら猛突進 を開始した。
「グォォォォォォ!!!!」
「ヤバいって!! もう来とるやん!!」
「もう考えてる暇ないで!? 飛ぶんか!? それとも……!?」
俺は崖とミノタウロスを交互に見た。
—— 選択肢は二つ。
① 崖に飛び降りる → 高確率で死ぬ。
② ミノタウロスと戦う → 高確率で死ぬ。
「どっちにしても死ぬんかい!!!!」
「早く決めぇぇぇぇぇ!!!!」
—— 俺は フライパンを握りしめたまま 決断した。
「行くぞ……!! 第三の選択肢だ!!」
「は!? なんやそれ!!?」
「え、第三!? そんな選択肢あるん!?」
俺は 思いっきりフライパンを振り上げると——
ガツン!!!!
「おおぉぉぉぉぉぉ!?!?!?」
俺は ミノタウロスの顔面にフライパンをフルスイング した。
衝撃で ミノタウロスの巨体がよろめく。
「お、おぉ!? これ、ワンチャンあるんちゃう!?!?」
「って、カイン、なんでこの状況で殴りかかっとんねん!!」
「このまま勢いで倒す!!!」
「無理やろ!!!!!」
しかし——
ミノタウロスは ぐらりとよろめくと、そのまま 崖の方向へふらつき始めた。
「え……ちょ、マジで!? これ倒せるパターン!?!?」
「……ちゃう!! これ巻き込まれるパターンやぁぁぁぁ!!!!」
「はぁぁぁぁ!?!?!?」
—— ドドドドドドドドドド!!!
ミノタウロスの巨体が崖へと一直線に突っ込んでいく。
しかも、俺たちの立ってる地面ごと!!!
「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」




