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転生したら何故かフライパン戦士になっていました。『スキル「死ぬたびに強くなる」で最強に』  作者: 米糠


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 114 貴族たちの陰謀!? 晩餐会に仕掛けられた罠とは!

 


 114  貴族たちの陰謀!?  晩餐会に仕掛けられた罠とは!


 晩餐会の会場に響く優雅な音楽。

 貴族たちがシャンパングラスを片手に談笑し、煌びやかなシャンデリアが天井で輝いている。

 そんな格式高い空間の中で——


 カインは完全に浮いていた。


 カイン(なんやこの場違い感……!!)


 冒険者風の服装にフライパンを背負った男が、上流階級の集まりにいるという異様な光景。

 周囲の貴族たちは、彼を見てひそひそと噂している。


「本当にフライパンを持っているぞ……!」

「あれで戦うなど、ありえない……!」

「いや、実際に魔族を倒したという話も……?」


 そんな視線に囲まれながら、カインは汗をぬぐった。

 その時——


「カイン様、こちらへどうぞ」


 王女セシリアが、優雅に微笑みながら手を差し伸べる。

 ドレス姿の彼女はまさに“絵に描いたような王族”であり、会場の注目は完全に彼女とカインに集中していた。


(やばい……この状況、完全に「フライパン王子誕生」みたいになっちゃってる……!!)


 だが、ここで引き下がるわけにはいかない。

 カインは「俺は貴族には向いてない」ということを証明し、王女の求婚騒動を収めるつもりだった。


(よし……ここで適当な言動をすれば、俺が貴族に向いとらんことを分からせられるはずだ!)


 そう決意し、セシリアとともに食事の席についた。


 円卓には、上流階級の貴族たちが並んでいた。

 豪華な料理が次々と運ばれ、銀の食器が美しく並ぶ。


 しかし、その中でひときわ異彩を放つ存在がいた。


「うわ、なんだ、これ……フォークがめっちゃ多い……」


 彼の前には、大小さまざまなフォークがズラリと並んでいた。

 魚用、肉用、前菜用、デザート用……と、場違いなくらい細かく分類されている。


 そして、向かいの貴族たちは——


「さて、冒険者殿の食事マナー、見せてもらおうか」

「これで彼が貴族にふさわしいかどうかが分かる……!」


 と、完全に試すような視線を向けている。


 (……なるほどな、これは「食事マナー試験」ってわけか)


 貴族たちは、カインがマナーを知らずに恥をかくことを期待しているらしい。


(……いいぞ、俺もこういう小細工には慣れてる)


 彼は、余裕の笑みを浮かべた。


「それじゃあ……いただきまーす!」


 バクッ!!


 次の瞬間、カインは手づかみでローストビーフを頬張った。


「!!!!???」


 会場が静寂に包まれる。


「な、なんと……!!」

「貴族の食事会で、手づかみ……!?  ありえん……!!」


 貴族たちは目を見開き、椅子からずり落ちそうになっている。


 だが、カインは気にせず、ワイングラスを豪快に傾けた。


「いや〜、このローストビーフ、うまいなぁ!」


 わざと口を大きく開けて笑い、テーブルをバンバンと叩く。


 完全に「場違いな庶民の食事スタイル」を演出した。


 (よし、これで俺が貴族に向いてないのがバレるだろ!)


 しかし、その時——


 セシリアが微笑んだ。

「ふふっ……カイン様、とてもおいしそうに召し上がりますのね」


「ん?」


「では、私も……」


 パクッ。


 なんと、王女セシリアが手づかみでローストビーフを食べた。


「!!!!!!?????」


「えぇ……」


 まさかの展開に、会場が凍りつく。


「お、おうじょ……殿下が……手づかみで……!?」

「こ、これは……!?」


 だが、セシリアはにっこりと微笑みながら——


「カイン様が召し上がる姿が、あまりに楽しそうでしたので……♪」


(やばい、貴族マナーをぶち壊すつもりが、王族文化を変革しようとしとる!?)


 会場が騒然とする中、さらに追い打ちがかかった。


「フライパン英雄殿、お味はいかがですかな?」


 豪華な服を着た一人の貴族が、笑みを浮かべて近づいてきた。

 彼の名は——


『侯爵ギルバート・ヴァレンティン』


 王国でも有数の大貴族であり、王族と婚姻関係を結ぶほどの実力者である。


 (うわ、こいつは……めんどくさそうな貴族だな)


「ふふ……カイン殿の食事の仕方、実にユニークですな」


「いや、俺はただ、庶民流の食い方を……」


「では、どうです?  この料理を食べてみませんか?」


 彼が指差したのは——


「特製・超激辛スープ」


 湯気とともに、異様な赤色のスープが湯気を立てている。


(うわ、これは明らかに罠だ……!)


 しかし、カインは迷わなかった。


「じゃあ、いただきまーす!」


 ゴクッ……!


 次の瞬間——


「…………」


 ピタリ。


 場が静まり返る。


 (……あれ? 意外とイケる?)


 激辛スープを飲み干した彼は、堂々と立ち上がり——


「……おかわり!」


「!?!?!?!??」


 貴族たちは完全に目を剥いた。


「な、なぜ平然としている!?」

「まさか……この男、味覚が壊れているのか……!?」


(フライパン英雄の舌を舐めたら行かんぜ!)


 こうして、カインの晩餐会での暴走劇は、さらに大きな騒動へと発展していくのであった——。


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