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転生したら何故かフライパン戦士になっていました。『スキル「死ぬたびに強くなる」で最強に』  作者: 米糠


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110   決闘! 貴族の陰謀をフライパンでブチ破れ!

 


 110   決闘! 貴族の陰謀をフライパンでブチ破れ!


 闘技場の一角——。


 カインとエルネストの護衛騎士たちが対峙していた。

 貴族がこんな公衆の面前で喧嘩を売るとは思っておらず、観客や他の参加者たちも興味津々で見守っている。


「なあ、これ普通に貴族の横暴やんな?」

「うん、明らかに公私混同やな。」

「こんな堂々と私闘して大丈夫なの?」


 そんな三人をよそに、エルネストは優雅に扇子を開きながら笑った。


「さて、覚悟はできたかね?  お前のような下賤の者が、貴族に逆らうなど——」


 その瞬間、カインのフライパンが唸りを上げる——バゴォンッ!!!


「ぐぇっ!?」


 一瞬で彼の顔面に直撃し、貴族らしからぬ変な声を上げて吹っ飛ぶエルネスト。

 優雅な貴族の姿はどこへやら、彼はそのまま地面に転がり、目を回していた。


「……ん?  もしかして、こいつ戦わないの?」

 カインが、ひくつくエルネストを呆れたように見下ろす。


「戦えない……」

「いや、めっちゃ偉そうにしてたのに自分は戦えへんのかい!」

「騎士はんら!  そっちのご主人大将、もう倒れとるで?」


 エルネストがダウンしてしまい、場は微妙な空気に包まれる。

 だが、護衛騎士たちは主の仇とばかりに、剣を構えてカインに向かってきた。


「貴族様を侮辱するとは、許さん!」

「貴族に逆らう愚か者め!  成敗してくれる!」


 カインはフライパンを肩に担ぎながら、ニヤリと笑う。


「いやいや、そもそも俺、こいつの誘いを断っただけだろ?  それを成敗て、お前らどんな理屈なんだよ」


「細かいことはどうでもいい!  くらえ!」


 騎士たちが一斉に斬りかかってくる。


 だがカインは——


「はいはい、フライパン防御」


 カインは軽くフライパンを前に出すと、カァァンッ!  という甲高い金属音とともに、騎士たちの剣が弾かれた。

 まるで鍛冶屋の工房で鉄を打ったような音が響き、剣は衝撃で折れたり弾き飛ばされたりしてしまう。


「なっ……!?  俺の剣が!」

「な、なんでフライパンがこんなに硬いんだ!?」

「お、おかしい……こんなはずでは……!」


 カインはフライパンを回しながら、余裕の表情で言う。


「だから言うただろ?  これ、《聖なる調理器》だぞ?  料理用だけど、防御力は戦車並みだぜ」


 さらに、カインは軽くフライパンを振るう。


「じゃあ、俺のターンだな」


 バコォンッ!!!


 カインのフライパンが炸裂し、一撃ごとに護衛騎士が吹っ飛ばされていく。


「ぐはっ……!」

「うぎゃああ!」

「バカな……フライパンごときに……!」


 イリスが欠伸をする。

「いや、もうフライパンごときとか言うレベルちゃうやろ……」

「せやな……もはや新しい武器のジャンルやな……」

「“打撃武器(調理器)”……」


 騎士たちが全員地面に転がり、もはや戦える者はいなくなった。


「はい、終了」


 カインがフライパンを軽く振ると、周囲に静かな金属音が響く。


 観客たちはしばらく呆然としていたが——


「……す、すげぇ……!」

「フライパンで貴族の騎士を全員倒しちまったぞ!」

「なんだこの男……いや、もはや“フライパンの英雄”じゃねぇか!」


 次第に歓声が湧き上がる。

 カインは「フライパンの英雄」という謎の称号を手に入れた。


 エルネストがもそもそと立ち上がる。


「くっ……覚えていろ……!」


 エルネストは最後に捨て台詞を残し、護衛騎士たちに支えられながら退場していった。


「いや、覚えていろって言われても、もうお前のこと忘れそうだぜ」


「ほんまにどこにでもおるなぁ、こないなタイプの貴族はん……」

「まあ、ええんちゃう?  これで貴族社会の評価、ちょっとは変わったやろ」

「カインの二つ名が“フライパンの英雄”になった。気になる」

「俺としては“最強の料理人”とかのほうがいいんだけどなぁ」


 ——こうして、カインの伝説はまた一つ増えたのだった。

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