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転生したら何故かフライパン戦士になっていました。『スキル「死ぬたびに強くなる」で最強に』  作者: 米糠


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109 決闘! 貴族の陰謀をフライパンでブチ破れ!

 


 109  決闘! 貴族の陰謀をフライパンでブチ破れ!



 王都・闘技場 控え室


 ピリついた空気の中、カインはフライパンを軽く振りながら目の前の貴族、エルネスト・フォン・ブランシュを見つめた。

 その背後には、護衛騎士たちが今にも襲いかからんと剣を握りしめている。


「……おいおい、貴族ってのは決闘のルールも知らねえのか?」


「ほう?」


「闘技大会中の決闘は、正式な審判立会いのもとで行うのがルールだろ? 部屋でいきなり襲うとか、ルール違反もいいとこだぜ?」


 そう言うと、ルナが腕を組んで頷いた。


「せやな。もし貴族がそんなルール破りしようものなら、王都の評判は地に落ちるえ?」


「そやそや。どないするんや、貴族のおっさん?」


「どう見ても脅迫」


 エルネストは扇子を閉じると、フッと笑った。


「……なるほど、確かにそうだな。では、正式な決闘として受けてみようではないか」


「お、話が早くて助かるぜ」


「ただし、ルールはワシが決める」


「おいおい、決闘ってのは公平にやるもんだろ?」


「フフ……公平なルールだとも。ワシが選んだ闘士とお前が戦い、勝った方が正義というだけの話だ」


「……ほう?」


「そしてもちろん、ワシの闘士は……王都最強の剣士、アレクシス・グラディウスだ」


 その瞬間、部屋の外でどよめきが起こった。


「アレクシスって……あのアレクシスか!?」

「マジかよ、あいつに勝てる奴なんていねえぞ……!」


 扉が開き、金髪で筋肉隆々の大男が悠然と入ってきた。

 アレクシス・グラディウス——王都闘技大会、前回優勝者にして歴代最強の剣士。


「……なるほど、お前が“フライパンの異端児”か」


「異端児って言うな」


 アレクシスは肩をすくめ、カインを見下ろした。


「貴族の命令で戦うのは気が進まんが……まあ、戦う以上は全力を尽くす」


「そりゃ助かるぜ。俺も手加減なしでいくからな!」


 カインはフライパンを握りしめる。


「カイン、ほんまにいけるんか?」

「相手、めちゃくちゃ強そうやで?」

「カインなら勝ちそう」


「おう、まかせとけ!」


 ⸻


 王都・闘技場 決闘開始!


 観客席は満員。

 王都の貴族、騎士、市民たちが、この異例の決闘を見守っていた。


 実況の魔法士が声を張り上げる。


「さあ、本日特別決闘が行われます! 一方は王都最強の剣士、アレクシス・グラディウス! そして対するは、異世界から来た謎の戦士、“フライパンの異端児”カイン・レヴェナント!!」


「だから異端児って言うなって……」


 アレクシスが剣を抜く。


「……始めるぞ!」


 その瞬間、アレクシスが姿を消した。


「なっ……速い!」


 空気を切り裂く音が響き、アレクシスの剣がカインの首を狙う——!


 だが——


 カンッ!!!


 軽快な音とともに、フライパンが剣を受け止めた。


 観客が驚きの声を上げる。

「は!?  フライパンで受け止めた!?」

「嘘やろ!?  あれ、ただの調理器具ちゃうんか!?」

「いや、ただの調理器具やで?」


 アレクシスも驚きの声を漏らす。

「何……!?」


 カインはフライパンで剣を滑らせ、そのまま回転しながらアレクシスの腹に強烈な一撃を叩き込んだ。


 バゴォォォン!!


「ぐあっ!!?」


 アレクシスの体が吹っ飛び、地面に叩きつけられる。


「え、ちょっと待て……まさか、ワンパン!?」

「王都最強の剣士が、フライパン一発で……!?」


 エルネストが顔色を変えて立ち上がる。

「……な、なに……!?」


 アレクシスはゆっくりと起き上がった。

 腹を押さえながら、目を見開く。


「お前……本当に何者だ……!?」


「だから、ただのフライパン使いだって。」


 その余裕の笑みに、観客席は大爆発した。


「すげええええええ!!!」

「フライパン最強伝説!!!  料理人が世界を救う!!!」


 ルナ、イリス、フェリシアも目を丸くしていた。


「……カイン、ほんまに勝ってしもたな」

「せやけど、これはもう笑うしかないわ」

「……普通の戦い方すればいいのに」


 エルネストは顔を引きつらせながら、震える声を絞り出した。


「こ、こんな……ありえん……!」


「さて、これで俺の勝ちだな?」


 エルネストの顔が青ざめる。


「ルール通り、勝ったほうが正義……ってことで、今後は俺たちに手を出さないようにしろよ?」


「くっ……貴様ああああ!!!」


 貴族の陰謀は、フライパン一発で粉砕された。


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