105 王都闘技大会、まさかの参戦!?
105 王都闘技大会、まさかの参戦!?
「……つまり、俺らがあんたの護衛として大会に出たら、宿を提供してくれるってこと?」
「ええ、そういうことよ。」
金髪の貴族女性は優雅に微笑みながら、扇を広げてカインたちを見つめる。
彼女の身なりは、見るからに上流階級の貴族そのもの。
ドレスの生地からして高級品だし、指には宝石の輝く指輪がいくつもはめられている。
「……んで、アンタは誰や?」
「あら、ごめんなさいね。自己紹介が遅れたわ」
彼女は軽くスカートの裾を持ち上げ、優雅に一礼した。
「エレオノーラ・フォン・ローゼンベルク。ローゼンベルク侯爵家の娘よ」
「ローゼンベルク侯爵……確か、王都でも有名な名家やね」
「……てことは、お嬢様の護衛依頼ってこと?」
「その通りよ。王都闘技大会では、各貴族が自分の騎士や護衛を参加させて、名誉を競い合うの」
「なるほどな……それで、俺達に白羽の矢が立ったと?」
「ええ、あなたたちを見てピンときたのよ。特にあなた、カイン・レヴェナント」
「……俺の名前を知ってるのか?」
「ええ。あなた、最近王都の冒険者の間で『不死身の冒険者』として噂になってるわよ」
「……そんなん呼ばれてるのか、俺」
「まぁ、事実やしなぁ……」
「何回死んでも復活する、って広まってるんちゃう?」
「それ、普通にホラー」
カインはため息をつきつつ、頭をポリポリと掻いた。
「んー、まぁ宿が確保できるなら良いけど……護衛って、具体的には何をすればいいんだ?」
「簡単よ。大会に出場して勝つこと」
「いや、シンプルやけど難易度高くない?」
「ふふ、でもあなたならいけるんじゃないかしら?」
彼女は意味深に微笑みながら、手元の扇を軽く動かす。
「なるほど、王都闘技大会に出れば、それなりの名誉も得られるということじゃな」
「……まぁ、正直宿も探し回るのしんどいし、ここは乗るか」
「よっしゃ! 戦うのは得意やし、ウチもやったるで!」
「カインが出るなら、うちも応援するわ」
「面白そう」
「決まりね。それじゃ、あなたたちを正式にローゼンベルク家の代理選手として登録するわ」
「ほんとに勢いで決まったな……」
こうして、カインたちはまさかの王都闘技大会に参戦することになったのだった——。




