101 王都突入! まさかの変装作戦!?
101 王都突入! まさかの変装作戦!?
「はぁ……はぁ……! なんでおれら、王都入るだけでこんなに命がけなんだよ……!」
カインはゼエゼエと肩で息をしながら、薄暗い路地裏で壁に背を預けた。
ついさっきまで、王国騎士団との鬼ごっこ(=逃亡劇)を繰り広げていたのだが、運よく裏路地に転がり込んで撒くことができた。
「まったく……なんでこんなことになってしもたんやろ!」
「ウチらが悪いんちゃうやんな? ぜーんぶベルモンドのせいやんな?」
「当然。むしろ、コイツの首差し出せば王都に入れる」
「おぬしら、あまりにも無慈悲すぎぬか!?」
「いや、おっさんのせいだろ……」
皆の視線がベルモンドに集中する。
そもそも、問題の発端は——
1.ベルモンドが「ワシの伝手で楽々王都に入れるぞ!」とドヤ顔で豪語。
2.しかし、その伝手とやらが王都の密輸事件と関わっていたらしく、入口で騎士団に包囲される。
3.ベルモンドの持っていた荷物が「危険物(爆発物扱い)」だとバレかけ、全員追われるハメに。
——と、完全にベルモンドが元凶なのだ。
「し、しかしじゃな、ここまで来たからには何としても王都に入らねばならぬ!」
「いや、だからどうするんだと話で……」
「ふぅ……しょうがないなぁ。変装して入るしかあらへんな」
「 そんな単純な方法で通れるわけない」
「お、それええ案やん! よっしゃ! ほなウチ、カインの奥さん役やるわ!」
「なんでだよ!?」
「ちょっ!? 何勝手に決めとんの!?」
「いやいや、普通こういうのは夫婦で入るのが一番自然やろ?」
「……それなら、私がカインの護衛騎士って設定の方が現実的」
「なんやて!? ウチのが自然やろ!」
「……ほんならうちが奥さん役やるわ」
「えぇぇぇ!? いや、俺に決定権はないんか!?」
フェリシアはジト目を向ける。
イリスもジト目を向ける。
「……ないんだな、うん、わかってた」
「ふむ、ならばワシはカインの爺ちゃん役ということで」
「それ一番怪しいやつじゃん!!」
こうして——
カイン → ルナの夫
ルナ → 若奥様(設定上、カインを愛する新妻)
イリス → ルナの妹(不満そう)
フェリシア → ルナの護衛騎士(不服そう)
ベルモンド → ただの怪しい老人
という設定で王都に潜入することが決まった。
問題は、これで本当に入れるのか——




