100 王都入場戦争(?)勃発!
100 王都入場戦争(?)勃発!
王都目前で、まさかの騎士団による包囲。
「……なぁ、おっさん?」
「うむ?」
「これ、完全におっさんのせいだよな?」
「な、何を言う! まだ確定ではないじゃろう!」
「いや、どう考えても怪しいんはアンタやで?」
「せや、せや。あんたしかおらへんよ」
「絶対、ベルモンドのせい」
王都の門前——いや、そもそも門が見えない時点で状況が異常なのだが——
カインたちは完全に騎士団の包囲網に捕まっていた。
鎧をまとった騎士たちが、鋭い目でこちらを睨んでいる。
視線が明らかに「お前ら、確実に犯罪者やろ?」と言っているのが怖い。
そして、彼らの中央に立つ男が、厳しい表情で一歩前に出た。
「私はルミナス王国騎士団の隊長、グレイソン・ロックウェル。貴様らには尋問が必要だ。」
「ちょ、ちょっと待て! 俺たち何にもしてないから!」
「せやせや! 王都に入りたいだけやのに、何でこんな扱いなん?」
「王都は現在封鎖中。理由は、ある重大な密輸事件が発覚したためだ」
「(チラッ)」
フェリシアが ベルモンドを見る。
「(チラッ)」
イリスがベルモンドを見る。
「(ジト目)」
ルナがベルモンドを見る。
「(ため息)」
カインが ベルモンドを見る。
ベルモンドが額の汗をふく。
「……な、なんじゃ? まるでわしが原因みたいな目をしておるが……」
「原因じゃないの?」
フェリシアの追及にベルモンドは偉そ胸を張る。
「可能性はある! (開き直り)」
「開き直るなやぁぁぁぁ!!!」
カインが思わずベルモンドの襟を掴んで揺さぶる。
だが、隊長グレイソンはそんなやり取りには目もくれず、鋭い視線で言い放った。
「貴様らの荷物を検査する。異論はあるまいな?」
「……やっぱり、そうなるよね」
フェリシアがジト目でベルモンド見ると、慌てたベルモンドが両手で止める。
「ま、待たれよ! ここで検査するのは危険じゃ!」
「何が危険なのだ?」
「ほら、その……中には極めて繊細な魔道具が含まれておってな? もし不用意に扱えば、ドカーンと爆発する可能性が……」
「今すぐ降伏しろ!!!」
「ほらぁぁぁぁ!!! 完全にアウトじゃん!!」
ルナが頭を抱えた。
イリスが額を押さえる。
フェリシアは剣を抜きかける。
「いやいや、誤解じゃ! わしは悪くない!(なお確信犯)」
事態は完全に手遅れだった。
騎士たちは一斉に剣を抜き、カインたちを取り囲む。
「抵抗するなら、こちらも容赦はしない!」
「いや、せめて話し合いで——」
「ここは一旦逃げるのじゃ!」
「お前が言うなぁぁぁぁ!!!」
——こうして、王都に入るどころか騎士団から逃げるハメになったカインたち。この旅、波乱しかない。




