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慈悲のマグマ

作者: 新井玲音

僕の蒔いた種は

土から

若々しい芽を出し

無限の可能性を

秘めたかのような

青い空に向かって

伸び始めた


それでも

そんなに高くは

伸びずに

成長をやめ

やがて蕾をつけ

花開いた

毒々しい

赤色だった


その花びらに

触れると

火傷してしまうんだ


なぜって?


その花びらには

少しの

残り火が

宿っている……


僕の蒔いた種は

下へは

いくらでも

深く 深く

根をはるんだ


陰鬱で湿った

洞窟のような

土の中

深く 深く 深く 深く

根をはっていき……


遂には地球内部の

赤々と

沸き立つ

マグマにまで届く


上への成長は

とうにやめ

下にはいくらでも

成長をやめず

無限に伸びていく

深い根も


そこで

マグマに焼き尽くされる


深い根の

限界を作ってくれる

慈悲のマグマ

お読みくださりありがとうございました。


ミッドナイトノベルズに、以前、投稿した「同郷」という作品の、番外編を投稿しましたので、よろしければ、そちらもお読みくださると幸いです。

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