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ミラピュア~破滅回避への物語  作者: たかくん
初等部2年生編
87/316

85.人は見かけによらないんだね...


第85話



1週間後、テストが返却された。



気になる結果は...



「どうやら全員高得点だったようですね。」


「うん!玲奈ちゃんのおかげで助かったよ!ありがとう‼」


「姫由良ちゃん、私は大した事はしてませんよ。」


実際、特に私はお礼を言われるほどの事はしていない。私達のグループの中でも成績にやや不安がある姫由良ちゃんや奏ちゃんに()()()数時間だけ勉強を教えてあげただけなのだ。これなら、普段の家庭教師に教わる明成学園高等部レベルの勉強の時間の方がはるかに長い。


「そんな事ないよ‼玲奈ちゃんに教えてもらえなかったら私、危なかったかもだし‼」


「そうですよ‼玲奈様!」


それなのにわざわざここまで私に感謝してくれる姫由良ちゃんと奏ちゃんはなんて優しい子なんだろう。


「えっ‼二人だけ玲奈ちゃんに勉強を教えてもらってたんですか⁉聞いてないですよ‼私なんて玲奈ちゃんと同じクラスだったから教えて機会がいっぱいあったのに~‼」


「真里愛ちゃん、すみません...」


真里愛ちゃんは私と同じクラスの自分を差し置いて、姫由良ちゃんや奏ちゃんが勉強を教えてもらった事に嫉妬したのか、涙目になりながら私の背中をポカポカと軽く殴っている。


(確かに今思えば真里愛ちゃんにも一言ぐらい声をかけとけば良かったかもね...)


そう思えば、真里愛ちゃんの気持ちもよく分かる。


「玲奈の次に点数が良かったのが沙友里なんだよね。」


「そうなんですよ。あと1問...たった1問で玲奈ちゃんと同点だったんです‼悔しくて仕方ないです~‼」


事前の予想通り、私に次いで成績が良かったのが沙友里ちゃんだ。ミラピュアの沙友里ちゃんは物静かだけど頭は悪く勉強ができる子ではなかった筈だが、今の沙友里ちゃんはゲームの時とは打って変わって成績優秀な女の子になっている。


「沙友里ちゃん、どこを間違えたんですか?」


「ここですよ‼ここ!ここさえあってれば~‼」


沙友里ちゃんのテスト用紙を見ると『偽者にせもの』と書くべき部分を『偽物にせもの』と書いてしまっている。確かにこの部分があっていたら点数で私と並んでいただけあってちょっと勿体ない。


「大坪さんが3位だったのは意外でしたね。」


「まぁ、貴女にだけは負けたくなかったからね‼優里!」


「優里ちゃんもなかなか高得点でしたよ。」


そして、とある番狂わせも起こっていた。私の事前の予想では3位は清芽ちゃん、4位は優里ちゃんだったのだが、5位と予想していた蛇茨ちゃんの成績が予想以上に高かったのだ。


(蛇茨ちゃんなんて沙友里ちゃん以上に勉強ができなそうだったのに...)


どうやら人は見かけによらないようだ。


最終的な順位で言うと、私、沙友里ちゃん、蛇茨ちゃん、清芽ちゃん、優里ちゃん、真里愛ちゃん、姫由良ちゃん、奏ちゃんという順番で一番点数が低かった奏ちゃんでさえ、70点越えという事を考えると今回のテストの結果は大成功と言っていい。



ちなみに私の点数についてだけど...


「やっぱり、玲奈様は凄いですね‼」


「ありがとう、奏ちゃん。」



私が既に高等部レベルの勉強をしてる時点で察してほしいな~‼




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