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ミラピュア~破滅回避への物語  作者: たかくん
初等部1年生編
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57.怪鳥あらわる?


第57話



「レイナ、ダイジョウブ?グアイガワルイノ?」


「別に体調は悪くないから心配しないでいいよ。」


私は自分の部屋でくつろぎながらとある相手と会話をしていた。


「ソウカソウカ、アンシンシタ。」


「やれやれ、相変わらず言葉が上手いですね。」


ここまで聞いた人はだいたい察したかと思うが私と会話をしている相手は人間ではない。


「あっ‼フィクサーこんなところにいたの⁉ご飯の時間だよ‼」


「ゴハンゴハン‼」


陽菜が部屋に入ってきて私の話をしている相手の名前を呼び掛けた。


私達が初めてフィクサーと呼ばれる存在と出会ったのは二条家を訪問した数日後の事だった...





・・・・・


「玲奈お姉ちゃん‼私の部屋に喋る鳥さんがいるよ‼」


「えっ⁉」


陽菜の部屋に一羽の鳥が現れたのだ。その鳥は羽が紫色で体は青いという私が今まで見たことない姿をしていた。しかも人間の言葉を話しているではないか。


「玲奈お姉ちゃん‼私この子飼いたい‼ずっとペットが欲しいと思ってたの!」


「ですが飼い主さんがいるのでは...」


人の言葉を喋るという事は誰かに教わっているとみて間違いない。この鳥は飼い主から逃げ出したのだろうか?飼い主も心配しているかもしれないな...


「飼い主さんが見つかるまででいいから‼玲奈お姉ちゃんお願い!」


「レイナオネガイ。」


「う~ん...」


いつのまにか鳥まで一緒になって頼んでいる。というかこの鳥、インコやオウムにしては片言とはいえ言語能力が高すぎじゃないかな?


(もしかして新種の鳥だったりして⁉そしたら私は未来の生物図鑑に名を残せるかも⁉ちょっと観察するのも悪くないね。)


まぁ飼い主さんが見つかったらさっさと返せばいい話だし、陽菜の願いを聞いてあげてもいいかな...


「はぁ...分かりました。ただし、飼い主さんが見つかるまでですよ。」


「やったー‼」


「ヤッター」


私の返事を聞いた二人...いや、一人と一羽は大喜びだった。


「じゃあ鳥さんに名前をつけてあげるね‼」


「ナマエナマエ‼」


陽菜はさっそく鳥に名前をつけようとしている。よっぽどペットが飼えたのが嬉しかったのだろう。


「えっとね、あなたの名前は..................










フィクサーよ‼」






・・・・・


そんなわけでフィクサーこと謎の鳥が岩倉家の家族に加わった。


フィクサーは普段は陽菜の部屋で過ごしているが、私にも結構なついているようで今日のにように私の部屋に入ってくるのも珍しくない。


フィクサーはお喋りが好きなようで私達の質問に何でも答えてくれる。もし、フィクサーがオウムかインコならここまで言葉を覚えさせた前の飼い主を本当に尊敬してるくらい言葉を喋る鳥だ。


しかし、何故か前の飼い主については一切教えてくれない。もしかして、前の飼い主はおっかないやつで動物虐待にあってたから思い出したくもないとかかな?


(だったら忘れさせてあげないとね...)


それからは私はフィクサーに前の飼い主の事を聞くのは辞めた。無理に嫌な記憶を思い出して欲しくないと思ったからだ。


「ヒナガスキ、レイナモスキ。」


「ほんと⁉私もフィクサーが大好きだよ‼」


「えぇ...私もフィクサーは可愛いと思ってますよ。」



何故か人間の言葉が上手く喋ったりとフィクサーはまだまだ謎が多い鳥だけど私や陽菜ともすっかり仲良くなったし、今のところは問題なさそうかな?




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