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ミラピュア~破滅回避への物語  作者: たかくん
初等部1年生編
37/315

35.妹分と第2攻略対象の登場

今回は新たな攻略対象が登場します!


第35話



一昨日は大変だった...清芽ちゃんと奏ちゃんと奈乃波さんの3人に抱き着かれてずっとそのまま抱き着いてほしいなんて考えた自分が恥ずかしくて仕方ない。友達同士、ましてや女の子同士でもあれはスキンシップの度を超えている気がする。


(いったい、何なんだろう?)


思い返せば社交界デビュー終了直後からこういう現象は始まっていた。もしかしてあの時、清芽ちゃんと奏ちゃんは何か霊にでもとりつかれたのかな?そして私と仲良くなった人達に次々移り...


(...まさかね‼)


そんな事を考えていると、


「玲奈お嬢様、三条公爵家さんじょうこうしゃくけのお二人が到着いたしました。」


「分かったわ。部屋に通して下さい。」



今日は三条公爵家からある二人の重要人物が遊びに来る日だ。三条家は藤原北家閑院流の嫡流にあたる家で元六候家である。爵位は本来は候爵止まりなのだが岩倉家と同じく先祖が大きな功績をあげた事で公爵の爵位を授けられた家だ。


そんな似た境遇もあってか岩倉家と三条家はお互い仲が良く縁談を結ぶ事も少なくなかった。実際、岩倉玲奈の父方の祖母は三条家出身だったりする。


岩倉玲奈も例外なく三条家とは親しくさせて貰っており、屋敷にお邪魔した事もあるという設定があった。


(前世を思い出してから会うのは初めてだけど大丈夫かな?)


ちょっぴり不安を抱えながらも私は例の二人が部屋に来るのを待っていた。


そして...


「玲奈お姉様‼ごきげんよう!」


そう言ってピョンっと私に抱き着いたこの可愛い女の子は三条莱們さんじょうらいもんちゃんだ。彼女は現三条家当主の娘であり、私より1つ年下だ。ちなみにゲームの玲奈お嬢様との仲は良好である。


ゲームでは悪役だった玲奈お嬢様も自分の事をお姉様と呼ばせている辺り、相当可愛がっていたのだろう。あの岩倉玲奈にも人の心があったのだと実感した。


「あぁ~可愛いわ~」


私は莱們ちゃんを抱き返して頭をナデナデしていた。本当に妹にしたいくらい、この子は可愛いのだ。


「玲奈お姉様こそ...美しいです...」


私に頭をナデナデされた莱們ちゃんは少し恥ずかしそうにして呟いていた。その姿からはなぜか可愛さ以上に色気を感じる気がする。そして私を見つめる目線も尊敬する姉を見るというより、好きな異性を見るような感じになっている。


(数年後が恐ろしいな...)


私は2つの意味でそう思った。1つ目の理由はたった今述べた通り莱們ちゃんから溢れ出す色気についての話だ。


だが問題は2つ目の理由だ。ゲームの莱們ちゃんは最終的にあんなに仲が良かった玲奈お嬢様を裏切る場合があるからだ。


その理由はというと...


「あの...玲奈様、姉が無礼を...申し訳ありません。」


「あっ...いいえ‼私は全然気にしてませんよ。昔からの仲ですから。貴方も甘えてくれてもいいんですよ。」


「いやいや、それこそないでしょう!」


私の部屋に入ってきたもう一人の方、莱們と同じくらいの年頃の男の子が私に謝ってきた。そんなに畏まる必要はないのに。


「ほら‼玲奈お姉様もそう言ってるんだから別にいいじゃない‼貴方はいっつも‼固いわね~。」


「全く...姉様は馴れ馴れしすぎるよ...」


莱們ちゃんの様子に呆れたようにため息をつくこの男の子、彼の名は三条耀心さんじょうだいな。莱們ちゃんの双子の弟であり、三条家の次期当主でもある。


そして...




彼はゲームのヒロインの第2の攻略対象なのだ。




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