247.カラオケバトル開幕!
また、間違って修正前のやつを...よって、再投稿です...すみません!
第247話
「勝負内容は...ズバリ!カラオケ採点なのですわ!」
「やっぱり、そうなりますよね...」
まぁ...カラオケボックスで出会って勝負ともなれば、ある程度は予想はできていた話だ。
「あら、どうしましたの~?もしかして、岩倉公爵家ともあろう方が歌が下手くそなのですか~?」
百子は相変わらず、その煽り性能だけならミラピュアの玲奈お嬢様に匹敵するぐらいにウザいんだよね...
「いいえ、違います。やっぱりだと思っただけです...あいにく、ボイトレを習っているので歌にもそれなりの自信はあるのですよ。」
「なるほど~!面白いですわね~!それでこそ、私のライバルにふさわしいですわ!」
いや、百子に勝手にライバル認定なんてされても困るんだけどな~?
実際に百子が私に突っ掛かってるって噂が流れて、慌てて私に真偽を問いにきた子達もたくさんいたぐらいだからねぇ...
「では、具体的な内容はですね~!私と岩倉玲奈様が2曲歌って、最終的に合計得点が高かった方の勝ちというのはいかがでしょう?もちろん、いいですわよね~?」
「えぇ、私はそれで構いませんよ。」
そうは言ってみたものの...私は歌自体に関しては嗜みの一つとしてボイトレのレッスンを受けているのでそれなりに自信はあるのだが、一方でカラオケの採点に関しては素人であるため、今回の勝負で百子に勝てるかどうかは怪しいところなんだよね...
「ちょっと待て!その勝負、この俺も参加させてもらおうか!」
「なっ!?」
「兼光様!?」
ここで、まさかの展開!それまでの間、私と百子の会話を聞いていた兼光が自らも参戦を宣言してきたではないか!
「せっかくのデートの最中だというのに...好きな女が勝負を挑まれているのにただ見るだけ?そんなの我慢できるかよ!玲奈にかっこいいところを見せてやるよ!」
いや、兼光のその台詞...勝てたらかっこいいけど、負けたら恥ずかしいやつじゃん...
「えっ?待ってください!それでは勝負としてはフェアじゃないような気がするのですが...」
私の味方として兼光が参加するとなるとルールの都合上、必然的に百子は2曲歌う事になってしまう。明らかに百子が不利になると思うのだけど...
そもそもだよ?こんな自分に不利になりかねない提案を百子が受け入れるわけが...
「えぇ、構いませんわよ!むしろ、上等ですわ!この筑波百子、これしきのハンデくらいは甘んじて受けてさしあげましょう!私の広い心に感謝するのですね!」
「えっ?筑波さん、あなたは本当にそれでよろしいのですか?あなたに不利なルールな気がしますが...」
「もちろんですわ!あなた方にこの私の素晴らしさを見せつけてさしあげますわ!」
私の予想に反して意外にも百子はすんなりと兼光の参加を容認してしまった。つまり、百子にはカラオケ採点において私と兼光の二人を同時に相手にしたとしても絶対に勝利できるという確信...勝算があるとでもいうのだろうか?
「ほら、さっさと始めるぞ。俺達が先か?それとも、お前が先に歌うのか?できれば俺達が先攻か良いんだが...」
う~ん、兼光としては先手を打って百子に少しでもプレッシャーを与えておきたいという考えなのだろうか...一応、決して悪くはない選択肢だ。
「そうですねぇ~!王者の余裕という事で私は後攻...と言いたいところでしたが、こちらばかりが譲歩するのも筑波家の名折れというもの...ここは私が先攻であなた方に格の違いを見せつけてさしあげましょう!」
「なんだと!?ちっ!だが、確かに年下の女に譲歩させまくるのも気が引ける...いいだろう!お前が先に歌ってみろ!」
「では、さっそく歌わせてもらいますわ...」
兼光の返事を聞いた百子はまるで最初から決めていたかのように素早く選曲を済ませて右手に採点用のマイクを握ったのだった...




