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ミラピュア~破滅回避への物語  作者: たかくん
初等部4年生編
198/317

195.生意気従兄弟にご用心!


第195話



案内役の生徒の声に導かれて...新入生達が次々と三聖室に入ってきた。



「玲奈様!あの子達の中に岩倉家の派閥の子って、いるんでしょうか?」


「奏ちゃん...あいにく、今年はいないんですよね...ちなみに大炊御門家の派閥の子はいらっしゃるんですか?」


「1人だけですがいますよ!...あっ!!師嗣もろつぐ!こっちに来なさいよ!」



奏ちゃんが新入生の内の1人にそう呼びかける...



「げっ!...鬼の奏様のお出ましかよ...」


「はぁっ!?誰が鬼よ!聞き捨てならないセリフを言ったわね!?」


「いや...地獄耳...」



呼びかけられた新入生の男子は、少し嫌そうな素振りを見せながらも...私達の元へやって来た。



なにげに奏ちゃんをいじっている辺り、彼は馴れ馴れしい態度である。



「玲奈様!紹介しますね!彼は、私の従兄弟の師嗣です!ちょっと生意気な奴ですけど、よろしくお願いしますね!」


「あなたが岩倉様でしたっけ...初めまして、大炊御門師嗣おおいのみかどもろつぐです。あと...生意気なのは、奏様に対してだけですので...ご安心下さい。」



大炊御門師嗣と名乗った彼...中々、ユーモラスが溢れる自己紹介をしてきたものだね...



「ちょっと!どういう意味なのかしら!?私をバカにしてるって、態度に出てるような気がするんだけど!?」


「なになに...態度に出てるだって?いやいや、俺は日頃から奏様を見下してるんだぞ?わざわざ、態度に出すわけがないだろ。」


「くっ!ふふっ!...」



あらら...師嗣くんの予想を裏切る返答がツボにハマったのか、私の隣にいた清芽ちゃんが必死に笑いを堪えている様子だ。



「ちっ...黙りなさい!師嗣!!...それと!清芽は笑うな!」


「あはは...すみません。私とした事がつい...」



奏ちゃんもムキになってしまってるよ...



「そんなわけで、俺はこの辺で失礼しま~す!」


「待ちなさい!まだ、話は終わってないんだけど!?」



そして...師嗣は話を切り上げると、私達前から立ち去ってしまった。



「ほんとに生意気な従兄弟なんだから!!」


「あはは...」



奏ちゃんが怒っているけど、私もあなたの気持ちは理解できるよ?



だって...師嗣は一応、ミラピュアにも登場しているんだよね~。そして...奏に従う形で自身も玲奈お嬢様サイドの人間として中等部生として暗躍する役なのだが...



なぜか、従姉妹であるはずの奏とはお互いに仲が悪く、奏を出し抜こうと欲を出した結果...肝心なところで何度もミスを犯したあげく、同じ中等部生でヒロインサイドの憩美ちゃんに懲らしめられるという損な役回り...



要するに玲奈お嬢様の取り巻き令嬢の下っ端で、かませ犬ですらなく...かませ犬の前座扱いでしかない存在なんだよね...



しかも、どのルートでも...彼のやらかしがきっかけで奏ちゃんが真っ先に破滅する事になるんだもん。奏ちゃんから見れば、いい迷惑なものだよね...



「その...奏ちゃんは、彼の...師嗣くんの事が嫌いなのですか?」


「いや...本当に嫌いってわけじゃないですけどね...お互いに顔を見ると嫌みを言っちゃう関係ですかね?」



おや?ミラピュアの時とは違い、私の暗躍で奏ちゃんの人柄が変わったおかげかも?原作よりかは、2人の関係性がマシになってるね~。



ガチでだよ!?原作の奏ちゃんって、今以上に師嗣くんを罵倒していたんだもの...



(彼は...中山家の刺客候補から除外で良さそうだね...)



う~ん...彼は、ミラピュアにも登場してたからね。なりすましでもない限りは...シロ確定かな?



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