187.大炊御門家の闇?
長かった3年生編は、今回で終了!
第187話
そして、春休み...
「さぁ!玲奈様!お入り下さい!」
「では、本日はお世話になりますね。」
この日...私は、奏ちゃんの家にお泊まりに来ていた。
「奏ちゃんのご両親もわざわざ、出迎えありがとうございます。」
「いえいえ!こちらこそ、こんな我が家に足を運んで下さり...本当にありがとうございます。」
出迎えを受けた私の中に1つの疑問が浮かんできた...
「おや?奏ちゃんのお姉様の姿が見えないようですが?...」
「「「.........!!」」」
そんな私のなにげない疑問の言葉に一瞬だけ、大炊御門一家の顔色が変わったかと思うと...
「あっ...あぁ!筑紫の事ですね!あいつなら最近、家を出て...一人暮らしをしてるはずですよ!?」
「そっ...!そうです!そうです!筑紫は向こうで元気にやってると思います!そうよね?奏?」
「はっ...はい!うちの両親の言う通りです!」
そう答えた大炊御門一家の様子が明らかにおかしい...表情に焦りの色が生まれてるし、おまけに口調がオドオドしてるし...
「ですが...」
「筑紫の件は以上です!さぁ、奏!岩倉様を部屋にご案内してあげなさい!」
「はい!では、玲奈様!部屋へと参りましょうか!」
私が何か言う前に大炊御門一家は話を遮ると、半ば...強引に私を部屋へと案内してきた。
どうやら、一家は...相当、筑紫の件には触れてほしくないらしい...
(まぁ、私も奏ちゃんの事をいじめていたあの姉がどうなろうが知らないけどね...)
それに...前回の奏ちゃんの待遇についての件とは違って、今回の件は私が積極的に干渉するメリットがゼロに等しい。
ついでに大炊御門一家も筑紫の件には触れてほしくないと言えば、それまでだ...
そんなわけで...私は深くは追及することはなく、その日は奏ちゃん家でのお泊まり会を満喫したのだった...
・・・・・
その頃...とある一家の家では、
「いよいよ、4月からお前も明成学園に入学か...いいか?絶対に筑波百子様に逆らうんじゃないぞ!...そして、あの方のお役に立つんだ!分かったな?」
「はい...」
「このチャンスさえ、掴めば...我が家も安泰だ!」
「.........」
こうして...それぞれの春休みはあっという間に終わりを告げ、ついに新学期が始まるのだった...
次回から、4年生編です。これからもよろしくお願いします!




