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ミラピュア~破滅回避への物語  作者: たかくん
初等部3年生編
182/315

179.最高で最低な謀略の回想 ④

今回で回想は終わりです。


第179話



『いよいよだ...今日が発表会本番だね...』


『えぇ、今日で全ての決着がつきます。同時に蛇茨ちゃんも皆を騙してるという罪悪感から解放されます。こんな役目をやらせてしまって、本当にすみません。』


『全然、気にしてないよ‼私だって最終的には自分から引き受けたんだし‼』



グループディスカッション発表会当日の朝...蛇茨にとって、この日は待ち望んでいたようでどこか来ないでほしいと思っていた決着がつく日だった。


『今回は筑波百子を断罪出来ないのが残念ですが、それでも伊集院日咲をはじめとする、強硬派のメンバーを裁く事はできます。気を引き締めていきましょう。』


『あれっ⁉日咲が【筑波百子に指示された】って言えば、アイツらも裁けるんじゃないの?』


『実は...敦鳥ちゃんから報告があったのですが、最近になって入った穏健派のメンバーの中に筑波百子のスパイがいたらしくて...気づいた時には時既に遅しの状況だったそうです。そのため、百子に計画がバレるのも時間の問題でしょう。』


『はぁっ⁉計画がバレただって⁉どうすんのさ‼ここまでの計画が水の泡になるってこと⁉』


『落ち着いてください。恐らく、筑波百子は即座に火消しに走るでしょう。要するに伊集院日咲を切り捨てて、知らぬ存ぜぬを貫くだけ。計画を妨害する事はないでしょう。いくら筑波家の娘といえど、あと数時間後に迫ったこの大がかりな計画を食い止める方法は流石に思い付きようがありませんから。』


『それだと...筑波百子にとって日咲は文字通り、ただの捨て駒だったってことか...』



ここまで来ると日咲も哀れなものだ。信用しきっていた蛇茨や百子からも裏切られる事が確定しているのだから...



『それで...日咲の事は許してくれるの?』


『実を言いますと敦鳥ちゃんにも全く同じ事を頼まれたんですよね...伊集院日咲...あぁ見えて、意外と人望というものはあるようですね。』


『......って事は⁉』


『あとは姫由良ちゃんと優里ちゃん次第ですね。まぁ、この二人が日咲を許すかはこの後の蛇茨ちゃんの立ち回り次第ですかね...』


『ありがとう‼玲奈!私、頑張るから...そして、日咲と敦鳥の二人を絶対に和解させてみせる...』



まだ、確定ではないが日咲が許される見込みが強くなってきたことで蛇茨はひと安心していた。








・・・・・


そして、その日の昼休み...



『この休憩時間が終わったら、いよいよ...』


『蛇茨ちゃん、事前の練習通りによろしくお願いしますよ。くれぐれも失敗する事のないようにお願いします。』


あと少しで蛇茨達の発表が始まる...それと同時に玲奈による断罪劇も幕を開けるのだ。



『うん、1年生達との決着...つけないとね。』


『繰り返しになりますが、蛇茨ちゃん...こんな役目を引き受けてくれて、本当にありがとうございました!』


『だから、気にしてないって‼』









このような密談の積み重ねのもと...玲奈と蛇茨の最高で最低な謀略はどんどん進められていたのだった...




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