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ミラピュア~破滅回避への物語  作者: たかくん
初等部3年生編
176/315

173.その時、彼女の運命は決まった...

日咲、蛇茨視点です!


第173話



「蛇茨先輩!いよいよですね‼岩倉玲奈を断罪する時が来たのです!」


「えぇ、そうね...とりあえず、最初は私から発表するね。」


「まさか、蛇茨先輩が【学園内における極悪非道行為を許すな!】というお題を考えてくれるなんて思いませんでした!筑波様からも充分な資料を頂けましたし...これで岩倉玲奈を断罪できます!」



グループディスカッション発表会の第2部の開始が目前に迫った頃、蛇茨と日咲は発表の最終確認をおこなっていた。特に日咲はこの日をずっと待ち望んでいたのだ。



「オーホッホッホッ‼大坪先輩が急にお題を変更した時はどうなることかと思いましたが、貴女にしては...いえいえ!蛇茨先輩の実力が充分に発揮されている出来ではありませんか~‼」


「はぁ...褒められているのか、貶されているのか分かんないんだけど...」


百子が言うように蛇茨は冬休みが終わった直後に急遽、お題を【岩倉玲奈について】から、【学園内における極悪非道を許すな!】に変更したのだ。日咲も百子も蛇茨の意図は分からなかったが、結果としては岩倉玲奈をさらに追いつめる事ができる出来になったので大満足している。


「あのっ‼...筑波様。()()()からのご報告が!」


「ん?どうしましたの?」


「実はですね...」



突然、百子の取り巻きの一人の少女が現れたかと思うと、百子に耳打ちして何やら話し始めた。話を終えた百子からは先程までの余裕の笑顔はすっかり消え去っており、今は何かに悩んでいる様子を見せている。


「えっ⁉筑波様、どうされましたか?まさか、計画に問題でも⁉」


「あははっ~‼何も問題はありませんことよ!それより、私の派閥内でお話しなければいけなくなったので失礼いたしますわ~‼奈留‼貴女もちょっと来なさい!」


「あっ、はい!伊集院さん、大坪先輩...筑波様の命令なので私も失礼しますね。」



そう言うと、百子は日咲達と同じグループに所属させていた奈留を連れて、その場を去っていった。



「何だったんでしょうか?」


「気にしなくていい、向こうの派閥の問題に私達が口を挟める立場じゃないから...それよりさ...この発表会が終わったら、長寿院敦鳥って子とは仲直りするつもりなんだよね?」


「もちろんですよ!何回も言ってるじゃないですか‼あと...蛇茨先輩とまた、遊びに行きたいなって思ってます!」


あくまで、この発表会が無事に終わればの話だ...だけど、蛇茨は確信している。最後に勝つのは()()()だと...


「...うん、それでいい...」


「えっ?蛇茨先輩?」


「さぁ‼最後の練習でもしとこうか!」


「はい!お互いに頑張りましょうね‼」













・・・・・


「それで⁉その報告に間違いないのですね⁉」


「はい!()()()()()()()()()()()()()()()あの人が言ってるんですから!」


取り巻きの少女が話すように百子は敦鳥が率いる穏健派にスパイとして自らの手がかかった人間を送り込んでいた。もちろん、彼女達の動向をチェックするためだ。


その結果、その人物はある事を知ってしまった。それは玲奈が発表会にて、おこなう予定の計画の全容だったのだ。


「このままだと私も伊集院日咲と同じ目に...」


その人物を経由する形で、全ての計画を知ってしまった百子は焦っていた。このままだと自分達も強硬派の巻き添えを食って破滅させられてしまうからだ。


「奈留‼」


「はいっ!何でしょうか‼」


「とりあえず、何事もなかったかのように二人と接しなさい。そして、くれぐれも私の名前を出さないように‼あとは、大坪蛇茨に全面的に従いなさい‼いい⁉」


「はいっ!」


「それと、私達が強硬派と繋がった証拠を消すわよ‼いい⁉」


「仰せのままにです!」



この瞬間、日咲達、強硬派は見捨てられる事が確定したと言ってもいいだろう。


(まさか、あれもあの女の策略だったというの⁉予想以上だった...くっ!...)



この直後に休憩時間が終わり、第2部の開始を告げるチャイムが鳴り響いたのだった...




決着の時は近い...

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