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ミラピュア~破滅回避への物語  作者: たかくん
初等部3年生編
174/315

171.王道だったり、過激だったり、くだらなかったり...


第171話



最初のグループの発表はスムーズに進んでいた。お題は、【人間は学力と運動能力をどう両立させるか】というもので、内容自体はしっかりとしたものだった。恐らく、下調べに相当力を入れたのだろう。


ただ、メンバーの内の一人、4年生の子の言葉に多少の粗が見られるため、そこそこの減点をくらうはずだ。


ちなみに採点するのはあらかじめ、今回の審査員に選ばれた10人の教師達だ。教師達は1グループにつき、お題だったり、内容だったり、発表における連携だったりで厳しく審査し、最終的に10点満点中、何点に値するかを決める。全ての結果は全グループの発表が終わった後におこなわれる予定だ。



(まぁ、最後まで無事に発表会が終わるといいけど...)



その後も発表会は進んでいった。そして、沙友里ちゃん、真里愛ちゃん、滓閔のグループの発表が始まった。


「私達が考えたお題は【大切な人に自分の秘密は打ち明けるか否や】です。」


真里愛ちゃんや滓閔から、それぞれの秘密を打ち明けられた身として、このお題にした理由はなんとなく理解はできる。


「えっと、私は~‼大切な人との絆を深めるためならば、許容すべきなのなのって思ってまして~‼」


まずは滓閔が賛成派の意見を述べた。まぁ、別人格のせいだから彼女を責めるのは筋違いなんだって分かるけど、その口調は減点対象になっちゃいそうだね...


「ただ、どうしても打ち明けるのが怖い時は自分自身の心と気持ちが落ち着くのを待つべきです。無理に打ち明けようとするとかえってダメージがきます。また、その秘密が原因で大切な人との仲が崩壊する可能性がある場合は、『人間誰しも嘘はつく』の精神を保つことを覚悟しなければいけません。」


続いて、沙友里ちゃんが反対派の意見を述べた。その後、このグループの発表は、人それぞれのやり方があるみたいな結論を出して終了となった。まぁ、王道のパターンとも言えるだろう。


一応だが、賛成意見と反対意見、どちらかに過剰に片寄らせないという発表の仕方は決して悪いというわけではない。


ただ、肝となる結論をはっきりと示す事ができなかったのはマイナスだ。人によっては、不満が残る発表になったかもしれないね...



続いて、清芽ちゃん、陽菜、姫由良ちゃんのグループが発表を始めたのだが...


「ふう...分かりましたか⁉大切な人を他人に取られるなんて事は絶対にあってはならないのです!もし、そんな事があったならば...いっそ、そいつをですね...」


「誰にだって、譲れないものはある。諦めたらそこで終了なんですよ!どんな手段を取ろうとも!」


(あの二人...)



このグループのお題は、【自分の大好きな人の1番の存在になるには】というものだったのだが...


(いや、はっきり言って...発言が過激すぎでしょ⁉)


清芽ちゃんと陽菜は、手段を選ぶなとか相手を陥れろとか、怖い発言しかしないじゃん‼おかげで、下級生の中には泣き出す子もいるし、1年生の強硬派なんて陽菜を怒りの形相で睨み付ける始末だ。その様子に姫由良ちゃんはオドオドしちゃってるし...かわいそうに...


「......以上で発表を終わります。ありがとうございました。」


「「「.........」」」



案の定、拍手はほとんど起こらなかった。



その様子に清芽ちゃんが不満そうな顔をしてるけど、こればかりは貴女達が悪いと思うなぁ...









そして、第1部の最後を飾ったグループはというと...



「ふう、いいかい⁉君達が立派でいい男になるにはねぇ...顔じゃなくて、心と体かもしれないよ!なにせ...」


「ちょっ‼順番!そろそろ俺が発表する番ですって!」


「まぁまぁ、そう慌てるな。で、話を戻すが...」



兼光と耀心くん、そして喃磨のグループ...それも、ほとんど喃磨が自分語りで終わりましたとさ...



ちなみに彼らのグループのお題は【女にモテるいい男になるには?】だった。男子は熱心に発表を聞いていたが、女子は退屈しているようだった。




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