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ミラピュア~破滅回避への物語  作者: たかくん
初等部3年生編
161/322

158.玲奈グループのディスカッション?


第158話



今頃、他の皆は早々にテーマを決め、発表会の練習に進んでいるに違いない。


それに引き換え、私と美冬ちゃんと眞美ちゃんのグループはまだ何1つとして決まっていないのだ。



その理由は...



「それで⁉陽菜とは上手くやれてるんですよね?」


「はい。陽菜ちゃんとはすっかりお友達になりました!」


「良かったです...眞美ちゃんの方も憩美ちゃんとは上手くやれていますよね?」


「もちろんですよ!憩美ちゃんの最初のお友達として、全力で力になるつもりです!」


私が美冬ちゃんと眞美ちゃんとの親睦を深めようと、情報収集に勤しんでいたからだ。


「最近ですね...これまでの行動に不信を抱く子達が出始めてまして密かに私と接触してくるようになりました...それと、ここ最近ですが、今回の件の中心人物ともいえる伊集院さんと長寿院さんが一緒に行動する事がなくなりましたね...」


「なるほど...ちなみにその...接触してくるような子の中に新納愛莎にいろあいささんと木脇智秋きのわきちあきさんという方がいますよね?」


「なっ...確かにその通りですが、それをどこで?」


「私の情報源はとても広いとだけ言っておこうかしら?」



ちなみになぜ、知っているのかというと、以前に敦鳥ちゃんと話をした時に彼女と同じ穏健派のメンバーとして名前だけ聞いていたからである。私に同情的な穏健派のメンバーなら、最初から私の事を嫌っていない眞美ちゃんと接触してもおかしくないと判断したのだ。


「ちなみに恐らく、強硬派らしいメンバーだと思うんですけど...前に陽菜ちゃんと一緒に歩いていた時、5、6人ぐらいの男女に絡まれて、1人が陽菜ちゃんに殴りかかってきたんです。」


「はぁっ⁉殴りかかってきたですって⁉」


私にとってそれは晴天の霹靂とも言える内容だっだ。陽菜からもそのような話は聞かされていないというのに...


「安心して下さい!幸いにも陽菜ちゃんに怪我はなく、無事に逃げる事に成功しました...ただ、1つだけ...ちょっと困った事になりまして...」


「その...困った事とは?」


「陽菜ちゃんは島津様があの子達に指示してあんな事をさせたと思い込んでまして...私もまさかとは思うのですが...」


「そんなわけないでしょう⁉むしろ、今回の件は憩美ちゃんは完全に被害者なんですよ⁉」



おいおい!陽菜はそこまで頭が悪かったのか?私から見て憩美ちゃんがあんな事をするわけがないのは明白だし、憩美ちゃんと接点がある陽菜も冷静になれば簡単に分かるはずなのだ。


「とにかく、憩美ちゃんがこんな事はしないとだけ、断言いたします。」


「ですよね!私も憩美ちゃんを絶対に信じます!」


何とかして陽菜の誤解を解かないと...って!いうか、陽菜って前から憩美ちゃんへの当たりが強かったから、それも影響しているのかな?


「眞美さん...島津様はいいお友達を持ったものね...本当に羨ましいわ...貴女も何かと苦労してそうね。」


「何いってるんですか~?高松様こそ陽菜先輩にとって、大切なお友達ではないですか‼」


「...大切なお友達か...」


「よく考えたら、いいお友達を持つ同士って私達って気が合いません?」


「あはは...そうかもね。」


美冬ちゃんが多少、後ろめたさを見せたのは気になるけど...私のみならず、美冬ちゃんと眞美ちゃんの仲も少し深まったようだから良しとするか...



他にも二人から得られた情報はどれも有益といえるものばかりだった。陽菜も憩美ちゃんも本当に良い友達を持ったと思う。


「さて、情報収集はこのぐらいにして、そろそろ発表会についての話し合いに入りましょう。」


『『は~い‼』』



二人の元気な返事を聞きながら私は、美冬ちゃんと眞美ちゃんと3人でグループを組めたのは正解だったと例のクジを作った皆と己の強運に密かに感謝したのだった。




タイトルにディスカッションと書いた割にディスカッション、全く進んでませんね...

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